2017年 04月 23日
あれっ、天皇の慰霊に癒される?
「天皇論 平成29年」(小林よしのり著、小学館)より
以下は、掲題書からの抜粋(その7)
第8章 今上天皇の大御心・御即位二十年・慰霊
今上天皇が即位後初めて沖縄を行幸したのは平成5年。
歴代天皇としても初の沖縄訪問となった。
両陛下はこの時も真っ先に南部戦跡に初めて国立沖縄戦没者苑に献花、参拝をされた。
次に、近くの沖縄平和祈念堂で、県内各市町村の遺族の代表150名とご対面になった。
即位後、早い機会に沖縄県を訪れたいという念願がかない、今日から4日間を沖縄で過ごすことになりました。
先の戦争では実に多くの命が失われました。
なかでも沖縄県が戦場となり、住民を巻き込む地上戦が行われ、20万の人々が犠牲になったことに対し、言葉に尽くせぬものを感じます。
ここに深く哀悼の意を表したいと思います。
戦後も沖縄の人々の歩んだ道は厳しいものがあったと察せられます。そのような中でそれぞれの痛みを持ちつつ、郷土の復興に立ち上がり、今日の沖縄を築き上げたことを、深くねぎらいたいと思います。
約5分間、陛下は原稿なしでお言葉を述べられた。
即位後初の沖縄ご訪問を果たした翌年、平成6年には両陛下は硫黄島、父島、母島を慰霊のためご訪問された。
硫黄島ではこのような歌を詠まれている。
精魂を 込め戦ひし 人未だ
地下に眠りて 島は悲しき
これは硫黄島守備隊指揮官栗林忠道大将が大本営に打電した決別電報の
「国のため 重き務めを 果たし得で
矢弾尽き果て 散るぞ悲しき」
・・・の辞世の句に対する返歌となっている。
硫黄島の遺骨収集は未だに4割程度しか終わっていない。
そのことに思いを寄せた歌である。
終戦50周年の「慰霊の旅」を終えられた両陛下が慰霊のための訪問を切望された場所がある。
南洋諸島である。
そしてようやく終戦60年に当たる平成17年、両陛下のサイパン訪問が実現した。
天皇が慰霊だけを目的に海外をご訪問されたのはこれが初めてだった。
<感想>
どれほどの国民が陛下の慰霊で救われたことだろう。
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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