あれっ、償還間際でのCB転換?


【 ユーロ円CB:償還間際でのCB転換 】


 2018/2/26、クレハ (4023)が2018年満期ユーロ円CBの転換完了を開示した。
http://www.kureha.co.jp/newsrelease/uploads/20180226.pdf


1.ユーロ円CB概要
http://www.kureha.co.jp/newsrelease/uploads/20130226_958.pdf
(1)発行決議日/償還期日:2013/2/26/2018/3/14

(2)転換可能期間:2013/3/28~2018/2/28

(3)転換価額:433円(同日終値355円の22.0%アップ)
⇒ 2016/10/1の株式併合(10→1)に伴い、4,330円へ

(4)130%コールオプション:20連続取引日の終値が転換価額の130%以上であった場合、2016/3/14以降、当社はその選択により、いつでも残存するCBの全部を繰上償還(@100)できる

[ コールオプション行使可能株価 ≧ 5,630円 ]

⇒ 17/9/12以降、「株価≧転換価額×130%(パリティ130円)」なのに、130%コールオプションを行使することはなかった(17/10/11が20連続取引日目)
=「会社は、CBが株式に転換されることを望んではいなかった」とも考えられる


2.2017/4~12の株価とCB転換額
(1)月間株価水準(円)
        高値  安値
17/04~06 4,590 5,890
17/07~09 5,380 6,150
17/10~12 5,950 8,260
18/01~02 6,830 8,360
⇒ 17/9/12以降、終値>5,630

(2)CB転換額
  ~17/6 なし
17/07~09 76.4億円
17/10~12 37.4億円
18/01~02 36.2億円


3.オプション・プレミアム

オプション・プレミアム = 時間(的)価値+本質(本源)的価値

(ご参考)
https://www.option-dojo.com/le/time.html


<感想>
 本件は、(17/9/12以降)パリティ130円超のCBが、償還期日間際で全額転換された事例。
 本件から、(1)投資家は時間(的)価値が小さくなるに従ってCBを転換請求すること、(2)発行会社は自ら進んで(
資本コスト等を考慮すれば、転換を促進するための)130%コールオプションを行使しないこと、が見て取れる。


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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら
http://tsuru1.blog.fc2.com/
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by tsuruichi1024 | 2018-03-02 08:00 | CB | Comments(0)