対外収支の変化

 2017/2/8、財務省から「平成28年中 国際収支状況(速報)の概要」が公表された。

http://www.mof.go.jp/international_policy/reference/balance_of_payments/preliminary/pg2016cy.htm 



経常収支(20.6兆円)=貿易・サービス収支(5.6兆円)+第一次所得収支(18.1兆円)+第二次所得収支(▲2.1兆円)


 小さい頃、「日本は資源がないので、貿易で稼がざるを得ない」と教わった記憶がある。

 しかし、対GDP比率の数字の他国比較で見る限り、そのような事実はない。


<2015年 世界の貿易依存度 国別ランキング・推移>

GDP÷貿易額(貿易輸出総額+輸入総額)

 香港   3.37
 シンガポール 2.33
 韓国   0.72
 ドイツ  0.71
 フランス 0.44
 イギリス 0.37
 中国   0.33
 日本   0.28
 米国   0.21


<輸出額とGDPに占める割合>
プラザ合意(1985年9月)前後(兆円)    
     1984年 1985年 1986年 1987年
輸出額   44.9   46.2   38.1↓  36.2↓
GDP比率 14.7% 14.1%  11.1%↓ 10.1%↓

 急激な円高の進行に伴い、生産拠点を海外に移転し、現地生産比率を高めた(⇒結果、プラザ合意後は、輸出額・比率とも急減)


<第一次所得収支>

 第一次所得収支(18.1兆円)の内、主なものは、直接投資収益(7.3兆円)と証券投資収益(10.3兆円)。


直接投資収益

 議決権割合が10%以上の現地法人等に対するクロスボーダー投資で、配当金や内部留保として積み立てられた収益等。プラザ合意以降、海外拠点が拡充された結果、経常収支に安定的に寄与している。

 「通商白書2016」(http://www.meti.go.jp/report/tsuhaku2016/whitepaper_2016.html)では、「外で稼ぐ力」として、詳しく検証されている。


証券投資収益

 直接投資に該当しない、金融取引で外国株式や外債に投資して得る配当金や債券利子等で、債券利子(中長期債)の受取増加が主なものである。


<まとめ>

 貿易収支は、輸入に頼る原油価格に左右される傾向がある(2011年〜2015年まで輸入超)。

 国際収支においては、今後も第一次所得収支をウォッチして行く必要がありそうだ。


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by tsuruichi1024 | 2017-02-18 08:00 | 国際収支 | Comments(0)