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【 ソフトバンク:IPOプライシング等 】


2018/11/30、ソフトバンクのIPOに絡む有価証券訂正届出書が提出された。以下はその概要。

< 仮条件:レンジなしの1本値 >
ブックビルディング方式による仮条件は、引受証券会社から通常レンジでの価格帯で提示されるが、本件は1,500円の1本値のみの提示
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ka/karijouken.html

一方、2018/12/3、日経電子版に、『ソフトバンク上場、異例の値決め 「配当利回り5%」死守』なる記事が掲載されていた。
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO38460990T01C18A2000000/

以下はその「異例の値決め」部分の概要。


1.仮条件:1,500円の1本値(上記の内容)
配当利回り:5%ありき
75円(*1)÷1,500円(*2)=5%
*1:目論見書から予想される年間配当金(配当性向85%)
*2:仮条件


2.引受手数料率:販売先/手法で格差
対面:2.5%
ネット証券:1.75%
機関投資家:1.5%
⇒ 年末間際のメガ・ディールは資本市場の実験場的側面も有している
(普通社債では、個人向けと機関投資家向けの引受手数料で格差を付けるのは一般的)


3.売出し概要
(1)総売出株式数:1,603,693,700株
国内売出し1,427,287,400株
海外売出し176,406,300株

(2)オーバーアロットメント:160,369,400株
国内売出しの需要状況等を勘案し、野村證券がソフトバンクグループジャパンから160,369,400株を上限として借り入れる株式の日本国内における売出し

(3)合計:約1,764百万株×1,500円≒2兆6,460億円

(4)スケジュール
ブックビルディング:〜2018/12/7
売出価格決定日:2018/12/10


<感想>
本件は、国内最大規模のソフトバンクの新たな手法を取り入れたIPO。

思い返せば、普通社債でも、平成7年に国内市場で社債管理会社不設置社債(財務代理人方式)を初めて発行したのもソフトバンクだった。

12/4に、総務省が端末安売りでソフトバンクを行政指導する中でのIPOが、このまま予定通り、進むのか。来週以降の株価推移を含めた、午後の動きに注目して行きたい。

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by tsuruichi1024 | 2018-12-06 08:00 | IPO | Comments(0)


【 新設分割による子会社上場 】


 2017/12/25、ABホテル(6565)(東祥(8920)の連結子会社)がJASDAQと名証2部に上場した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171221439960.pdf


1.IPO概要

・IPO価格:1,500円(a)

(1)公募増資
・株数:260千株(b)
・OA:108千株(c)(貸株人:親会社・東祥(8920))(GSO:第三者割合増資)

(2)売出し
・売出人:東祥
・株数:460千株(d)

< 合計 >
・828千株(e=b+c+d)

(3)増資勘案後の東祥グループ所有比率
・発行済株式数:7,088千株
・東祥G所有:6,260千株(88.3%)

(4)上場形式要件(一部)
・株式等の分布状況:上場株式数の10%
(JASDAQ・名証2部とも)


2.12/25(上場初日)~12/28の株価推移

(1)12/25
・初値:3,060円(13:23)(a×2.04)
・安値:3,035円(13:25)
・高値:3,760円(13:44)
⇒ 制限値幅の上限(ストップ高水準)のまま取引終了
・出来高:1,774,900株(f)
⇒ IPO株式の回転率:2.1倍(f÷e)

(2)12/26
・ストップ高:4,460円(9:27)(a×3.0)
・出来高:206,900株(ストップ高比例配分)
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/su/stop.html

(3)12/27
・ストップ高:5,160円(15:00)(a×3.4)
・出来高:17,600株(同上)

(4)12/28
・始値:5,660円( 9:12)
・安値:5,040円(12:36)
・高値:6,060円(10:33)
・終値:5,740円(a×3.8)
・出来高:3,023,200株(g)
⇒ IPO株式の回転率:3.7倍(g÷e)

(5)各種指標
< 前提 >
・18/3期当期純利益(予想):681百万円
・純資産:4,055百万円(17/9末3,547+増資分508)

< 各種指標 >
・EPS:96円
・PER:1,500円で16倍/5,740円で60倍
・ROE:16.8%
・時価総額:407億円(@5,740)


3.沿革・グループ戦略

(1)沿革
 2014/10:東祥から新設会社分割。資本金1億円
 2017/11:ABホテル17店舗を展開中


(2)グループ戦略
http://www.to-sho.net/news/file/20171120154819_1.pdf

a)上場の目的

・目標:年間5店舗以上の新規ホテルを開発

⇒ 上場企業として多様な資金調達手段・取引先からの信用を得ることが可能
⇒ グループの企業価値向上に資すると判断

b)株式保有方針

・連結子会社として50%超の株式保有割合を維持


(3)東祥の時価総額等
< 前提 >
・12/28終値:@3,640
・18/3期当期純利益(予想):4,000百万円
・17/9末純資産:25,298百万円

< 各種指標 >
・EPS:104円
・PER:35倍
・ROE:15.8%
・時価総額:1,394億円(除、自己株式)
(ABホテル株式の東祥G所有時価総額:359億円)


<感想>
 本件は、親子上場における子会社IPOの事例。上場日初値を付けた後の13:44以降、翌々日までストップ高が続いた。

 上場により、(1)会社:当面借入(レバレッジ)を活用してアセットを増やせる、(2)レンダー:株式時価総額をベースとした(担保)評価がし易くなる等、両者にとってメリットがある。

 将来、業界が成熟化した際に、少数株主の存在により、思い切った(損失を伴う)戦略が打てなくなることもあり得ようが、それはかなり先の話という整理で問題ないように思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-12-30 08:00 | IPO | Comments(0)


【 みらいワークスのIPO 】


 2017/12/19、みらいワークス(6563)が東証マザーズに上場し、初日は取引が成立せず、翌日にIPO価格の3.3倍で初値が付いた。
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS08217/8525ea93/81e8/4cd2/a90d/fd4ea21f2ed8/140120171219438204.pdf


1.IPO概要

・IPO価格:1,840円
・引受価額:1,692.8円(引受手数料8%)

(1)公募増資:170千株

(2)OA:25.6千株(GSO:第三者割当増資)

(3)売出し:44千株(個人等3名)

⇒上記(1)~(3)計:239.6千株(発行済株式数(下記3(b))の20%)


2.ビジネスモデル等

(1)ビジネスモデル
・5,700人を超える独立プロフェッショナルの中から、最適なメンバーを選定してプロジェクト・チームを組成し、クライアントの業務、IT、組織などの経営課題を解決する

(2)経営理念
・日本の未来の為に挑戦する人を増やす

(3)ビジョン
・プロフェッショナル人材が挑戦するエコシステムを創造する


3.各種指標等(IPO後)

・当期利益:98百万円(18/9期予想)(a)
・発行済株式数:1,195.6千株(前提:シンジケートカバー取引なし)(b)
・純資産:526.9百万円(17/9末+上記1(1)+(2))(c)

(1)EPS:82.0円(d=a÷b)
(2)PER 1:22.4倍(IPO価格÷d)
   PER 2:74.2倍(12/20初値6,080円÷d)
   PER 3:80.5倍(同終値6,600円÷d)
(3)ROE:18.6%(a÷c)


4.上場初日の初値決定前の気配運用について
http://www.jpx.co.jp/news/1031/20171218-01.html

⇒ 上場初日は取引成立せず(買い気配:4,325円)


5.規制措置(初値決定日まで)
http://www.jpx.co.jp/news/1030/20171219-01.html


6.上場翌日(12/20)の株価

(1)初値(10:23)時点のスクリーンショット
・初値:6,080円(IPO価格の3.3倍)
・高値:6,080円
・安値:5,870円
出来高:222,500株(上記1の239,600株の92.9%)

(2)全日
・高値:6,700円
・安値:5,420円
・終値:6,600円
出来高:585,500株(同2.4倍)


7.IPOの売出しでなく市場内で売却した事例
(ロックアップの対象外)
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171220439148.pdf


<感想>
 初値時点(10:23)の出来高はIPO株式数に近いため、受渡株式の大半が約定されたもとの思われる。
 初値はIPO価格(今期の予想PER の22倍)の3.3倍(同74倍)だったため、会社・売出人にとってはIPO株数を抑えた方が良かったかもしれないが、流動性(上記1:流通株20%)的には、止むを得なかったように思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-12-21 08:00 | IPO | Comments(0)