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あれっ、ひらまつ創業者が会社を提訴?


【 ひらまつ:コロナ禍での創業者からの提訴 】


 2020/10/5、日経電子版に、「ひらまつ創業者、同社を提訴 業務契約巡り」の記事が掲載された。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO64631600V01C20A0916M00/?s=5

 同社のプレスリリースを確認してみた。


2016/7/22 創業者功労金の贈呈に伴う特別損失の発生に関するお知らせ
 慰労金:5億円
 
2018/12/30 提訴にある「事業譲渡契約書」のリリースなし

2019/3/8 第三者割当による新株式発行及び主要株主異動に関するお知らせ
 割当予定先:(株)一休創業者の森正文氏
 払込総額:17億円

2019/3/11 第三者割当による新株式発行の中止等に関するお知らせ
 理由:当社と割当先との間で、協力関係の樹立や調達資金の使途など詳細な点について最終的な合意を得ることができず、割当先から引受けを中止したいとの連絡があり、当社取締役会にて慎重に検討 した結果、新株式発行の中止を決議

2019/8/9 アドバンテッジアドバイザーズ(「AA」)株式会社との事業提携契約締結および役員の異動に関するお知らせ

同日 第三者割当により発行される第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の募集に関するお知らせ
 割当予定先: AA系ファンド
 払込総額:約20億円

2020/5/28 代表取締役、役員の異動および新経営体制に関するお知らせ
 日本マクドナルド元執行役員、すかいらーく元執行役員の遠藤久氏がCEOに就任(現任)

2020/9/25 第三者割当により発行される第1回無担保転換社債型新株予約権付社債の資金使途の変更に関するお知らせ
 新型コロナウイルス感染症拡大による急激な市場環境の変化を踏まえ、「(仮称)京都岡崎ホテル計画」の中止を決定


同日 第三者割当により発行される第6回新株予約権に関するお知らせ
 割当予定先: AA系ファンド
 想定調達総額:約20億円


2020/10/5 当社に対する訴訟の提起に関するお知らせ
https://pdf.irpocket.com/C2764/YDKb/ot65/BKAS.pdf

1.訴訟の原因及び提起されるに至った経緯
当社は、2016年7月以降、当社の創業者である平松博利氏(「平松氏」)が経営するひらまつ総研との間で、当社が運営する複数のホテル開発の助言に関する業務並びに経営及びレストラン運営の助言等に関する業務の委託との名目で複数の契約を締結しておりましたが、 2019年12月、ひらまつ総研に対し、関連当事者との取引関係を見直す観点から、ひらまつ総研との間でのこれまでの取引関係の見直し及び正常化を図り、かかる一連の契約につき2020年3月末をもって解約する旨通知しました。

かかる通知以降、ひらまつ総研からは、これらの契約に基づく未払いの報酬の存在が主張され、 また、当社との間で平松氏保有の当社株式200万株(「本件株式」)を当社が取得することの合意があったなどとして株式譲渡代金の請求もなされておりました。当社としましては、当該主張につき理由のないものと考えておりますが、ひらまつ総研との間で紛争が生じこれが長期化することは、ひらまつ総研及び当社の双方、ひいては当社のお客様にとって有益なことではないと考え、ひらまつ総研との間で誠実に協議を重ねてまいりました。

また、2020年6月26日に就任した当社新経営陣は、コンプライアンス重視を経営の基本に掲げていることから、その一環として、今回請求の対象となっている取引その他の当社が過去に締結した契約関係の妥当性について検証を行っているところ、ひらまつ総研に対しても当該検証を行っている旨を説明し、当社との間で上記協議を継続することを要請して参りました。

今般のひらまつ総研の訴訟提起は、かかる協議の途中でなされたものであり、当社としては極めて遺憾であります。

また、当社は、ひらまつ総研との間で締結した 2018年12月30日付事業譲渡契約書(「本件事業譲渡契約」)に基づき、「レストランひらまつ高台寺」及び「高台寺十牛庵」 をひらまつ総研に対し事業譲渡していたところ、ひらまつ総研から、今回の訴訟提起の前日である2020年9月3日をもって同契約を解除する旨の通知を受領しました。ひらまつ総研は、本件事業譲渡契約が解除されたことを主張し、当社に支払った事業譲渡代金の返還も求めております。


2.訴訟を提起した者(原告)の概要
(1) 名称 : 株式会社ひらまつ総合研究所
(2) 所在地 : 東京都港区南麻布五丁目15番13号
(3) 代表者役職・氏名 : 代表取締役 平松博利


3.訴訟の内容及び請求金額
ひらまつ総研の、当社に対する請求の概要は以下となります。

(1) 業務委託契約に基づく業務委託報酬として、計3億3,707万2,650円及びこれに対する遅延損害金の支払請求
(2) 本件事業譲渡契約の解除に基づく原状回復として、2億4,416万9,614円の返還及びこれに対する遅延損害金の支払請求
(3)本件株式の譲渡代金として、6億6,400万円の支払請求


4.今後の見通し
当社は、引き続き訴状の精査を行い、ひらまつ総研の請求に対してはいずれも認められるものではないとの前提で、裁判において当社の主張を行い、また並行してひらまつ総研との協議も継続して、本件の適切妥当な解決を図ってまいります。


<感想>
 本件は、ひらまつ創業者が経営するひらまつ総研が、会社宛て訴訟を提起したもの。
 詳細は知らないが、2020/10/5のプレスリリースからは、株主総会の特別決議なくしては特定株主からの自社株式の取得はできないことを含めて、何となく会社の方に分があるように思われる。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら http://tsuru1.blog.fc2.com/
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by tsuruichi1024 | 2020-10-07 08:00 | 自社株買い | Comments(0)