【 株式報酬型1円ストック・オプション 】

 2017/11/14、日本BS放送(9414)が1円ストック・オプション発行に関するプレスリリースをした。


1. 株式報酬型ストック・オプション(新株予約権)の発行について
 
http://file.swcms.net/file/bs11/ir/irnews/auto_20171110415029/pdfFile.pdf


<WTを発行する理由 >

 取締役の中長期的な業績向上と企業価値向上に対するインセンティブを従来以上に一層高めることを目的として、取締役(社外取締役を除く)に対して株式報酬型ストック・オプション(新株予約権)(WT)を発行するもの

 WT割当対象者:取締役6名(除社外取締役)
 WT割当個数:42個(1個当たり100株)
 WT払込金額:ブラック・ショールズ・モデルで算出した時価(有利発行には該当しない)。なお、当該払込金額の払込みに代えて、当社に対する報酬債権をもって相殺する(金銭の払込みを要しない)
 WT行使価格:1円/株(行使総額:4,200円)
 行使期間:2017/11/30~2047/11/29
 行使条件:取締役の地位を喪失した日の翌日から10日以内に限り、WTを一括して行使可能(当人が死亡した場合、相続人は、WTを一括してのみ行使可能)

 ⇒ 役員宛て、現金による退職金(の一部)としての位置付け


2.WT行使時/株式売却時の税金

(1)WT行使時
 ・退職所得課税*:行使対象株数×(行使時点の株価-1円)

  ⇒ 株式を売却していなくても、課税される(退職所得控除後の半分が退職所得金額)

 *
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1420.htm

(2)株式売却時
 ・譲渡益課税:行使対象株数×(売却時株価-行使時株価)

 ⇒ 通常の株式譲渡時の(申告)分離課税
 
https://www.nta.go.jp/taxanswer/shotoku/1463.htm


3.ご参照

(1)「各種株式報酬のインセンティブ等の比較」(P8)
 
http://www.dir.co.jp/research/report/law-research/tax/20161121_011424.pdf


(2)業績目標型ストックオプション
 
https://ameblo.jp/tsuruichi1024/entry-12324239754.html?frm=theme


<感想>

 日本は、欧米に比べると変動報酬(資本市場を活用した株式報酬等)に比べ、固定報酬の割合がまだまだ高い(*P6 固定報酬割合:日本58%、英国25%、米国11%)。

 経営陣に中長期的な企業価値向上のインセンティブを与え(海外を含めた機関投資家も要望)、我が国の「稼ぐ力」向上につながるよう、経済産業省も株式報酬の導入を後押し*している。

 1円ストック・オプションもその枠組みの一形態(現金による役員退任時報酬の代替)として、今後も各社で同様の取り組みが続いて行くことが想定される。

*「攻めの経営」をうながす役員報酬~企業の持続的成長のためのインセンティブプランの手引き~
http://www.meti.go.jp/press/2017/09/20170929004/20170929004-1.pdf

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by tsuruichi1024 | 2017-11-16 08:00 | ストックオプション | Comments(0)


【 業績目標連動型ストック・オプション 】



 以下は、駐車場の上部空間店舗をプロデュースするフィル・カンパニー(3267)が発行したストック・オプションの概要。


1.ストック・オプション

(1)第7回新株予約権(#7回「WT」)
 a)WT数:151個(151,000株:1→2分割後302,000株)
 b)発行価格:無償
 c)行使価格:330円/株(分割後@165)
 d)割合対象:取締役2名、従業員7名
 e)行使期間:2016/2/20~2023/11/15

(2)第8回WT
 a)WT数:69個(69,000株:分割後138,000株)
 b)発行価格:無償
 c)行使価格:330円/株(分割後@165)
 d)割合対象:取締役2名、従業員8名
 e)行使期間:2016/2/20~2023/11/15

(3)第9回WT
 a)WT数:2,330個(233,000株:分割後466,000株)
 b)発行価格:有償600円/WT1個(6円/株)
 c)行使価格:3,370円/株(1→2分割後@1,685円)
 d)割合対象:取締役4名1500個、監査役3名160個、従業員10名650個、子会社従業員2名20個)
 e)行使期間:2019/2/1~2027/1/31
 f)業績目標(経常利益)⇒行使可能割合
 (i)2018 or 19/11期(5億円)⇒50%
 (ii)同(10億円)⇒100%



2.能見社長のWT等保有状況(大量保有報告より)


(1)WT取得状況(分割前)
 ・2014/ 2/19(#7回):24,000株(無償)
 ・2014/11/14(#8回):10,000株(無償)
 ・2017/ 1/30(#9回):100,000株(有償)

 ・2017/2/22:25,000株売却(×@3,986=99.7百万円)
 ⇒ 下記(2)の一部:25,000株×@330=8.3百万円
 ⇒ 上記差額:91.4百万円(25,000株の売買に対してのグロス手元資金)

(2)2017/3/22:WT行使(@330)により36,000株取得(⇒11.9百万円)

(3)保有株式
 ・65,000株(×@200.2円=13,010千円)
 ・134,000株(潜在株×@6=804千円⇒36,000株行使済⇒潜在株は98,000株?)
 ・合計 199,000株(7.68%。⇒163,000株?取得資金合計13,814千円⇒13,598千円?)


<感想>
 有償ストック・オプションは、本件のように自由な条件設定(業績目標連動型等)も可能で、かつ、行使金額の制限もないため、今後も取組件数の増加が想定される。

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by tsuruichi1024 | 2017-10-31 08:00 | ストックオプション | Comments(0)


Klabの受益者不存在の法人課税信託を活用した後決め「有償ストックオプション」


Klab(3656)が、2016年3月に受益者不存在の法人課税信託を活用した有償ストックオプションを発行した。
(出所:https://www.facebook.com/tetsuya.sanada?fref=nf&pnref=story「2016年3月7日」)

あれっ、割当者が決まってないストックオプション? そんなのあるんだ。

有償、無償を問わず、通常、ストックオプション(新株予約権=WT(Warrant))は、発行した時点で、①WTの割当者と②WTの割当個数を決めるもの。

本件は、発行時は信託銀行に割り当て、予め策定された社内のマニュアルに沿って、将来の稼ぎ等に応じた獲得ポイントに従って、①割当者と②割当個数を、後から公平に決定することが可能なスキームになっている。

現在では、当初、信託銀行に割り当てるのではなく、民事信託を活用して顧問税理士等に無報酬で割り当てる方式が主流になりつつあるようだ。

私もこのような新しい枠組みに挑戦してゆきたい。


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by tsuruichi1024 | 2016-11-19 04:44 | ストックオプション | Comments(0)