2017年 11月 19日
あれっ、メガバンクのグローバルなイノベーション?
2017/11/10、金融庁が「平成29事務年度 金融行政方針」を公表した。
http://www.fsa.go.jp/news/29/20171110.html
[ 概要 ]
http://www.fsa.go.jp/news/29/2017StrategicDirectionsSummary.pdf
<金融仲介機能の十分な発揮と健全な金融システムの確保>
【 3メガバンクグループ 】(P8)
・海外業務が拡大し、世界経済・市場環境の変化から受ける影響が増大
・IT技術の進展等により、従来の競争上の力の源泉が負のレガシーアセット化するような大きな環境変化に直面する中、遅れずに適切な対応をとることができる、質の高いガバナンスの構築が重要
↓↓↓
(1)世界経済・市場環境の変化への対応
・ストレステストの活用を含め、経済・市場環境の変化に対する機動的なリスク管理
・より安定的な外貨調達の実現や外貨流動性管理の高度化
・低金利環境下で拡大したハイブリッドファイナンスや不動産業向け貸出等に対する規律ある審査や期中管理
・政策保有株式の削減等、株価変動リスクの適切なコントロールに向けた迅速な対応
(2)金融ビジネスの環境変化に対応したガバナンスの発揮
・資本効率を重視した業務の選択と集中を適切に実行できるガバナンスの構築
・グループ連携ビジネスの拡大に対応するための利益相反管理や優越的地位の濫用防止等の態勢整備など、持株会社の適切な関与の下での顧客本位の業務運営の確保
・IT技術の進化やイノベーションの進展を見据えた大胆かつタイムリーな対応
・グローバルな業務展開、業務の専門化・高度化が進む中、情報収集・分析能力強化や組織改革と人材確保
<感想>
金融庁の「金融行政方針」は、2017/3/17の「検査・ 監督改革の方向と課題-金融モニタリング有識者会議報告書-」*を具体的に「行政方針」として落とし込んだもの(と思われる)。
メガバンクがグローバルな市場で戦うためには、昨日見たような海外融資を増やすだけではダメで、(1)真のグループ連携ビジネス、(2)IT技術の有効活用、等によるイノベーションの継続が必要であろう。
*https://ameblo.jp/tsuruichi1024/entry-12258380798.html
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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuru1.blog.fc2.com/
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