あれっ、ドコモの自己株式TOB応募でNTTは1,997億円の個別特別利益を計上


【 NTT:ドコモの自己株式TOBによる個別決算で特別利益を計上 】


 2018/1/16、NTTドコモ(9437)の自己株式TOBの結果が開示された。
http://www.ntt.co.jp/news2018/1801/180116a.html


1.NTTドコモによる自己株式TOBの結果

・NTT(9432)保有のドコモ普通株式のうち7,459万9,000株*を自己株式取得(2,681円/株)
(TOB応募株式総数:7,567万8,037株)


2.NTT個別決算での特別利益の計上について

・特別利益(関係会社株式売却益)1,997億円を計上する見込み

・逆算した簿価:4円/株
(*×(2,681円-4円)=1,997億円)


3.なぜ「自己株式TOB」なのか?

「みなし配当の益金不算入制度」の活用のため(と思われる)

・自己株式TOBの場合、法人(大株主)からの売却であれば、みなし配当の「益金不算入」制度(持株割合/益金不算入:(1)~5%/20%、(2)5%~1/3/50%、(3)1/3~/100%*)の活用が可能

< NTT:ドコモ株を1/3超保有 >
・みなし配当の額から*負債の利子の額のうち関係法人株式等に係る部分の金額を控除した残額は「益金の額に算入しない」
https://www.nta.go.jp/shiraberu/ippanjoho/pamph/hojin/kaisei_gaiyo2015_5/pdf/04.pdf


4.NTT の連結納税制度(17/3期有報P118)

「当社は、連結納税制度を適用した会計処理及び表示を行っております。(略)なお、平成29年3月31日現在における連結納税会社は、当社及び日本国内の完全子会社81社であり、NTT東日本、NTT西日本及びNTTコミュニケーションズが含まれております。」

⇒ NTT ドコモは完全子会社ではないため、NTTの連結納税の対象外
https://www.nta.go.jp/shiraberu/zeiho-kaishaku/joho-zeikaishaku/hojin/1282/qa/01.htm


(ご参考)
https://ameblo.jp/tsuruichi1024/entry-12335826262.html


<感想>
 本件は、(税効果を考慮したと思われる)NTTドコモの自己株式TOBへNTTが応募した結果に関する開示である。(ToSTNeT-3では益金不算入にならない。)
 社外流出する税金を抑えることができれば、その分、会社は内部留保(⇒将来の配当原資や更なる自己株式取得)や(残余のキャッシュ⇒)前向きな投資に振り向けることが可能となる。
 税効果を考慮することは、上記内容を通じて企業価値向上にも繋がり、会社・投資家双方にとってメリットがあるため、他社においても重要な施策の一つになり得るものと思われる。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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by tsuruichi1024 | 2018-01-19 08:00 | 自己株式TOB | Comments(0)