東海東京フィナンシャルHD(「東海東京FHD」)が高木証券をTOB


  2017/2/20、東海東京FHDが「高木証券に対する公開買付け(TOB)の開始に関するお知らせ」を発表した。

  高木証券は、大阪地盤の老舗(業界中堅)の証券会社(東証2部上場、2/20終値での時価総額133億円)。野村HD参加の野村土地建物と野村総研が40%弱保有し、両者はTOB応募契約を締結済み。

  一方、東海東京FHDは、中京地区地盤の証券会社(東証・名証1部上場、同1815億円)。有力地銀と合弁証券会社を設ける銀・証融合モデルが順調に成長。



2016/9中旬  高木証券より更なる協業関係の深化の可能性を打診

2016/10上旬  協業深化について協議・検討を開始 ⇒ 強固な資本関係の構築が必要不可欠であるとの結論に至る

2016/11中旬  高木証券の株式の取得につき、本格的に検討を開始 ⇒ 野村HDと株式取得に関する協議 ⇒ 提案を受ける用意があることを確認

2016/12上旬  TOBを提案

2017/1下旬  デュー・デリジェンスを踏まえ、完全子会社化を提案

2017/2中旬  TOB価格を270円と(2/20終値223円の21.1%のプレミアム)することで合意

2017/2/20  TOB実施の取締役会決議


<まとめ>
  系列を超えた関西地銀の再編記事も出る中での、系列を超えた証券業界の再編

  昔、13行あった都市銀行も今は5グループ体制に集約される中、証券や地銀の再編は今後益々増えて行くに違いない。


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by tsuruichi1024 | 2017-02-22 08:00 | TOB | Comments(0)


ライザップがジーンズメイトをTOB


 2017/1/16、かのライザップ(RIZAPグループ(2928))(「RIZAP」)が、ジーンズメイト(7448)(「JM」)との資本業務提携、JMに対するTOB(公開買付)及び第三者割当増資の引受を発表(https://www.rizapgroup.com/ir-releases/した。


資本業務提携の概要

1.第三者割当増資

 RIZAP宛て、総額約645百万円(@187円(▲10%))
 
2.業務提携

 RIZAPのマーケティング力やプロモーション力を活用し、両者間の各種相互協力を通じて、JMの売上向上を図る

 
創業者一族が時価より低いTOB価格でも応募

 同日付で、創業者一族(資産管理会社を含む)は、所有する52.62%の株式の応募契約を締結したという。

 TOB価格160円は、時価(1/13終値207円、1ヶ月終値平均193円、同3ヶ月185円、同6ヶ月178円))より、かなりのディスカウント

 RIZAP側としては、TOB価格をディスカウントにして

 (1) 創業者一族以外からの応募を避けて
 (2) 上場を維持(⇒JM株を担保(の見合い)として、更なるレバレッジ(借入等)が可能となる)して

 更なるM&A等の実施を狙っているものと思われる。


 JMの創業者一族がそんな価格でも応募するのはなぜか。


1.業績不芳による事業継続への懸念

 今期(17/2期)予想含め、2009/2期以降、9期連続当期純損失を継続中。08/2期には142億円あった純資産が16/11(17/2期3Q)には41億円まで減少。11/2期から「継続企業の前提(going concern)に重要な疑義」が記載され続けられている。

(参照:「継続企業の前提」(出所:https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ke/keizokukigyou.html


2.従業員(正社員及び契約社員)に関する合意

 出向又は転籍の対照となる者も含めて、

(1) 3年間は雇用を維持する

(2) 1年間は現在の労働条件を維持する


 創業者一族の西脇元会長は1945年生まれの71歳。
 従業員のことを考えた苦渋の決断だったのではないか。


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by tsuruichi1024 | 2017-01-19 08:00 | TOB | Comments(0)

あれっ、ゴルフ場もTOB?


アコーディア・ゴルフへのTOB by MBKパートナーズ


2016/11/29、アコーディア・ゴルフ(2131)へのTOBが発表(http://www.accordiagolf.co.jp/file/pdf/news_20161129153440.pdf)された。


 MBKパートナーズグループ

 MBKパートナーズグループのファンドによるTOB。
 MBKは、2005年以降、25件の投資実績を有する東アジア地域(日中韓)に特化した独立系プライベート・エクイティ・ファーム。
日本では、弥生(会計)、TASAKI(田崎真珠)、USJ、インボイス及びコメダ(コーヒー)の5件への投資実績があるという。


 目的

 (ⅰ)「運営コースの拡大に向けたゴルフ場・練習場の買収の加速」
 (ⅱ)「ゴルフ場運営のクオリティの更なる向上等によるブランド価値向上」
 (ⅲ)「海外ゴルフ場の買収・アライアンスの構築」、「今後拡大が見込まれるインバウンド(訪日外国人)需要の獲得」等

 今後、各種施策を行うにあたっても、一時的な資金負担の増加及び迅速な意思決定が必要であるものの、上場を維持したまま各種施策を行うことは、意思決定の迅速さが欠けるという点や、短期的収益の確保に対する配慮や一定の株主還元の実現といった上場会社としての責務を果たすこととの両立が困難であるため、TOBによる非公開化を目指すという。


 村上ファンドのExit


 第1段階 : 村上ファンド vs 敵対的TOB

 2012年11月(TOB期間:同11/16〜翌1/17)に、PGMホールディングス(2011年にTOB by 平和(6412))は、アコーディアに敵対的TOB(上限:50.1%、下限:20%)を仕掛ける。

 一方、2013年1月13日に、市場から株式取得中だった村上ファンド系列のレノが、アコーディア宛てに、PBR1倍までの自己株式取得等を提案。

 同1月16日(TOB終了期日の前日)に、(PGMのTOBに反対を表明していた)アコーディアは、自己株式取得等、レノの要望を飲むことで、レノはTOBに応募せず。


 第2段階 : 村上ファンド ⇒ 自己株式TOB

 2014年8月4日、アコーディアは新中計「Accordia Vision 2017」(ROE15%等)に基づいた、自己株式TOBを発表。

 レノ等は、所有する全株(3,710万株、35.2%)をTOB(1,400円/株)に応募するも、買付数3,214万株に対する応募が5,624万株だったため、1,590万株(15.1%)は売却未了。

 簿価984円⇒TOB価格1,400円、平均2年の投資と考えた時のIRRは24.5%(配当込)。


 第3段階 : 村上ファンド ⇒ 今回のTOB

 非公開化を目指すため、上限が設けられていないため、村上ファンド系のアコーディアへの投資はこれにて終了。

 簿価984円⇒TOB価格1,210円、平均4年の投資と考えた時のIRRは9.8%(配当込み)。


 第2段階と第3段階の加重平均IRR18.2%(配当込)。
 投資としては不悪だったと言えるのではないだろうか。


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by tsuruichi1024 | 2016-12-05 08:00 | TOB | Comments(0)


ローソンのTOB by 三菱商事


2016/9/16、三菱商事(8058)は、「株式会社ローソン株式(証券コード2651)に対する公開買付けの開始予定に関するお知らせ」(http://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2016/files/0000031077_file1.pdf)を発表した。


あれっ、何で商社がコンビニをTOBするの?

2016/3期、三菱商事は、資源関連市況の悪化による持分利益の減少に加え、資源関連資産の減損損失などにより、戦後初の最終赤字に転落した。

この反省に基づいて(?)、2016/5/10に、「中期経営戦略2018~新たな事業経営モデルへの挑戦~」(http://www.mitsubishicorp.com/jp/ja/pr/archive/2016/html/0000030151.html)を発表。

TOBを実施する理由は、「向こう3ヵ年の経営方針」の中の主に次の2つのように思える。


「資源」と「非資源」のバランスの見直し
非資源分野では、資産の入替を進めつつ、当社が主体的に強みを発揮できる分野に投資を集中し、投資残高を増加させることにより、ポートフォリオの構成を見直します。

「事業投資」から「事業経営」へのシフト
事業に「投資」するだけではなく、事業の中に入り三菱商事の強みや機能を提供することで投資先の成長に貢献する「事業経営」を強化し、次世代の事業基盤を構築していきます。


これまで商社は持分法での「事業投資」が主だったように思うが、本件のような本格的な「事業経営」に軸足を移して行く可能性がある。今後、商社のTOBの動きをウォッチしてゆきたい。


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by tsuruichi1024 | 2016-11-26 08:00 | TOB | Comments(0)