カテゴリ:ロックアップ条項( 1 )


【 KDDI:ナレッジスイート株式をIPO直後に市場売却 】


 2018/1/16提出の大量保有変更報告書で、KDDIが、ナレッジスイート(3999)株式を市場売却したことを開示していた。


1.KDDI:大量保有変更報告書

(1)報告義務発生日:2018/1/15

(2)保有株式数:115,300株(発行済の4.85%)

(3)保有目的:当社とナレッジスイート社との協業関係を維持し、当社法人向け通信サービスの拡充を図るため

(4)重要な契約:17/12/18後90日目(19/3/17)までの期間中、いちよし証券の事前の書面による同意なしには、ナレッジスイート株式の売却(※ただし、その売却価格が募集・売出価格の1.5倍以上であって、いちよし証券を通じて行う東証における売却等は除く)等を行わない旨を合意

※ 通常、株価水準(上昇)をトリガーとして、ロックアップ条項(90日~180日間程度、大株主が主幹事の同意なしでは株式を売却できない条項)が解除されることはない

⇒ 株価が1.5倍以上に上昇した場合は、大株主から相当数の株式売却があっても、需給への影響は限定的との判断か


(5)売却株数等

(a)売却日:17/12/19~18/1/15

(b)累計売却株数:234,700株

(c)累計売却価格:974.4百万円(平均単価@4,152)


(6)当初大量保有報告書

(a)保有株式数:350,000株

(b)取得資金:357.0百万円(簿価@1,020)

⇒ *売却総額:1,453.1百万円(売却差益:1,096.1百万円)
(*平均単価@4,152で売却したものと仮定)


2.ナレッジスイートのIPO概要

(1)主幹事:いちよし証券

(2)IPO価格:2,000円

(3)株価推移:初値5,010円
上場来高値:5,110円(12/19)、同安値3,655円(1/9)

(4)その他:1/25終値4,185円(前日比+295円)


<感想>
 本件は、株価水準(IPO価格の1.5倍以上)をトリガーとしたロックアップ条項解除後に、大株主のKDDIが市場売却した事例。

 KDDIは、保有株式を、(1)IPO時の売出し(@2,000)ではなく、(2)IPO以降の株価上昇後の市場での売却を、早い段階から考えていた模様。(現状、IPO価格の倍以上(平均@4,152)で売却)

 IPO時のプライシング(条件決定)は、通常、タイト目な価格設定になることが多く、今後、このような株価トリガーのロックアップ解除条項付きIPO(PO)が増える可能性があるかもしれない。

----------------------------------------------------------------------
元証券マンが「あれっ」とおもったこと
発行者HPはこちら
http://tsuru1.blog.fc2.com/
----------------------------------------------------------------------




第2回プラチナブロガーコンテスト






第2回プラチナブロガーコンテスト



[PR]
by tsuruichi1024 | 2018-01-27 08:00 | ロックアップ条項 | Comments(0)