カテゴリ:コーポレート・ガバナンス( 15 )




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by tsuruichi1024 | 2018-11-30 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 「コーポレートガバナンス・コード」の改定 】


 2018/6/1、東証は、「コーポレートガバナンス・コード」を改定した。
http://www.jpx.co.jp/equities/listing/cg/tvdivq0000008jdy-att/20180601.pdf

 以下は、新旧対照表からの主なポイントの抜粋(第2回目)。
http://www.jpx.co.jp/rules-participants/rules/revise/nlsgeu0000034ytw-att/sinkyu.pdf


4.CEOに関する取締役会の監督内容を追記

(1)補充原則4-1(3)
 取締役会は、会社の目指すところ(経営理念等)や具体的な経営戦略を踏まえ、最高経営責任者(CEO)等の後継者計画(プランニング)の策定・運用に主体的に関与するとともに、後継者候補の育成が十分な時間と資源をかけて計画的に行われていくよう、適切に監督を行うべきである。

(2)4-3(2)
 取締役会は、CEOの選解任は、会社における最も重要な戦略的意思決定であることを踏まえ、客観性・適時性・ 透明性ある手続に従い、十分な時間と資源をかけて、資質を備えたCEOを選任すべきである。

(3)4-3(3)
 取締役会は、会社の業績等の適切な評価を踏まえ、CEOがその機能を十分発揮していないと認められる場合に、CEOを解任するための客観性・適時性・透明性ある手続を確立すべきである。

⇒ ※積水ハウス問題等を受けての新設かと思われる
http://tsuru1.blog.fc2.com/blog-entry-491.html


5.【原則4-11.取締役会・監査役会の実効 性確保のための前提条件】

 取締役会は、その役割・責務を実効的に果たすための知識・経験・能力を全体としてバランス良く備え、ジェンダーや国際性の面を含む多様性と適正規模を両立させる形で構成されるべきである。また、監査役には、適切な経験・能力及び必要な財務・会計・法務に関する知識を有する者が選任されるべきであり、特に、財務・会計に関する十分な知見を有している者が1名以上選任されるべきである。

⇒ 女性や外国人を取締役に就任することを奨励


6.【原則5-2.経営戦略や経営計画の策定・ 公表】

 経営戦略や経営計画の策定・公表に当たっては、自社の資本コストを的確に把握した上で、収益計画や資本政策の基本的な方針を示すとともに、収益力・資本効率等に関する目標を提示し、その実現のために、事業ポートフォリオの見直しや、設備投資・研究開発投資・人材投資等を含む経営資源の配分等に関し具体的に何を実行するのかについて、株主に分かりやすい言葉・論理で明確に説明を行うべきである。

⇒ 資本コストの把握や事業ポートフォリオの見直し等の説明要請を追記


<感想>
 「コーポレートガバナンス・コード」の改定により、事業ポートフォリオの見直しや経営資源の配分等に関する株主宛て説明の要請等は評価に値する内容と言えよう。

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by tsuruichi1024 | 2018-06-20 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 「コーポレートガバナンス・コード」の改定 】

 2018/6/1、東証は、「コーポレートガバナンス・コード」を改定した。
http://www.jpx.co.jp/equities/listing/cg/tvdivq0000008jdy-att/20180601.pdf

 以下、新旧対照表から、主なポイントを2回に分けて、抜粋してみる(第1回目)。
http://www.jpx.co.jp/rules-participants/rules/revise/nlsgeu0000034ytw-att/sinkyu.pdf


1.【原則1-4.政策保有株式】


 上場会社が政策保有株式として上場株式を保有する場合には、政策保有株式の縮減に関する方針・考え方など、政策保有に関する方針を開示すべきである。


⇒  「政策保有株式の縮減」部分追記

 次の補充原則も新設された。
 1-4(1) 上場会社は、自社の株式を政策保有株式として保有している会社(政策保有株主)からその株式の売却等の意向が示された場合には、取引の縮減を示唆することなどにより、売却等を妨げるべきではない。

 1-4(2) 上場会社は、政策保有株主との間で、 取引の経済合理性を十分に検証しないまま取引を継続するなど、会社や株主共同の利益を害するような取引を行うべきではない。


2.【原則2-6.企業年金のアセットオーナー としての機能発揮】(新設)

 上場会社は、企業年金の積立金の運用が、 従業員の安定的な資産形成に加えて自らの 財政状態にも影響を与えることを踏まえ、企業年金が運用(運用機関に対するモニタリングなどのスチュワードシップ活動を含む)の 専門性を高めてアセットオーナーとして期待される機能を発揮できるよう、
運用に当たる適切な資質を持った人材の計画的な登用・配置などの人事面や運営面における取組みを行うとともに、そうした取組みの内容を 開示すべきである。その際、上場会社は、企業年金の受益者と会社との間に生じ得る利 益相反が適切に管理されるようにすべきである。

⇒ 企業年金の運用担当等に関する開示要請を新設


3.第3章 適切な情報開示と透明性の確保

< 考え方 >
 会社の財政状態、経営戦略、 リスク、ガバナンスや社会・環境問題に関する事項(いわゆるESG要素)などについて 説明等を行ういわゆる非財務情報を巡っては、ひな型的な記述や具体性を欠く記述となっており付加価値に乏しい場合が少なくない、との指摘もある。取締役会は、こうした情報を含め、開示・提供される情報が可能な限り利用者にとって有益な記載となるよう積極的に関与を行う必要がある。

⇒ 「(いわゆるESG要素)」の部分まで追記


<感想>
 「コーポレートガバナンス・コード」導入から3年が経過しての初めての改定。

 時代の流れを反映した内容になったと言えよう。

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by tsuruichi1024 | 2018-06-18 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 不正行為が行われないためのガバナンス体制の構築 】

 2018/4/24、藤田エンジニアリング(1770)が、元従業員による不正行為に関する調査結果報告等に関する開示をした。
http://www.fujita-eng.co.jp/cgi-bin/img/report/no181.pdf


1.不正行為の概要
 元従業員が不正行為により着服した総額は183百万円で、不正行為の概要と内訳は以下のとおり

(1)キックバック (着服額127百万円)
 特定業者への外注取引について、見積・検収などに係る元従業員の職位・職権を利用して、業者からキックバックを受け着服していたもの

(2)機器転売 (着服額56百万円)
 施工と無関係な機器を特定業者に発注し、受け取った機器を転売して得た代金を着服していたもの(また、元従業員は当該業者や配送会社に出向いて直接機器の受領を行うなど、不正が露見しないように隠蔽工作をしていた)

(3)着服した金銭の使途
 飲食等の遊興費


2.調査委員会の組織
 委員長 鈴木 昇司 (当社専務取締役)
 委員  清水 耕司 (当社常勤監査役)
     室賀 康志 (弁護士 当社社外監査役)
     信澤 山洋 (公認会計士 当社社外監査役)
     須藤 久実 (当社取締役)
     大図 裕一 (当社内部監査室長)


<感想>
 本件は、元従業員による不正行為に関する開示。不正行為が行われないためのガバナンス体制の構築が望まれる。

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by tsuruichi1024 | 2018-04-26 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 企業統治の体制 】


 今日は、ある上場会社の有価証券報告書の【コーポート・ガバナンスの状況】における、企業統治の体制に関する記述から、企業統治の体制について考えてみたい。


< 企業統治の体制:会社の機関の基本説明 >


目的:経営の健全性、透明性、スピードを重視した意思決定を行う体制の確保

⇒ 取締役が相互に監視するのみならず、監査役による専門的見地からの客観的・中立的な監視を行い、加えて独立性のある社外取締役および社外監査役による監視機能により監査制度を充実させることで、コーポレート・ガバナンスの充実を図ることができると判断し、現行において以下の体制を採用


[ 取締役会 ]

・代表取締役社長1名および取締役6名(うち、社外取締役2名)で構成

・経営全般に優れた見識を備える社外取締役の選任により、中立的かつ外部の視点を取入れた経営の監督機能の強化、経営の透明性・公正性の確保に努めている

・毎月1回の定時取締役会の他、必要に応じて臨時取締役会を開催し、重要事項の意思決定を行うとともに、取締役の職務執行および各執行役員の業務執行状況を監督している


[ 執行役員制度 ]

・取締役会が「意思決定・監督」を、執行役員が「業務執行」を行い、意思決定の迅速化と経営効率の向上を図る体制とし、業務執行に関する監督機能の強化、業務執行責任の明確化を図っている


[ 監査役会設置会社 ]

・監査役会は、常勤の監査役1名と非常勤の社外監査役2名で構成

・毎月1回監査役会を開催し、監査に関する重要事項についての協議ならびに情報交換を行っている

・また、各監査役は取締役会に、常勤監査役は意思決定会議や執行役員会をはじめとする重要な会議にも参加し、取締役の職務執行や執行役員の業務執行を監視している


[ 意思決定会議 ]

目的:代表取締役社長、常勤の取締役および常勤の監査役で構成。取締役会付議事項および代表取締役社長の決裁権限事項の諮問機関として、事前に審議すること


[ 執行役員会 ]

目的:代表取締役社長、常勤の取締役、常勤の監査役の他に執行役員全員を加えて、海外子会社を含む全社的課題に関して審議すること


<感想>
 (1)取締役会:意思決定・監督、(2)執行役員:業務執行、をベースに、社外取締役や社外監査役による監視を取り入れる等、重層的に企業統治の体制を構築していることが理解できる。

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by tsuruichi1024 | 2018-03-15 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 日本ペイントHD:大株主からの株主提案を受諾 】


 2018/3/1、日本ペイントHD(4612)は、「定時株主総会における取締役選任議案候補者に関するお知らせ」を開示した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180301480635.pdf


(ご参考:「ゴー氏が提起した課題」日経新聞記事)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO27707190V00C18A3920M00


1.Nipsea Int’l Limited(39%保有)からの株主提案
< 株主提案の目的 >
・「株主価値の最大化」の追求
⇒ 5名の社外取締役候補者の選任


2.会社側の対応
< 確認内容 >

・当社の社外取締役として必要とされる専門性・知見等を有しておられるか否か
・中長期的な方向性・成長戦略の決定、リスクマネジメント、法令遵守等の面で当社の社外取締役として十分な貢献を期待できる者か否か
 ↓↓
・各候補者に対して質問状を送付し、 回答を要請
・各候補者との面談を実施
・その結果を踏まえ、指名・報酬諮問委員会からの答申なども入手

< 検討の結果 >
・本株主提案の目的とされている「株主価値の最大化」の追求を当社の使命とし、その視点に立った適切なコーポレート・ガバナンスを実現することは、当社として積極的に取り組むべき課題であるとの認識で一致
⇒ 本日の当社取締役会において、社内取締役5名に加え、株主提案の社外取締役候補者5名を会社提案である取締役選任議案に係る取締役候補者として2018/3/28開催予定の定時総会に上程することを決議

<当該社外取締役候補者宛確認内容 >
・当社の独立社外取締役として選任された場合、当社の少数株主を含む全ての株主共同の利益のためにその任務を果たすべきこと
・その前提として各自の独立性・自律性が最大限尊重されるべきこと


3.株主総会承認可決前後
< これまで >

社内取締役5名・社外取締役2名

< それ以降 >
社外取締役が3名増
⇒ 社外取締役が取締役会の半数を占める

< 社外取締役の役割 >
・独立した客観的な立場から、全ての株主の代表として、経営を監督
⇒ これまで以上に執行と経営の監督の分離が進み、当社のコーポレート・ガナバンスの一層の向上に資する

< 当社の確信 >
・これらの取締役候補者が一致団結して当社グループの経営と監督に取り組み、各々の知識、経験、強みを最大限発揮
⇒ 中長期的な視点で、当社を取り巻くステークホルダーの皆様に対する責務を完全に果たした上で、「株主価値の最大化」をはかることができるものと確信している


<感想>
 本件は、会社側が、株主提案を受け入れて、総会議案の内容を変更した事例。
 先日のUACJの事例では、上記2のような十分な確認、検討が見られなかったが、今後、本件のような真摯な対応が求められるように思われる。

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by tsuruichi1024 | 2018-03-08 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 UACJ:人事案に大株主・古河電工が反対 】


 2018/3/3、日経新聞朝刊に、『UACJ新体制「リーダー分からず」人事案反対の古河電工社長、「山内・岡田氏、取締役退任を」』とする記事が掲載されていた。
https://r.nikkei.com/article/DGKKZO27664690S8A300C1EA6000


1.主な論点:*UACJ(5741)
*古河スカイと住友軽金属工業(「住軽金」)が経営統合し、UACJが発足

(1)3人の代表取締役(株主総会決議:6月21日)

・社長に昇格する石原美幸氏(60)(住軽金出身)
・副会長になる岡田満社長(61)(古河電工出身)
・会長に留任する山内重徳会長(69)(住軽金出身)

⇒ 筆頭株主の古河電気工業(5801)・小林敬一社長(58)は山内会長と岡田社長の取締役退任を求めると主張

= 経営のリーダーは誰で、役割は何かが分からない。石原新社長にはバランスの取れた経営をしてほしい。そのために山内会長と岡田社長の影響力を排除する必要がある(小林社長)


(2)古河電工からの監査役等

・今年になって『独立性を高めたい』として外されるようだったので、その代わりに独立した社外取締役の選任を提案していた(小林社長)

⇒ 人事案では現在の監査役や我々が希望した社外取締役の名前がない(小林社長)


2.大株主への働き掛け

・筆頭株主として全てのステークホルダーの利益にかなうと思い行動している。新日鉄住金やメインバンクなどの大株主、機関投資家も提案に賛同してもらえると思う(小林社長)


3.UACJ:2月27日のプレスリリース

「代表取締役の異動に関するお知らせ」
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20180305_083823464_clifgp45c5dpodn1nu1q4smb_0.pdf

・岡田代表取締役社長兼社長執行役員⇒(新)代表取締役副会長
・石原取締役常務執行役員⇒(新)代表取締役兼社長執行役員


<感想>
 本件は、(古河電工出身の岡田現社長を含めた)UACJ側と大株主である古河電工側の意向の相違がもたらした騒動と言える。
 ガバナンス上は、古河電工の言い分の方が正しいように思われるが、6月21日の定時株主総会での決議の行方が注目される。

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by tsuruichi1024 | 2018-03-06 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 持合株式を通じた取引先との協業の発展 】


 2017/12/26、ナガワ(9663)が第三者割合による自己株式処分(⇒株式持ち合い)を開示した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171226442956.pdf


1.自己株式処分の概要
(1)概要
・株数:193,600株(発行済の1.2%)
・価格:4,870円(12/25終値)(a)

< 第三者割合(処分)予定先 >
・住友不動産:102,000株、約5億円
・横河ブリッジHD:61,600株、約3億円
・丸全昭和運輸:30,000株、約1.5億円

⇒ 同額の(持合)株式を取得(予定)


2.株式持ち合いへのプロセス
< コア事業 >
・鉄骨を主構造とするユニットハウス、プレハブ・システム建築の製造・販売および請負工事業

(1)ステップ1
・コア事業の強化、取引先との協業の更なる発展及び安定的な事業基盤構築のための施策を当社の様々な取引先と検討

(2)ステップ2
・住友不動産、横河ブリッジHD、丸全昭和運輸の3社との間で、関係構築及び関係強化並びに株式相互保有方針について協議

(3)ステップ3
・相互に住友不動産とは約5億円、横河ブリッジHDとは約3億円、丸全昭和運輸とは約1.5億円の株式を取得へ


3.自己株式の有効活用
< 17/9末時点 >

・株数:2,669千株(発行済の16.3%)(b)
・簿価:3,386百万円(@1,269/株(c))

< 自己株式処分差益 >
・697百万円(b×(a-c))
⇒「その他資本剰余金」が増加(PLにはヒットしない資本取引)


4.ナガワのコーポレート・ガバナンス
http://www2.tse.or.jp/disc/96630/140120170613405133.pdf

【原則1-4 いわゆる政策保有株式】
 当社は、保有先企業の動向、取引の状況、当該保有株式の市場価額等の状況を踏まえて、当該企業との業務提携の更なる強化や安定的な取引関係の維持・強化を図ることにより、当社の企業価値の向上に資すると認められる場合、政策保有目的で株式を保有することを基本方針としております。


<感想>
 本件は、取引先との(持合)株式の相互保有を通じて、協業の発展を目指すもの。
 コーポレート・ガバナンス強化が叫ばれる中、相対的には持ち合い解消を図るケースが多くなって行くだろうが、個別には本件のような動きがなくなる訳ではないものと思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-12-28 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 行政処分の勧告 by SEC 】


 2017/12/12、証券取引等監視委員会が、岩井コスモ証券の行政処分を行うよう勧告した。


< 岩井コスモ証券に対する検査結果に基づく勧告について >
http://www.iwaicosmo-hd.jp/news/ic/release/discl20171212.pdf


1. 勧告の内容
 金融商品取引業者に係る問題が認められたので、本日、証券取引等監視委員会は、内閣総理大臣及び金融庁長官に対して、金融庁設置法第20条第1項の規定に基づき、行政処分を行うよう勧告した。


2. 事実関係
○ 公表前のアナリスト・レポートに記載される情報を用いて勧誘する行為及び当該情報の不適切な取扱い

(1) 一部の顧客に対して公表前のアナリスト・レポートに記載される情報を用いて勧誘する行為

(2) アナリスト・レポートに記載される情報の取扱いが不適切な状況

(3) 内部管理態勢が不十分な状況

(4) 経営陣による不十分な態勢整備

⇒ 当社における上記のような業務運営状況は、金融商品取引法第51条に規定する「業務の運営に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるとき」に該当するものと認められる。

[ 関連法令 ](一部内容を等として抜粋)
金融庁設置法
(勧告)
第二十条 委員会は、金融商品取引法等の規定に基づき、検査等を行った場合において、必要があると認めるときは、その結果に基づき、金融商品取引の公正を確保するため、又は投資者の保護その他の公益を確保するため行うべき行政処分その他の措置について内閣総理大臣及び長官に勧告することができる。

金融商品取引法
(金融商品取引業者に対する業務改善命令)
第五十一条 内閣総理大臣は、金融商品取引業者の業務の運営等に関し、公益又は投資者保護のため必要かつ適当であると認めるときは、その必要の限度において、当該金融商品取引業者に対し、業務の方法の変更その他業務の運営等の改善に必要な措置をとるべきことを命ずることができる。


<感想>
 本件は、公表前の、ポジティブやネガティブな内容が含まれたアナリスト・レポートを用いて勧誘を行っていた事案に対する行政処分の勧告。
 あまりにも基本的・初歩的な要因に基づくものであり、内部管理態勢の早期構築が期待される。

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by tsuruichi1024 | 2017-12-16 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 内部統制の開示すべき重要な不備 】


 2017/11/30、コシダカHD(2157)が内部統制の不備に関する開示をしていた。


1.財務報告に係る内部統制の開示すべき重要な不備に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171130427708.pdf


2.会計監査人からの指摘

(1) 多岐にわたる勘定科目の残高の誤り

(2) 関係会社株式評価プロセスの運用不備

(3) カラオケ事業におけるカード未収売掛金の適切な消込処理の不備

(4) 会計監査人及び内部監査での指摘事項に対する適切な対応が取られなかったこと


3.原因

(1) 残高を照合する手続が定められていなかったこと

(2) 信頼性のある財務報告の作成を支えるのに必要な能力を有する人材を経理部門に確保・配置しておらず、職務の遂行に必要な教育訓練等が不足していたこと

(3) 年度中に内部監査人が退職し期末日時点までに適切な能力を有する内部監査人を配置できなかったこと

(4) 会計監査人及び内部監査からの指摘事項が適切に調査され、必要な対応が取られなかったこと

⇒ これらの全社的な内部統制及び決算・財務報告プロセスに係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備があると判断した


4.事業年度末までに是正できなかった理

(1) 採用条件が合致せず体制整備に必要な経理人材確保が出来なかったこと

(2) 期末直前に経理担当者が退職したことが重なったため、期末日までに適切な経理体制を構築することができなかったため

(3) 内部監査人に関しても後任の採用に時間がかかり期末日までに必要な能力を要する人材の確保が出来なかったため


5.会計監査人(新日本有限責任監査法人)の退任
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171201428510.pdf


<感想>
 ここ最近、メーカーの内部統制の不祥事が相次いでいたが、本件はメーカー以外のサービス業界で発生した事例。
 会計監査人・内部監査の指摘事項に対する適切な対応が取られなかった社内態勢に一番の問題がありそうだ。
 会計監査人が退任する等、問題の根は深そうで、今後の改善策等が注目される。

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