あれっ、静岡銀行がユーロドル建CBを発行?


【 静岡銀行:ユーロドル建CB 】


 2018/1/9、静岡銀行(8355)がユーロドル建CBをローンチした。
http://www.shizuokabank.co.jp/pdf.php/3057/180109_NR.pdf


1.ユーロドル建CB発行概要
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180109447618.pdf

(1)発行金額:3億米ドル

(2)期間:5年

(3)クーポン:3ヶ月米LIBOR-0.5%

(4)行使期間:2018/2/8~2023/1/11

(5)転換価額:14.05米ドル
(18/1/9終値@1,237円(10.98米ドル)、アップ率27.99%、1/9の15時(東京時間)のロイターJPNUの中値@112.69円/米ドル)

(6)希薄化率:3.6%(当初転換価額で転換された場合)


2.各種付帯条項

(1)転換制限条項
・転換可能価額を転換価額の200%から開始し、130%まで段階的に低下。ただし、最後の3ヶ月間は制限解除
⇒普通株式への転換可能性を抑制することを企図(前回債は130%で一定)

(2)取得条項
< 額面現金決済型のイメージ >
以下は全て米ドルベース:
転換時点でのCB価値=(a)額面部分は現金+(b)「それを上回る部分÷その時点の株価」相当の株式、で取得するもの

[ 簡易的イメージ例 ]
・当初為替レート:100円
・転換価額:10米ドル
・株価:1,000円

・米ドルベースのCB価値(額面1000)が倍になった場合

ケース1)円/米ドル:変化なし、株価:2倍
ケース2)株価:変化なし、円/米ドル:2倍(50円/米ドル)

⇒米ドルベースの株価:20米ドル

※CB価値2000=現金1000米ドル+株式50株(1000÷20)

・通常のCB(額面1000)=株式100株(1000÷10)

⇒額面部分を現金で取得するため、希薄化は抑制される

a)自動行使型取得条項(額面現金決済型)
⇒2022/10/25以前のCB転換請求の都度、自動的額面現金決済型取得条項により希薄化抑制を企図

・行使取得転換価値:(額面金額÷行使取得最終日転換価額)×1株当たり行使取得平均VWAP
・1株当たり行使取得平均VWAP:CB転換請求の日から2取引日後の日に始まる10連続取引日に含まれる各取引日において東証の売買高加重平均価格をそれぞれの取引日における為替レートにより米ドルに換算した金額の平均値
・行使取得最終日転換価額:1 株当たり行使取得平均VWAP の計算期間の最終日の転換価額

b)一括型取得条項(額面現金決済型)
⇒2023/1に行使できる会社側のオプション

・転換価値:(額面金額÷最終日転換価額)×1株当たり平均VWAP
・1株当たり平均VWAP:2023/1/5の30取引日前の日に始まる20連続取引日に含まれる各取引日において東証が発表するVWAPをそれぞれの取引日における為替レートにより米ドルに換算した平均値

(3)変動金利型
・3M米ドルLIBOR-0.5%を付与
⇒オプション価値を高める
⇒転換価額のアップ率を高めて、希薄化を抑制する


3.資金使途:米ドル建の貸出金
< 外貨建貸出金(平残)>
2012年度:2,610億円
2017年2Q:6,231億円
(2017年2Qの貸出金利息:円貨建425億円、外貨建68億円)


<感想>
 本件は、外貨建貸付金に対応するユーロ米ドル建CBを発行するもの。
 米ドルベースの投資家にとっては、円高・株高になることが望ましい。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら
http://tsuru1.blog.fc2.com/
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by tsuruichi1024 | 2018-01-11 08:00 | CB | Comments(0)