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【 敵対的TOBの勝利 】

 2017/5/23、ソレキア(9867)を巡るTOBが決着した。

 ホワイトナイトの富士通のTOBは、下限株数(44万5924株)に到達しなかった(35万7765株)ため、不成立。

 敵対的な佐々木ベジ氏のTOBは、下限株数を設けなかったため(上限株数:36万4700株、発行済の35.9%)、成立。28万5499株(発行済の32.9%)の応募があり、買い付け後(5/30以降)は筆頭株主となる。

 3月16日 の富士通によるTOBの発表(会社は賛同を表明)以降、数度に渡るTOB価格の引き上げ合戦を経て、4/21に富士通は5,000円の価格据え置きを発表。一方のベジ氏は4/25にダメ押しの5,450円まで引き上げて、TOB最終日を迎えた。

 株主からのTOBへの応募株数は、富士通(44.6万株) > ベジ氏(35.8万株)であった。

 富士通が下限株数を設けたのはなぜか?

 富士通の狙いは、TOBにより2/3以上の議決権を押さえた上で、いわゆる二段階買収実施による完全子会社化。べジ氏のような(やっかいそうな)株主が排除できない株式を所有しても意味がないという考えだったのであろう。また、TOB価格を5,000円超とするのは「投資判断として合理的限界を超えるもの」※として、取締役の善管注意義務等のコーポレートガバナンス上の観点から問題ありと判断したようだ。 ※
http://pr.fujitsu.com/jp/news/2017/04/21.pdf


 2017/5/24のソレキアのプレスリリース※※の「今後の見通し」(一部抜粋)からは、富士通のTOBが不成立になったことの嘆きが感じられる。※※http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20170530_054909721_ivwzbe2mskx1wayb3sjg5pvy_0.pdf

 「公開買付者は、当社にROEの向上を重視した経営(以下「ROE経営」といいます。)支援策を提案するための影響力を高めるため、本公開買付けを実施したとこのことです。そのため、公開買付者から当社に対し、ROE経営支援策を提案すること等が考えられますが、現時点で判明していることはございません。」

<感想>
 ソレキアの人たちは、今、どう思っているのだろう。ベジ氏や富士通との対話を通じて、より良い方向に進んで行かれることを祈念している。

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by tsuruichi1024 | 2017-05-31 08:00 | TOB | Comments(0)

【 加計学園問題 】

 以下は、2017/05/27放送の「辛坊治郎ズームそこまで言うか!」の辛坊治郎が選ぶ今週のズームON!『"総理のご意向"文書は「確実に存在」文科省の前事務次官』を聞いた感想。(http://www.1242.com/program/zoom/



 20170522 0725分 読売新聞(YOMIURI ONLINE)

 辞任の前川・前文科次官、出会い系バーに出入り   

 http://www.yomiuri.co.jp/national/20170521-OYT1T50148.html

 2017/05/24「週刊文春」編集部

 文科省前事務次官が「総理のご意向」文書は「本物」と証言

前川前次官の150分にわたる独占告白は、525日発売号の「週刊文春」で詳報する。

 http://bunshun.jp/articles/-/2612

1.前川・前文部科学省事務次官は、20166月から20171月まで事務次官を務め、文部科学省による再就職あっせん問題で引責辞任(させられた)

>>何で自分が引責辞任しなければならないのか、と思ったのでは?

2.前川氏の「総理のご意向」文書は「本物」と証言した内容が文春に掲載されることを知った官邸は読売に出会い系バーに出入りしていたことをリーク?

>>このまま黙っていると、出会い系バーに出入りしていた自分の立場が悪くなると考えた。ここは、積極策に転じて、

 1)記者会見を開いて

 2)出会い系バーに出入りしていたことを認めて

 3)文春の記事の正当性を訴えて

 4)反安倍政権のマスコミ(朝日・毎日)と(結果的に)コラボする

ことを決断?

3.「官邸の意向が働いた」と主張するが、裏を返せば、官僚(文科省)が単独で大学(獣医学部)の設置を決定する権利などあるのか?

 文部科学省「学校法人制度の概要」

 http://www.mext.go.jp/a_menu/koutou/shinkou/07021403/001.htm

「学校法人は私立学校を設置運営する主体です。学校法人を設立しようとする者は、寄附行為において、その目的、名称、設置する私立学校の種類、名称等所定の事項を定めた上、文部科学省令でさだめる手続(私立学校法施行規則第2条等)に従い所轄庁の認可を受けなければなりません(私立学校法第30条)。(略)

 所轄庁とは、私立大学及び私立高等専門学校を設置する学校法人については文部科学大臣、私立高等学校以下の学校をのみを設置する学校法人については都道府県知事になります。 」

>>私立大学の設立には、文部科学大臣の認可を受けなければならず、当然、官僚が勝手に認可することなどできない。

<結論>

 せっかく特区も作ったのだから新規参入させてやれば良いと考える「推進派の官邸」 vs 既得権益(補助金を通じた天下り先の確保?⇒1月の辞任はこれが要因)を守る(?)「推進阻止の文科省」の戦いということか。今や、前事務次官が何を守ろうとしているのか、さっぱり分からない。

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by tsuruichi1024 | 2017-05-30 08:00 | 内閣府 | Comments(0)


「マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは、4つの力に支配されている」(リチャード・ドッブス他著、ダイヤモンド社)


  以下は掲題書からの一部抜粋。
 

 
第2部 直観力をリセットするための戦略思考

  第10章 国家の政策こそ問題だ
       ーー社会と政府にとっての戦略的課題



 若者の失業率は高く上がり続けており、どの年代の人々にもリスクを抱えさせている


 私たちは、強固な生産性の伸びを促すことに必要な、10項目の支援要素を絞り込んだ。
 1.サービス産業分野での競争を妨げる障壁の除去
 2.公的部門と規制部門に効率と業績の管理を導入し、重点実施
 3.とくに新興国を中心に、物理的およびデジタル・インフラストラクチャーへの投資
 4.革新的な製品やサービスのR&D投資と、そうした研究開発需要の喚起措置
 5.生産性改善にインセンティブを与え、イノベーションを支援する法制の導入
 6.改善機機会と変化を促進する触媒を見つけるためにデータを活用する
 7.データの公開とデジタル・プラットフォームを通じて、生産性向上の全景観の中から新しい手法やツールを見つけ出し、その力をテコに普及を図る
 8。女性、若者、高齢者の労働市場への参加を促進する
 9.さまざまなスキルや労働力プールの強化を支援するため、移民制度の調整を行う
 10.職業により求められるスキルと教育のマッチングを改善し、労働市場をこれまでよりも柔軟にする

  ***

 過去のトレンドが破壊される時代が、政府と政策決定者に課している不確実性とプレッシャーの重大さと意義深さは、企業や経営者に課されるものと何ら変わらない。公共部門のリーダーもまた、こうした挑戦課題に正面から立ち向かうために、経営資源を確保し、合意を形成する能力によって評価されるようになるだろう。

 究極的には、政府の適切な規模や形を具体的な療法として処方することは難しい。個々の国ごとに、自分できめなければならないことなのだ。しかし、政府の置かれた状況が、拡大基調か縮小基調か、先進国か開発途上国か、財政状況が黒字化赤字か、といった違いにかかわらず、いずれの国家も敏捷性を持って素早く対応するように努力しなければならない。そうすることによって、どの国も脅威となりうるトレンドの数々から自国を絶縁し、守ることができるからである。

 さらに重要な点として、そうすることが、公共部門が提示された膨大な機会を活用できることにつながるのである。インセンティブ、規制、それにデータの知的な活用こそが、成功の要件なのだ。


  エピローグ 戦略的思索の果てに

 過去のトレンドが破壊される時代であっても、楽観主義のほうが結局は時代を制する、と私たちは確信している。作用しているさまざまな力のおかげで、私たちの住む世界は、10年後あるいはそれ以降には、今よりももっと良い世界になっているだろう。私たちが今まさに目にしている数々の変化の持つ規模と永続性を理解する人は、それに従ってぜひご自分の直観力をリセットし、新しい世界を形作る機会を見つけ、繁栄につなげていただきたい。


<感想>
 
 過去のトレンドが破壊される時代に、政府は女性、若者、高齢者の労働市場への参加促進の政策を、国民は自分の直観力をリセットして新たな世界を、作っていかねばなるまい。

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by tsuruichi1024 | 2017-05-29 08:00 | マーケティング | Comments(0)


「マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは、4つの力に支配されている」
(リチャード・ドッブス他著、ダイヤモンド社)


  以下は掲題書からの一部抜粋。
 

 
第2部 直観力をリセットするための戦略思考

  第8章 労働力需給のギャップを解消する
      ーー技術革新が生み出す新たな労働市場のミスマッチ



 成熟経済化では、就業機会の増加の大半は複雑な問題解決「インタラクション」業務であり、同じルーチンを繰り返す生産および定型的「トランザクション」業務ではない


 2001年から2009年にアメリカで生まれたタイプ別就業機会

 問題解決「インタラクション」職種 +480万人
  複雑な問題解決、経験、文脈の理解が必要な対話を要求される
  (例:弁護士、医師)

 定型的「トランザクション」職種  ▲70万人
  顧客とのやりとりを台本に記述、ルーチン化、自動化が可能
  (例:銀行の窓口担当、小売業のレジ係)

 生産型職種  ▲270万人
  物理的原料・素材を最終製品に加工するプロセスを実施する
  (例:工場労働者、農業従事者)


 今後、世界には高度なスキルを持つ労働者が不足し、
 一方で低スキルの労働者には就業機会が不足する可能性が高い

  ***

 今から10年後も私たちが同じ産業で、同じポジションで、あるいは同じ企業で働いているだろう、と確信を持って言える人は一人もいないのではないだろうか。今新たに創造され、生まれたばかりの産業には、私たちには今日理解できないスキルや能力が要求されることだろう。そして、最新のトレンドと技術にただ追いついていくためだけに、不断の教育の継続と各種スキルの維持が必要なのだ。


 
第9章 小魚がサメに変貌するとき
     ──新たな競合の出現と競争のルールの変化



 2025年までに、フォーチュン誌によるグローバル500社中、ほぼ230社が新興地域の諸国の企業になると思われる。
 2013年には、この数は130社であった。


 新興国企業は、先進国企業に比べ、
 世界中のどの市場でも高い成長を達成している


  惰性に陥ることを避けよ

 この「競争の新時代」には、企業経営者はこれまでよりもっと敏捷にならなくてはいけない。経営者は、現状維持に陥ることを警戒し、新しいスキル、とくに資本の配分と技術に関するスキルを磨かなくてはならない。

 事業の拡張と自社の競合の監視にとどまらず、資本配分とその有効活用にも敏捷になれるよう、自己を訓練しなければならない。事実、私たちが発見したのは、毎年資本配分を変更し、敏捷性に関して高い成績の企業は、リスクを大幅に低減させているということだ。1600社を超える企業のデータを調査したところ、敏捷性、すなわち頻繁に資本配分比率の変更を行う点で上位3分の1に入る企業の株主へのトータルリターンは、毎年資本配分を固定している敏捷性低位グループの企業よりも、30%も高かったのである。


<感想>
 現状維持に陥ることを警戒し、資本配分と技術に関するスキルを磨いて、外からの危機に備えなければなるまい。

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by tsuruichi1024 | 2017-05-28 08:00 | マッキンゼー | Comments(0)


「マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは、4つの力に支配されている」(リチャード・ドッブス他著、ダイヤモンド社)


 以下は掲題書からの一部抜粋。
 

第2部 直観力をリセットするための戦略思考


 第6章 逆回転が始まった
     ーー資源に訪れる新たな機会


 企業経営者や政府のリーダーたちは、資源の価格について、自らの枠を越えて考えを拡張し、深く考えなければならないし、さらにエネルギー、水、食料といった要素の投入が十分なアウトプットにつながるよう、より良い生産や管理の仕組みを考えなければならない。
 わたしたちの生きる、相互に結合し、成長を続ける世界では、多くの役立つ解決策や技術がすでに試みられてきており、役立つことが証明されている。現存の技術や道具の規模を拡大し、新しいシステムを工夫し、素晴らしい技術革新と賢明な政策を実現していけば、読者の属する企業や組織機構を、貿易価格の不安定な変動環境下においても成功に導くことができるだろう。


 
第7章 1つの時代の終わり
     ーー資本コストが下がり続ける時代よさらば

  シナリオ1 資本コストが上昇する


 2030年までに、需要の不均衡は拡大し、利用可能な世界の総貯蓄額に対し、望まれる投資総額は2兆4千億ドルを上回るという結果となるだろう。伝統的なマクロ経済学の視点からすれば、世界の望ましい投資額と世界中の人が喜んで行う貯蓄額との間のこうしたギャップは、実質金利に上昇圧力を加え、投資先案件が厳しく選別されることにつながる可能性がある。その結果、資本の生産性の改善が堅調に進まないかぎり、世界のGDP成長の陰りにつながってしまうことだろう。


  シナリオ2 金利を押し下げるシステムが確立される

 世界各国の政府が高齢化に伴う政府支出の増加と脆弱な経済成長に直面し、債務を現象させるために苦闘しており、量的緩和のような金融政策や、恒久的な債務の貨幣化といった慣例から外れた金融政策も、中央銀行や政府からタブー視されなくなるのかもしれない。

 この新しいマクロ経済の領域では、旧来の需要と供給の指標に注目する伝統的な視点だけでは、将来の資本コストを考える十分な指標とは言えないのかもしれない。2014年の春に、標準預金金利をマイナスに設定した欧州中央銀行の動きのように、これから先の何年間も、超低金利こそが普通の状態としてとどまるのかもしれない。


  思考原則を変えよ

 資産保有者は、自分の達成したい目的とリスク許容度、志向をもっと注意深く定義し、それに従って自社のポートフォリオを構成しなければならないだろう。おそらく、想像できる結果としては、たとえ短期的には一時的な損失を被るショックはあるものの、長期的な価値創造に焦点を当てた流動資産への資本配分を大きくする、ということだろう。たとえば、シンガポールの政府系投資ファンドであるGICでは、アジアの新興国市場に焦点を当てる場合、各国の短期的変動とは無関係に、20年後を到達点として見ている。

  ***

 すでに指摘したように、資本コストを取り巻く著しい変化は、短期的な道筋がどちらに向かうのか不確実なままである。かなりの程度、グローバル経済は著しい流動性の増加により変容した、流動性の洪水の中を航海している状態だと言えるだろう。この洪水の水がすぐに引いて金利を引き上げるのか、それともこのまま低金利が続くのか、確実性を持って判断することは困難である。どちらであるにせよ、企業は自分たちの乗る舟が浸水し、沈まないように、自分たちの考え方、実践する行動、そして保有する能力を見直し、方針を決定しなくてはならない。


<感想>
 リーマンショック後の量的緩和策の行方に備えたポートフォリオの見直しが必要かもしれない。

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by tsuruichi1024 | 2017-05-27 08:00 | マッキンゼー | Comments(0)


「マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは、4つの力に支配されている」(リチャード・ドッブス他著、ダイヤモンド社)


 以下は掲題書からの一部抜粋。
 

第2部 直観力をリセットするための戦略思考


 第5章 次に来る30億人
     ──新たな消費者層の力を引き出す



 1990年から2025年の間に、世界中で30億人が消費者層に加わる
 世界市場初めて、世界人口の過半数が消費者層になろうとしている


 新たに消費者層に加わる人たちの多くは、新興国のあまり名も知られていない「ミドル級」の都市の住民である


 新技術により、新しい消費者層への新たな販売経路が開けてきている
 中国のインターネット小売市場規模は、アメリカを追い越した


  沸騰する市場にどのように適応するか

 こうした尋常ではない多様化した新興国市場での競争に勝てる企業には、共通した次の4つの傾向がある。

*次の成長機会を考えるときに、国や地方といった大まかな単位ではなく、もっと詳細な都市や都市の集積で考え、それに従って資本や人材の再配分を行う。

*現地の好みやニーズに合わせて製品と価格設定をカスタマイズし、速く低コストのサプライチェーンを築き、さらにコスト競争力があって幅広い層にアピールする価格帯をカバーできるよう、ビジネスモデルの革新を図る。

*市場にいたる複数の販売ルートを設計し、コントロールし、それに沿ってブランド、マーケティング、および販売戦略を再考する。

*組織機構、人材戦略、事業運営の慣行を、新興国を重点市場とするシフトを反映させて、全面的に変更する。


  現地に基づいて考え、グローバルに行動せよ

 先進国企業が組織改革を実行し、研究開発と商品設計を現地化し、サプライチェーンと資金調達を見直す必要性が高まっており、場合によっては、現地の既存インフラストラクチャーを活用しやすくするために、現地企業との提携が必要かもしれない。


 世界中で起こっている新しい消費者層の勃興が、既存の確立した企業にとっては達成の困難な、新たな要求を突きつけている。自国市場で築いた優位な要因は、はるか離れた市場には、簡単には移転し構築することができないし、当然のものと受け入れられもしない。


 これまでは閉ざされていると思っていた市場の消費者が、自分たちが製造している種類の製品への嗜好を、身につけていきていると気づくに違いない。自社のアプローチと管理のやり方を系統的に見直し、世界中のすべての有望市場に自社事業を展開していこう、という賢明な企業であれば、今の顧客がどこにいるのかを見つけ出し、出会うことができるだろうし、将来の顧客も見つけられるだろう。


<感想>
 これから出現する巨大な中間層対象に勝つためには、これまでの競争優位性を一旦リセットし、新たな対応策を模索し続けなければなるまい。

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by tsuruichi1024 | 2017-05-26 08:00 | マッキンゼー | Comments(0)


「マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは、4つの力に支配されている」(リチャード・ドッブス他著、ダイヤモンド社)


 以下は掲題書からの一部抜粋。 

第1部 4つの破壊的な力

 第4章 貿易、人間、金融とデータの価値
      ──音速、高速で強く結び付く世界



  新たなグローバル化の潮流1--モノやサービスの貿易

 貿易の増加は、何世紀もの間続いてきたトレンドであり、コンテナ化および輸送ネットワークの生産性の改善によってトレンドは加速してきている。今日、さまざまな新技術と新たなネットワークの出現により、この成長トレンドが増幅されている。そして新興国の消費者や企業の興隆により、グローバル化のプロセスも再生し、高密度化し、進化している。

 国境を越えた財貨、サービス、金融の移動は、2012年には26兆ドルに達し、世界の総GDPの36%を占めている。この比率は、1990年の総GDPに占めていた比率の1.5倍である。


  新たなグローバル化の潮流2──金融マーケット

 何十年もの間、原油が世界中を移動する主たる液体資産であった。ところが今日では、黒い黄金の流通は、高速で流通する別の商品に取って代わられ、影が薄くなってしまった。それが資金である。金融が貿易を動かし、資本の流れ自体のほうが主役となってしまった。巨額の資金や信用を動かすほうが、原油や靴を送るよりも簡単だからだ。資金を電子的に送るには、タンカーやコンテナ船に載せる必要がない。


  新たなグローバル化の潮流3──移り住む世界の人々

 世界中の人々もまた、相互のつながりを強めている。国外へ旅行し、働きに行き、留学する人の数は、何世紀にもわたって一貫して増加してきたが、過去数十年、こうした人の往来は爆発的に増加した。人々が都市に移り住み、高い所得を得るようになると、他の国々に移住したり、旅行したりするのが非常に簡単になる。生まれた国を出て他国に住んでいる国際的移住者の数は、国連の経済・社会問題局によると1960年には7500万人であったが、2013年には2億3200万人に増加した。


  新たなグローバル化の潮流4──データと通信

 おそらく近年最大の劇的な変化は、情報が世界を瞬時に飛び回るようになったことだろう。全人類の3分の2が携帯電話を保有しており、この比率はまだ急速に増加し続けている。
 「今日、世界の人口よりも多くの電話機が存在しており・・・・・・、スカイプのようなインターネット・サービスを通じて、世界中のどこにでもほとんどゼロに近いコストで電話をかけることができる」。そして「世界中の人々の相互結合の密度がこの水準に到達したことは、歴史上未曾有のことである」と、シンガポールのリー・クアン・ユー国立公共政策大学のキショア・マーブバニ学部長は語っている。


  相互結合の強まった世界に対応する4つのポイント

 どこから現れるかわからない新参者に備える 
 グローバルに、しかもデジタルなエコシステムを築け
 グローバルな結合と流れによる競争優位を活用せよ
 相互に連結した世界で、敏捷であれ


<感想>
 相互結合がより強まった世界(貿易、人間、金融とデータ)では、自社のコア・コンピタンスにしがみつくのではなく、グローバルなフローへの敏捷性が競争優位に結び付きそうだ。

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by tsuruichi1024 | 2017-05-25 08:00 | マッキンゼー | Comments(0)


「マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは、4つの力に支配されている」(リチャード・ドッブス他著、ダイヤモンド社)


 以下は掲題書からの一部抜粋。
 

 
第1部 4つの破壊的な力


第3章 年齢を重ねる意味が変わる
    ──地球規模の高齢社会の課題に対処する


  アフリカ以外のすべての国が高齢社会に突入する日


 複数のトレンドが組み合わさった結果、世界人口はもうすぐ転換点を迎えようとしている。今後何十年かのうちのどこかで、アフリカを唯一の例外として、世界中の大多数の国の人口カーブが、近代史の流れにおいてはじめて横ばいになる。世界中で幅広い年齢帯は高齢人口となり、労働人口も高齢化し、政府の社会保障費用が膨らんでいくのである。この人口動態予測の点で、人口がすでに減り始めている日本は、今後変わっていく世界の姿を、先行して実際に見せてくれると言えるだろう。
 こうした数々の変化の方向を理解すれば、私たちがこれまで経験から導いてきた直観をリセットしなければならないことがわかるだろう。とくに老人について持っている考え方をかえなければならない。だが老人を、消費者として、顧客として、社員として、そして今後の世界の利害関係者であるステークホルダーとして、どう考えるべきなのだろう。


  高齢化トレンドに適応するための3つのポイント

 もしあなたが企業経営者であれば、社員と顧客が高齢化していくのを、手をこまねいてただ見ているだけというわけにはいかない。新たな現実に適応していくには、事業運営のやり方のほとんどと、顧客、社員、それに会社の利害関係者の一生をどう管理するのかという課題に、根本的な変革を実施しなければならない。


  従業員の高齢化に真剣に対処する

 高齢になり、必ずしもフルタイムで働くことが魅力的だとは考えない社員が、社内から次第に減少していくことに対処し、彼らを企業内に取り込むためには、企業のほうがグレーゾーンの働き方に慣れていかなくてはならない。明確な線引きではなく一定の幅のある働き方を許容すれば、社員と会社を互いにつなぎ止めておくことができるだろう。だが、その条件は、年配社員のほうに魅力的なものにする必要がある。
もう一つのきわめて重要な活動は、年配社員をつなぎ止めるための具体的な訓練を提供し、役割を再規定し、年配社員の持つスキルを更新していくことだ。


  高齢化する人口構成を狙い撃ちするマーケティングのコツ

 現在の進化した世界では、高齢消費者が市場全体の中でこれまでよりも大きな割合を占め、これまでよりも長い期間積極的な消費活動を続けている。高齢の人たちが長く仕事を続ける可能性が高ければ、そうした人たちの可処分所得も高いはずである。顧客の嗜好やニーズは時が経てば変わっていくものだから、企業も昔からの常識としてきた直観をリセットし、企業のほうから年配のニーズを満たしていかなくてはならない。


  高齢者のための製品やサービスはどうあるべきか

 マーケティング、製品、サービスをテーラーメイドなものに変えていくだけではなく、企業や組織機構はイノベーションを追求し、まったく新しい製品やサービスを思いつくことが必要である。
 スティーブ・ジョブズがかつて語った、「消費者には、自分が何が欲しかったのか、私が現物を見せるまでわかっていなかった」という有名な言葉がある。消費者の緊急ニーズに応え、またそうしたニーズを予測することにより、重要な製品開発上のイノベーションが引き起こされることがよくある。人材と資金を投入し、高齢層向けの製品を根本から考え直してみれば、それが「シルバー」の配当として著しく大きな見返りとなりうる可能性は高い。


<感想>
 地球規模での高齢化トレンドに適応するために、これまでの経験から導かれる直観をリセットすることから始める必要がありそうだ。

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 以下は掲題書からの一部抜粋。
 

第1部 4つの破壊的な力

 第2章 氷山のひとかけら
     ──さらに加速する技術進化のスピード



  破壊力を持つ12の技術

 以下に示す12の技術は、今後10年の間に巨大な破壊力を示す可能性が高い

すべての物事の構成要素を変えてしまう
 1 次世代のゲノム技術 

   迅速かつ低コストの遺伝子配列分析、「ビッグデータ」分析の進展、遺伝子合成生物学(DNAの書き換え)
 2 新素材の開発
   優れた特性(例:強度、軽量、導電性)、あるいは機能性を持つ新素材

エネルギーを考え直す研究が実用段階に
 3 エネルギーの貯蔵

   エネルギーを貯蔵し、後になって利用可能とする装置やシステム(バッテリーを含む)
 4 石油とガスの採掘、回収技術の進歩
   非在来型の石油やガスの経済的な採掘に導く、探鉱および回収技術
 5 再生可能エネルギー
   気候に悪影響を与える要素を減らす、再生可能な動力源による発電

人類のために働いてくれる機械
 6 ロボット工学の進展

   先進のセンサー、巧妙な動きと知能を備えた、高い能力を持つロボットが、作業の自動化や人間を補完、支援してくれる
 7 自律的あるいは自律的に近い自動車
   人間の運転を必要としない、あるいはわずかな介入のみで、目的地までの運行、運転を行う自動車
 8 3-Dプリンティング
   デジタル設計図に基づき素材の層を印刷していくことによりモノを創り出す付加価値製造技術

IT技術とどのようにITを活用するか
 9 携帯機器によるインターネット

   かつてパソコンでなくてはできなかった高い能力を持つ携帯機器が、安価なものとなり、インターネットへの接続がどこでも可能となる
 10 IoT:モノのインターネット
   低コストのセンサーや反応して対応するアクチュエーターのネットワークにより、データ収集、モニタリング、意思決定およびプロセスの最適化が自動で行われる
 11 クラウド技術
   コンピュータのハードウェアやソフトウェア機能がネットワークやインターネットを通じて、多くの場合サービスとして使えるようになる
 12 知識作業のオートメーション化
   明確な構造のないコマンドや微妙な判断を与えるだけで、知的業務や作業をこなすことのできる高知能のソフトウェア・システム


 企業が試みているさまざまな努力が、急速な技術進歩が起きるこの時代に企業を繁栄に導くことができるかどうかは、保証の限りではない。しかし、構築したビジネスモデルや戦略が短期間で古びて役に立てないものになる時代には、企業経営者は常に、自社を若返らせる方法を考えていなくてはならない。


<感想>
 想定以上の技術進化のスピードの速さにより、過去のビジネスモデルが崩壊する可能性があることを常に意識している必要がある。

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by tsuruichi1024 | 2017-05-23 08:00 | マッキンゼー | Comments(0)


「マッキンゼーが予測する未来 近未来のビジネスは、4つの力に支配されている」(リチャード・ドッブス他著、ダイヤモンド社)

 以下は掲題書からの一部抜粋。
 
 
第Ⅰ部 4つの破壊的な力

  第一章 上海を超えてーー
   ──異次元の都市化のパワー


  世界経済には重心があり、移動し続けてきた

 それまで北西に向かっていた世界経済の重心の移動トレンドが、方向転換する基盤が築かれたのは、第2次大戦の数十年である。20世紀の後半50年の間に、経済の振り子は徐々に東に向かって戻り始めた。1950年代にヨーロッパが復興し、日本が工業を立て直して素晴らしい復興を始めた。そして日本は成長を続け、1980年代の後半までには世界第2の経済規模となった。この日本の成長のすぐ後に続いたのが韓国である。東への振り子の揺り戻しを加速したのは、アジアの眠れる巨人が目を覚ましかけたときである。その後、世界の人口規模最大の2国、中国とインドがついに経済改革を果たし、トレンドの方向転換が確実なものとなった。

 1990年から2010年の間に起きた世界経済の重心位置の移動は、歴史上過去のどの時期と比較しても例のない速さで進んだ。それは、08年のリーマンショックとその結果起こったグローバルな経済停滞の時期も含めて、新興経済地域へ向かう経済活動の移動の勢いが止まらなかったからである。ヨーロッパが不況にもがき、日本が失われた10年から抜け出そうと苦闘し、アメリカが低成長に足を取られている間に、新興国が世界のリーダー役が身につけるマントを拾い、確実に自分のものにしていたのである。2013年の世界経済活動の規模、1兆8千億ドルの中で、中国だけで1兆ドル、すなわち60%を占めていた。今や中国こそが、世界最大の製造工業国なのである。

 中国ばかりではない。インド、インドネシア、ロシアそれにブラジルといった新興諸国が、今や世界の主要な製造工業国となっている。世界の製造業による付加価値は、1990年から今日までに、実質価値で5兆ドルから10兆ドルへと2倍になり、巨大新興諸国による付加価値の占める比率は、過去10年間に21%から39%へと、ほぼ2近くになった。世界の海外直接投資のうち、新興国から、新興国への移行途上にある諸国への直接投資の比率は、07年に34%だったものが10年には50%、そして13年には60%を超えている。
 だが、こうした国々の経済成長はまだ、これから起きる変化の前触れでしかない。現在から2025年までの間に、こうした地域を総合すると先進工業国よりも成長率は75%高く、新興国の年間消費額は30兆ドルに達し、世界経済合計消費額のほぼ半分を占めるまでに増加する。そして25年までに世界経済の重心は中央アジアに戻り、西暦1年に存在していた重心の位置の、ちょうど真北位置になると予測されている。
 この変化に加わる力のスピードと規模は、まさに驚嘆に値する。イギリスが人口1人当たりの生産量を2倍にするのには154年かかったのだが、それは人口900万人(開始当時)の規模だった時代のことである。アメリカが同じ偉業を達成するには53年かかり、人口1千万人(開始当時)の時代であった。ところが、それと同じことを中国とインドは、それぞれ12年と16年で達成し、しかもそれぞれの国がおよそ100倍の人口を抱えて達成したのである。
言い換えれば、両国の経済規模の拡大は、イギリスの産業革命がきっかけとなった経済発展のスピードよりも10倍に加速され、しかもその規模は300倍で、経済発展の力は実に3000倍ということになる。

 私たちの入手した画像を、意味合いを含む文章に変換してくれる神経中枢が、入ってくるデータを知的に処理できるように、私たちの身にしみついた直観力をリセットする必要があるのだ。私たちが撮る都市の映像は、表面上の姿だけでなく、その下に潜むダイナミズムを把握し、さまざまな機会の持つ輝きをハイライトし、一方で存在するリスクの持つきらめきをトーンダウンしなければならない。いちばん大事なことは、そうした私たちの撮る画像が、現実世界の前向きの動きを投影できていなくてはならないことだ。

<感想>
 中国のような新興市場や都市への、経済活動とダイナミズムの重心となる場所の移動が、想定以上のスピードで進行していることをしっかり把握することから始めなければなるまい。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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by tsuruichi1024 | 2017-05-22 08:00 | マッキンゼー | Comments(0)