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【 「勝てる戦略」を実行できる組織 】


 2020/1/30の日経電子版に、ユニ・チャーム高原社長の経営者ブログ(「勝てる戦略」を実行できる組織をつくろう )が5ヶ月振りに掲載された。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO54795550U0A120C2000000/

 以下はその概要。


1.ユニ・チャームの年間スケジュール
毎年8月初旬:グループ全体方針である「全社大綱」を発信

9月:事業本部および機能部門の事業計画を精査する諮問会議

11月:地域法人の事業計画を精査する諮問会議


2.3つの「不具合」
(1)「戦略自体に無理がある」
アクション・プランの具体性や解像度は高くても、顧客ニーズやお取引先の意向、競合の戦略などとミスマッチがあれば戦略そのものに無理が生じる

(2)「戦略を実行する現場の組織能力が不足している」
プレミアム・ブランドとして消費者にアピールしようと思っても、それに見合うようなデザイン力や高品質なモノづくりができなければ実行できない

(3)「全体の計画が個人の計画に落ちていない」
一つひとつのアクション・プランを実行する(してもらう)担当者一人ひとりに紐付(ひもづけ)て、なおかつ「これは私がやること、やりたいこと!」といったレベルにまで肚(はら)落ちしてもらわなければ、着実な実行は望めない


3.「勝てる戦略」に必要な5つの要素
(1)市場や顧客、競合、お取引先やパートナーといった、外部環境の正しい分析に立脚していること(外部環境の事実に立脚していれば、戦略自体に無理がなく、正しい優先順位で適切に経営資源を割り付けること)

(2)事業展開をしている市場が、いわゆる「ライフサイクル」の、どのステージにあるのかを正しく認識し、各ステージにマッチした打ち手を選択していること

(3)「『ダントツトップ』で絶対に勝たねばならない対象」が明確になっていること(顧客も、チャネルも、技術も、コストも、生産性も、そこでは絶対に負けられない対象を全社戦略と事業や機能部門、地域法人の戦略にそれぞれ明確に示すことが肝要)

(4)「絶対に負けられない」と定めた分野で、明らかに差別優位性が構築できていること。なおかつ、将来にわたってそれを維持しようと全員で納得し、方向性を合わせていること

(5)数値目標と戦略内容の合理性がとれていること(具体的であるだけでなく、ゴールと戦略が「相関関係」ではなく、「すっきりした因果関係」となっているか。また、目標達成までの期間や、必要な投資などの経営資源の投入タイミングにも合理性がなくてはならない)


4.「勝てる戦略を実行できる組織」の3つの要件
(A)差別化された価値を顧客に提供するために「実行と再現と進化の持続が可能な戦略=勝ちパターン」をもち、これを実践できる組織であること

(B)差別優位性の源泉である「コアコンピタンスの創造に徹底的にこだわる」シンプルで俊敏な組織であること

(C)社是や全社ビジョンについて社員一人ひとりが深く共感しており、これを実現するための戦略の実行に情熱を燃やす人材集団として結束している組織であること


5.まとめ

一般的な命題:「組織は戦略に従う」

⇒ 組織によって戦略が制約を受けることも実際には起こる

「勝てる戦略に必要な5つの要件」と「勝てる戦略を実行できる組織の3つの要件」を実現するには、戦略立案においても、戦略実行においても現場への大幅な権限委譲が必要になる

 その一方で、本社の企画部門においても、優秀な人材を集め、グローバルに事業を俯瞰(ふかん)し、各地で創出された「勝ちパターン」を分析し、より実行しやすく、効果を上げやすいモデルへと収斂(れん)させて、これを現場に還流するといった支援が欠かせない


<感想>
 本件は、5ヶ月振りに再開された、ユニ・チャーム高原社長の「勝てる戦略」を実行できる組織に関する考えを述べたブログ。
 高原社長の考え方には賛同する部分が多く、とても有意義なブログであるように思う。

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by tsuruichi1024 | 2020-02-11 08:00 | 戦略 | Comments(0)


【 祝・W杯出場! 】

 2017/8/31、久々に最初から最後まで、サッカーの試合をテレビで見た。テレビ朝日系で生放送された平均視聴率は24.2%、最高視聴率は35.0%だったという。サッカーのワールドカップ(W杯)ロシア大会アジア最終予選B組。日本はオーストラリアに2-0で勝利し、6大会連続の6度目のW杯本大会出場を決めた。

 スターティングメンバーを見た時にはこれで大丈夫かと思ったが、監督の采配は的中した。

 以下は、朝日新聞デジタルの記事(
http://www.asahi.com/articles/ASK8Z4HC2K8ZUTQP016.html)からの一部抜粋。数字は、最終予選での今回のハリルホジッチ監督(9試合終了時点) vs 前回のザッケローニ監督(全8試合)の比較。

1.「激しい球際での攻防」
・タックル 23・1回 vs 18・8回

2.「縦への速い攻撃」
・ボール奪取 76・5回 vs 69・3回
・ボール奪取から10秒未満のシュート 3本 vs 1.13本

3.「その時点でベストと思える、プレーするのに値する選手を使う」
・最終予選での先発選手:前回のザッケローニ氏19人(全8試合)に対し、26人(9試合終了時点)


<感想>
 バヒド・ハリルホジッチ監督(65)が就任してから約2年半。監督は、オーストラリア戦を前に、自分が相手監督を出来ると思われるほど敵を研究し尽くしたと言う。20代前半の浅野と井手口のシュート。監督のしたたかな戦略が実を結んだ勝利だったと言えよう。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-04 08:00 | 戦略 | Comments(0)