あれっ、小売業における減損会計?


【 近鉄百貨店:生駒店の減損 】


 2018/2/25、近鉄百貨店(8244)が、生駒店の減損を開示した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180123454740.pdf


1.2018/2期:△30億円(生駒店)

< 一部店舗の商品政策の再構築 >
「固定資産の減損に係る会計基準※」に基づく資産のグルーピングを見直した結果、生駒店に帰属する事業用資産(土地、建物等)について、時価の著しい下落により減損の兆候が認められたため、連結および個別決算において、帳簿価額と回収可能価額との差額30億円(概算)を減損損失として特別損失に計上

[ 17/2期の有報記載内容 ](億円)
生駒店:67.56
(建物・構築物29.46、*土地37.19、他)
*土地3,291平米:坪単価374万円


2.過去の減損等
(1)2015/2期:△27.31億円(和歌山店等)
https://www.d-kintetsu.co.jp/corporate/pdf/20150325000091.pdf

(2)2014/2期:△7.48億円(桃山店)
http://www.d-kintetsu.co.jp/corporate/pdf/20140324202133.pdf


3.現在の中期経営計画
https://www.d-kintetsu.co.jp/corporate/pdf/20150410000095.pdf

【地域密着】
・これまで以上に地域との密着度を深めた上質な百貨店を目指した店づくりを推進することで、お客様の支持をさらに強固なものとします。また、地域コミュニティの核としての機能強化に向け、各店舗戦略に沿った積極的なリ・モデル投資、利便性向上のためのサービス拡充を通じて館価値の最大化を実現します。


※「固定資産の減損に係る会計基準の適用指針」
https://www.asb.or.jp/jp/wp-content/uploads/impair_2_s.pdf


(ご参考)小売業における固定資産の減損会計の特徴
https://www2.deloitte.com/jp/ja/pages/consumer-business/articles/dis/impairment-accounting.html

< 資産のグルーピング >
・小売業においては、通常、店舗別で投資意思を行い損益管理されていることから、原則として店舗がグルーピングの単位と考えられる。


<感想>
 本件は、独立監査人(あずさ監査法人)との打合せに基づいたと思われる、減損会計の実施例。
 生駒から難波まで快速急行で約20分。地域に密着した百貨店の運営は、今後益々難しさを増して行くように思われる。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら
http://tsuru1.blog.fc2.com/
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by tsuruichi1024 | 2018-03-03 08:00 | 減損会計 | Comments(0)