あれっ、2段階のTOBによる資本業務提携?


【 グローリーによるフュートレックのTOB 】


 2018/11/6、グローリー(6457)による、フュートレック(2468)のTOB(第2回)が発表された。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2468/tdnet/1643555/00.pdf


1.TOBに至る経緯:資本業務提携契約の締結

< 両社の強み >
 グローリー:各種認識・認証技術分野
 フュートレック:音声認識技術分野

< 両社のメリット >
・それぞれの技術力やノウハウ等両社グループの経営資源を相互に活用可能
・最先端の認識技術や個体認証技術等に係る新たなソリューション提供が可能
・両社グループの事業に相互補完的なメリットあり
・両社グループの企業価値向上にも大きな効果が発揮される

⇒ フュートレックをグローリーグループの一員として、両社の事業を推進するアライアンス体制を構築


2.第2回TOB
(1)TOB価格:770円(2018/9/27終値575円に対して33.91%のプレミアム)
(2)TOB期間:2018/11/7〜2018/12/12(25営業日)
(3)対象株式数(上限):2,312,000株(所有割合24.69%)

⇒ 第1回TOBとの合算で40.5%

< 所有割合を40.5%とする背景 >
1)フュートレック株式を 東証二部において上場維持することを想定していること
2)両社の事業を推進するアライアンス体制を構築するためには少なくともフュートレックを持分法適用関連会社とすることが望ましいと判断したこと
3)フュートレックは上場会社としての独立性を維持したい意向であること


3.第1回TOB
https://ssl4.eir-parts.net/doc/2468/tdnet/1632534/00.pdf

(1)TOB価格:569円(2018/9/27終値575円に対して1.04%のディスカウント)
(2)TOB期間:2018/10/1〜2018/10/29(20営業日)
(3)対象者:創業者/前代表取締役社長/現筆頭株主である藤木英幸氏(18/4/26に46万株(4.85%)、三井住友信託の株式処分信託で一部売却済(@651))
(4)対象株式数:1,481,200株(所有割合15.82%)


4.フュートレック取締役会の決議内容
・第1回/第2回TOBに賛同の意見を表明
・第1回/第2回TOB価格の妥当性については意見を留保

⇒ 第1回/第2回TOBに応募するか否かについては株主の判断に委ねる


5.株価終値推移
 9/27 575円、9/28 572円、10/1 672円、10/2 706円
 11/6 698円、11/7 701円、11/8 695円、11/9 704円

⇒ 株価:TOB価格の770円に鞘寄せされず


<感想>
 本件は、TOBを2段階(第1回:低いTOB価格、第2回:高いTOB価格)に分けて、第1回では創業者(前代表取締役社長/現筆頭株主)のみから、第2回では一般株主から株式を公開買付けするもの。
 取得側からすれば、取得総額を抑えられるため、第1回のTOB価格で売主側を説得できれば、非常に有効なスキームであると言える。

----------------------------------------------------------------------
元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら
http://tsuru1.blog.fc2.com/
----------------------------------------------------------------------

[PR]
by tsuruichi1024 | 2018-11-11 08:00 | TOB | Comments(0)