【 船井電機、創業者の株式を長男が相続 】


 2017/8/17の日経新聞に、掲題記事が掲載されていた。

 以下は、変更報告書(大量保有)からの一部抜粋(一部追記)。
 

【変更報告書提出事由】(出所:
http://www.kabupro.jp/edp/20170817/S100B6UN.pdf
 実父である船井哲良が平成29年7月4日に逝去し、平成29年8月8日に相続の手続きが完了した為、保有株式数が1%以上増加するので変更報告を提出致します。

第2【提出者に関する事項】
(1)【提出者の概要】
 【提出者(大量保有者)】
  個人・法人の別 個人
  氏名又は名称 船井哲雄
  住所又は本店所在地 北海道旭川市
 【個人の場合】
  職業 医師
  勤務先名称 旭川十条病院
  勤務先住所 北海道旭川市9条通21丁目2番8号

(2)【保有目的】
 船井電機の創業者の実子(長男)であり、安定株主として長期保有を目的としております。

(5)【当該株券等の発行者の発行する株券等に関する最近60日間の取得又は処分の状況】
 年月日  数量     割合    市場内  取得/処分 単価
 H29/8/8 12,359,288  34.21(%) 市場外  取得    相続

(7)【保有株券等の取得資金】
 【取得資金の内訳】
  自己資金額(千円) 15,857,737(相続による取得のため、相続前(保有株数1,079,492株)時点から変化なし。相続後の単価:1,180円/株)


[ 追記 ]
 その他、本人の既保有分が発行済株式数の2.99%、共同保有者として資産管理会社2社(有限会社エフツー、有限会社T&N)で各1.30%×2保有
 ⇒ 発行済株式数の39.80%保有

(ご参考)No.4632 上場株式の評価(出所:
https://www.nta.go.jp/taxanswer/hyoka/4632.htm
 上場株式は、その株式が上場されている金融商品取引所が公表する課税時期(相続の場合は被相続人の死亡の日、贈与の場合は贈与により財産を取得した日)の最終価格によって評価します。
 ただし、課税時期の最終価格が、次の三つの価額のうち最も低い価額を超える場合は、その最も低い価額により評価します。
1 課税時期の月の毎日の最終価格の平均額
2 課税時期の月の前月の毎日の最終価格の平均額
3 課税時期の月の前々月の毎日の最終価格の平均額


<感想>
 本件は、発行済株式総数の1/3超を保有する船井電機創業者(取締役相談)が逝去し、事業を承継しない医者の長男が全株を相続したケース。創業者亡き後、今後も経営を安定的に運営できることになるのか。当面は株式を継続保有することになろうが、株主総会特別決議で拒否権を持つ株式の将来の行方が大いに気になる。

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by tsuruichi1024 | 2017-08-19 08:00 | 相続 | Comments(0)


【 積水ハウスの管理信託 】

 2017/7/27、積水ハウスから添付内容のプレスリリースが発表された。

『賃貸住宅オーナー様の資産管理・円滑な承継をサポート 「積水ハウス信託株式会社」営業開始』
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/__icsFiles/afieldfile/2017/07/27/20170727_1.pdf


<想定概要(例)
1.関係者
(1)委託者兼当初(第一)受益者:土地所有者
(2)受託者兼マスターリース賃貸人:積水ハウス信託
(3)第二受益者(第三受益者):土地所有者の子供達(孫達)
(4)建物施工者:積水ハウス
(5)マスターリース賃借人兼サブリース賃貸人:積和不動産

2.契約内容
(1)信託の目的:土地・(竣工後の)建物の管理運営
(2)遺言代用(受益者連続型)特約の内容:当初(第二)受益者が死亡した場合は、特約(第二(第三)受益者の受益権割合を予め規定)に基づいて、第二(第三)受益者に受益権が移転する


<感想>
 不動産(土地・建物)という「現物」に代わり、信託受益権という「みなし有価証券」を活用した「相続税対策」を切り口とした積水ハウスの営業戦略。土地所有者にとっても、信託契約を解除しなければ、(1)税務面(受益者変更の登録免許税:千円/件。不動産の登録免許税:不動産の価額×0.3~0.4%。
http://www.nomura-un.co.jp/explanation_trust/)と、(2)資産承継のし易さ(受益権所有割合の移転)のメリットあり。今後、ハウスメーカー各社が追随する可能性も。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-28 08:00 | 相続 | Comments(0)


相続税対策の養子縁組

  2017/1/31、最高裁は『専ら相続税の節税のために養子縁組をする場合であっても、直ちに当該養子縁組について民法802条1号にいう「当事者間に縁組をする意思がないとき」に当たるとすることはできない。』として、当事者間に縁組の意思があれば、節税対策であっても合法であるとの判断を初めて下した。

  以下は最高裁判決全文。
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/480/086480_hanrei.pdf


民法802条(縁組の無効)
縁組は、次に掲げる場合に限り、無効とする。

1  人違いその他の事由によって当事者間に縁組の意思がないとき。


<まとめ>
  当事者間に、養子縁組の意思があれば、節税目的のためであっても有効


<感想>


  本件は、父の相続に際し、娘である姉妹が本来なら1/3(33.3%)ずつ相続出来たはずが、父が兄(or 弟)の子供を生前に養子縁組したことによって、自分の取り分が1/4(25%)に8.3%減ったことから、姉妹が訴訟したもの

  やはり、生前に父が娘2人にしっかり説明して、納得してもらってなかったことが問題だったと思われる。

  それがしっかり出来ていれば、きょうだい間で裁判沙汰になることなく、仲良く出来ていたかもしれない。

  親たるもの、死ぬ前に、残された者のことも考えておきましょう!


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by tsuruichi1024 | 2017-02-08 08:00 | 相続 | Comments(0)