カテゴリ:CB( 19 )


【 東邦HD:リキャップCB 】


 2018/6/7、東邦ホールディングス(8129)が、ユーロ円CBをローンチした。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180607460010.pdf


1.ユーロ円CB概要
(1)発行金額:200億円

(2)年限:5年

(3)クーポン:0%

(4)募集価格/払込金額:103%/100.50%

(5)転換価額/アップ率:3,348円/23.0%(6/7終値2,722円対比)

(6)120%コールオプション:資本増強必要時の早期転換促進を目途

(7)資金使途:設備投資・自己株式取得に各100億円


2.自己株式取得概要
(1)目的:CB発行に伴う株式需給への短期的な影響の緩和

(2)取得総額(上限):100億円

(3)取得期間:2018/6/8~2018/12/31

(4)自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3):
2018/6/8に1,240,500株(@2,722円、総額約33.8億円)


<感想>
 本件は、調達額の半分を自己株式取得に活用する所謂リキャップCB。
 自己株式取得により、CB投資家のデルタヘッジに伴う現物株売りの受けや発行会社自身の資本効率向上(ROEアップ等)などの意義が認められる。

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by tsuruichi1024 | 2018-06-09 08:00 | CB | Comments(0)


【 SCREEN HD:ユーロ円CBの発行 】


 2018/5/24、SCREEN HD(7735)がユーロ円CBを発行した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180522443071.pdf


1.発行概要(4年債/7年債)

(1)年限:4年債/7年債

(2)発行金額:150億円/150億円

(3)発行価格:103%/103%(引受手数2.5%)

(4)転換価格(アップ率):11,578円(22%)/12,337円(30%)
⇒ 希薄化率:4.9%(発行済株式数対比)

(5)資金使途:研究開発/設備 投資


2.各種付与条項(*会社のオプション)

(1)当社の判断で資本拡充を図ることが可能な条項

・*ハードコール条項:2年目/6年目以降@100であり(全て、一部は不可)
⇒ 株価>転換価格の場合、投資家は、@100で償還される前に、 CBを転換(⇒会社は資本拡充)して株式売却差益(株価-転換価格)を得る

・*ソフト・マンダトリー条項:最後の半年間、 「CB額面100円= CB価値(<100円)部分の株式(CB価値÷転換価格)+現金(100円-CB価値)」で取得可能な条項
⇒ CB価値部分の資本拡充が可能

(2)転換による希薄化を一定程度抑制することが可能な条項

・転換制限条項:なし/当初4年150%、以降6年6ヶ月迄130%以上(最後の20連続取引日)の株価時のみ、翌四半期に転換可能
⇒ 7年債は最後の3ヶ月のみ、転換制限が解除

・*額面現金決済型取得条項: 最後の半年間、「現金(CB額面100円)+ (CB価値-100円)÷株価(平均VWAP)」で取得可能
⇒ 額面部分の希薄化を抑制


3.株価推移

 5/24 9,490円、5/25 9,160(△330円、△3.5% < 希薄化率4.9%)


<感想>
 本件は、将来、会社の置かれた状況(資本増強の必要性の有無)に応じて、会社が行使可能なオプションを付与したCBの発行。
 投資家にとっては、よりシンプルな4年債の方が購入し易いものと思われる。

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by tsuruichi1024 | 2018-05-26 08:00 | CB | Comments(0)


【 メニコン:信託を活用した第三者割当CB 】


 2018/5/21、メニコン(7780)が信託を活用した第三者割当CBを発行した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180518442053.pdf


1.CBの概要

(1)発行金額:合計80億円(40億円×2本)

(2)発行価額:平均100円(101円、99円)

(3)割当先:ドイツ銀行ロンドン支店

(4)利率/年限:いずれも0%/3年

(5)転換価額:3,219円(アップ率*5.0%)、3,525円(同15.0%)

(6)120%のソフトコール条項あり:1年2ヶ月、2年2ヶ月以降

(7)資金使途:設備投資
*5/21終値3,065円対比


2.信託を活用したCBの概要
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180518442054.pdf

(1)委託者/受益者:ドイツ証券

(2)受託者:ドイチェ信託

(3)信託財産:ドイツ銀行ロンドン支店から譲り受けるCB


3.スキーム概要の想定

 委託者/受益者のドイツ証券の指図の元、受託者のドイチェ信託(信託勘定)は、

(1)ドイツ銀行から80億円を借入

(2)ドイツ銀行からCBを取得(80億円を支払う)

(3)ドイツ証券とCBコールオプション契約を締結(ドイツ証券から受領するオプション料にて借入金利/信託報酬を支払う)

 株価上昇後(>転換価額)、ドイツ証券は、

(4)借株した株式を売却

(5)オプションを行使してCBを受領

(6)CBを株式に転換して借株を返済


4.上記の想定スキームのメリット

< 餅は餅屋のビジネスの取組 >

ドイツ銀行:クレジットリスクに応じた貸出金利が見込まれる

ドイツ証券:オプション行使に伴う株式譲渡益が見込まれる

ドイチェ信託:信託報酬が見込まれる


5.株価推移

 5/21 3,065円、5/22 2,951円、5/23 2,960円


<感想>
 本件は、グループ会社各社それぞれが持つ強みを活かしたスキームによる、第三者割当CBの取組であるように思われる。

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by tsuruichi1024 | 2018-05-24 08:00 | CB | Comments(0)


【 サッポロHD:ユーロ円CB発行 】


 2018/4/11、サッポロHD(2501)がユーロ円CB200億円をローンチした。

http://www.sapporoholdings.jp/news_release/0000020433/pdf/20180411CB.pdf



1.ユーロ円CB概要
(1)発行金額:200億円

(2)年限/クーポン:3年/ゼロ・クーポン

(3)発行価格/払込金額:103%/100.5%(引受手数料2.5%)

(4)転換価額:3,965円(4/11終値3,050円の30%アップ)

(5)資金使途:CP返済(アンカー社買収のためのCP120億円含む) ⇒ 環境変化や成長に向けた投資機会に即応できる強固な財務基盤を構築

(6)主幹事:Mizuho Int’l plc

(7)その他:120%コールオプション条項あり


2.CB発行の狙い
(1)ゼロ・クーポンかつ払込金額が額面以上(@100.5)

(2)海外市場からの資金調達 ⇒ 調達手法の多様化

(3)120%コールオプション条項の付与 ⇒ 株価上昇時に、当社の選択によりCBの株式への転換を促進し、将来の自己資本増強を図ることが期待できる

(4)時価を上回る水準(30%アップ)に転換価額を設定 ⇒ 転換後の1株当たりの価値の希薄化が抑制でき、既存株主に配慮した資本調達手法


3.株価終値推移

 4/11 3,050円、4/12 3,035円、4/13 3,020円


<感想>
 本件は、強固な財務基盤の構築(⇒CP返済)のためのユーロ円CBの発行。
 年限が3年と短いが、オーバーパー発行でもあり、CPのロールオーバーとの比較でメリットがあったものと思われる。

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by tsuruichi1024 | 2018-04-14 08:00 | CB | Comments(0)


【 ゼンリン:リキャップCB 】


 2018/3/7、ゼンリン(9474)がユーロ円CB+自己株式取得(リキャップCB)を開示した。
http://www.zenrin.co.jp/ir/pdf/180307cb.pdf


1.ユーロ円CB概要
(1)発行金額:80億円
(2)クーポン:ゼロクーポン
(3)期間:5年
(4)払込金額/募集価格:105.5%/103%
(5)転換価額:4,440円(3/7終値3,415円の30.0%アップ)
⇒ 4/1の分割(1→1.5)後は、2,960円に調整


2.自己株式取得のお知らせ
http://www.zenrin.co.jp/ir/pdf/180307jikokabu.pdf
(1)理由:経営環境の変化に対応した機動的な資本政策の遂行と、資本効率の向上及び株主還元の強化を図るため

(2)数量:230万株(上限。6.23%(除自己株式))/80億円(上限)

(3)期間:2018/3/8~5/31

(4)方法:東証における市場買付け


3.自己株式立会外買付取引(ToSTNeT-3)の結果
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180307485140.pdf
(1)方法:3/7終値3,415円で、3/8午前8:45のToSTNeT-3において買付けの委託を行う

(2)数量:1,256,800株/4,291,972千円

※複数の株主(含む当社取締役)から合計約100万株の売却意向を確認(http://www.zenrin.co.jp/ir/pdf/180307tostnet.pdf)


4.リキャップの効果
(1)負債の増加と資本の減少 ⇒ 資本コスト低減
(2)資本減少 ⇒ ROE向上
(3)自己株式取得 ⇒ EPS向上

< 17/12決算短信 >
純資産:42,516百万円
発行済株式数:38,200,910株
自己株式:1,515,187株
当期利益(予):2,700百万円

< ToSTNeT-3前後 >
ROE:6.4% ⇒ 7.1%
EPS:73.6円 ⇒ 76.2円(除自己株式)

< 3/8株価 >
始値・高値:3,520円(9:03)
終値:3,385円(前日比△30円、△0.9%)


<感想>
 本件は、所謂リキャップCBで、主に上記4のような効果を期待したもの。(3/8の始値:高値の前日比+105円)
 CBには、転換制限条項や額面現金決済型取得条項等が付されていない極めてシンプルなCBでオプション価値も高いため、発行会社にとって魅力ある条件(@105のオーバーパー発行、転換価額のアップ率30%)での発行となった。

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by tsuruichi1024 | 2018-03-09 08:00 | CB | Comments(0)


【 ユーロ円CB:償還間際でのCB転換 】


 2018/2/26、クレハ (4023)が2018年満期ユーロ円CBの転換完了を開示した。
http://www.kureha.co.jp/newsrelease/uploads/20180226.pdf


1.ユーロ円CB概要
http://www.kureha.co.jp/newsrelease/uploads/20130226_958.pdf
(1)発行決議日/償還期日:2013/2/26/2018/3/14

(2)転換可能期間:2013/3/28~2018/2/28

(3)転換価額:433円(同日終値355円の22.0%アップ)
⇒ 2016/10/1の株式併合(10→1)に伴い、4,330円へ

(4)130%コールオプション:20連続取引日の終値が転換価額の130%以上であった場合、2016/3/14以降、当社はその選択により、いつでも残存するCBの全部を繰上償還(@100)できる

[ コールオプション行使可能株価 ≧ 5,630円 ]

⇒ 17/9/12以降、「株価≧転換価額×130%(パリティ130円)」なのに、130%コールオプションを行使することはなかった(17/10/11が20連続取引日目)
=「会社は、CBが株式に転換されることを望んではいなかった」とも考えられる


2.2017/4~12の株価とCB転換額
(1)月間株価水準(円)
        高値  安値
17/04~06 4,590 5,890
17/07~09 5,380 6,150
17/10~12 5,950 8,260
18/01~02 6,830 8,360
⇒ 17/9/12以降、終値>5,630

(2)CB転換額
  ~17/6 なし
17/07~09 76.4億円
17/10~12 37.4億円
18/01~02 36.2億円


3.オプション・プレミアム

オプション・プレミアム = 時間(的)価値+本質(本源)的価値

(ご参考)
https://www.option-dojo.com/le/time.html


<感想>
 本件は、(17/9/12以降)パリティ130円超のCBが、償還期日間際で全額転換された事例。
 本件から、(1)投資家は時間(的)価値が小さくなるに従ってCBを転換請求すること、(2)発行会社は自ら進んで(
資本コスト等を考慮すれば、転換を促進するための)130%コールオプションを行使しないこと、が見て取れる。


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by tsuruichi1024 | 2018-03-02 08:00 | CB | Comments(0)


【 住友金属鉱山:ユーロ円CB300億円発行 】


 2018/2/27、住友金属鉱山(5713)が、ユーロ円CB発行を決議した。
http://www.smm.co.jp/news/release/uploaded_files/180227-1.pdf


1.発行概要
(1)発行総額:300億円

(2)クーポン:ゼロ

(3)発行価格/払込金額:103%/100.5%(引受手数料2.5%)

(4)転換価額:7,777円(2/27終値5,083円の53%アップ)

(5)転換制限条項:各四半期の最終20連続取引日の株価終値>転換価額の130%
⇒ 翌四半期に転換請求が可能(除、償還期日前3ヶ月間)

(6)取得条項(額面現金決済型):償還期日前4ヶ月間、当社は、自己の裁量により、以下「交付財産」の交付により残存CB全部を取得可能

「交付財産=(i)交付現金+(ii)交付株式」

(i)社債額面金額の100%に相当する金額
(ii)転換価値(※1)から当該社債の額面金額相当額を差し引いた額を平均VWAP/株(※2)で除して得られる数の当社普通株式

転換価値(※1):(社債額面金額÷転換価額)×平均VWAP/株
VWAP/株(※2):取得通知日翌日から5取引日に始まる20連続取引日の各取引日のVWAP(売買高加重平均価格)の平均値


⇒ CBのパリティの内、100円部分は現金で、残りの部分はその時点の時価(上記VWAP)で割った株式で取得するもの


(例)VWAP=10,000円、パリティ≒128.6円(10,000÷7,777×100)、残存CB:100億円

転換価値128.6億円=(i)現金100億円+(ii)株式285,843株(約28.6億円÷10,000円)

通常のCBの場合:1,285,843株(100億円÷7,777円)

⇒ 100万株の(希薄化)株式が現金(返済/取得)に置き換わっている


< 資金使途 >
第2回新株予約権付ローン(総額1,000億円)の返済250億円+自己株式取得50億円


2.自己株式取得(ToSTNeT-3)
< 理由 >
・ユーロ円CB発行に伴う株式受給への短期的な影響を緩和し、発行条件の改善を図るため

(1)取得総数:983,600株
(2)取得価額:5,083円
(3)取得総額:約50億円


3.株価終値推移
2/27 5,083円
2/28 5,032円(△1.0%)
(2/28:日経平均△1.4%)


<感想>
 本件は、(当初買収防衛目的で発行した)新株予約権付ローン千億円を返済して、新たにユーロ円CB300億円を発行したもの。
 転換制限条項や取得条項(額面現金決済型)が付与されて、かつ、一部は自己株式取得(ToSTNeT-3)にも充当される等、希薄化を抑制する仕組みを投資家も好意的に受け止めたと見えて、対前日終値の下落率は日経平均のそれより小さかった。

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by tsuruichi1024 | 2018-03-01 08:00 | CB | Comments(0)


【 サイバーエージェント:ユーロ円CB400億円発行 】


 2018/2/1、サイバーエージェント(4751)がユーロ円CBをローンチした。
http://pdf.cyberagent.co.jp/C4751/UV5D/sQwm/wvfY.pdf


1.ユーロ円CBの概要
http://pdf.cyberagent.co.jp/C4751/UV5D/nKaG/n7Y6.pdf

(1)2023年満期
・発行金額:200億円
・社債の払込金額:CB額面金額の101.5%
・募集価額:CB額面金額の104.0%
・転換価格:6,460円(2/1終値4,750円の36%アップ)

(2)2025年満期
・発行金額:200億円
・社債の払込金額:CB額面金額の101.5%
・募集価額:CB額面金額の104.0%
・転換価格:6,270円(同32%アップ)

⇒ 手取はオーバー・パーの101.5%(投資家の発行時負担:104%(含、引受手数料2.5%))

⇒ 潜在株式数:6,286千株(a)、発行済株式数:126,427千株(b)、潜在株式比率:5.0%(c=a÷b)


【 CB発行の背景 】
・当社グループの更なる成長を目指すため、「AbemaTV」周辺事業への参入とその強化や、既存事業 のリソース・ノウハウを活かせる事業など新たな事業領域への参入とその強化を通じた収益の多角化を重要視

・そのための手法の一つとして、今後、M&A 等を含めた投融資を強化していく所存


【 資金使途 】
・外部環境の変化等によりM&A等が実施されない場合又は投融資資金に未充当額が生じた場合には、 2020/9末までを目処に、「AbemaTV」のコンテンツ強化による集客力の向上、「AbemaTV」の送客力を活かした収益の多角化及び既存3事業の更なる成長・拡大をM&Aによらず自力で行っていくための投資資金並びにメディア事業、インターネット広告事業及びゲーム事業における事業規模の拡大に伴う運転資金に充当


【 CB発行の狙い 】
・CBは、ゼロ・クーポンで発行するため社債金利の支払負担がなく、かつ社債額面を上回る払込金額での発行であることから、資金調達コストを低減することが可能

・時価を上回る水準に転換価額を設定することで、発行後の1株当たり当期純利益(EPS)の希薄化を抑制する効果が期待できる

・年限の異なるCBを発行することで、希薄化の発生する タイミングを分散することができる

⇒ 既存株主に配慮した、当社にとって最適な資金調達方法であると考えている


2.中長期の経営戦略
https://www.cyberagent.co.jp/ir/strategy/mediumterm/

【 中長期の営業利益イメージ 】

ブログへの投資 ⇒ スマートフォン事業への投資 ⇒ 動画事業への投資


<感想>
 本件は、サイバーエージェントのユーロ円CBの発行。
 今後、中長期的な主戦場を動画事業と捉える、同社の「AbemaTV」周辺事業への参入のための、M&Aに備えたユーロ円CB400億円の発行。翌2月2日の終値4,605円は、希薄化の可能性が嫌気されて前日比△145円(△3.1%)だったが、希薄化率(5.0%)対比では小さかった。
 これから、前向きな投資として、どのようなM&Aを仕掛けて行くのか、注視して行きたい。

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by tsuruichi1024 | 2018-02-03 08:00 | CB | Comments(0)


【 静岡銀行:ユーロドル建CB 】


 2018/1/9、静岡銀行(8355)がユーロドル建CBをローンチした。
http://www.shizuokabank.co.jp/pdf.php/3057/180109_NR.pdf


1.ユーロドル建CB発行概要
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180109447618.pdf

(1)発行金額:3億米ドル

(2)期間:5年

(3)クーポン:3ヶ月米LIBOR-0.5%

(4)行使期間:2018/2/8~2023/1/11

(5)転換価額:14.05米ドル
(18/1/9終値@1,237円(10.98米ドル)、アップ率27.99%、1/9の15時(東京時間)のロイターJPNUの中値@112.69円/米ドル)

(6)希薄化率:3.6%(当初転換価額で転換された場合)


2.各種付帯条項

(1)転換制限条項
・転換可能価額を転換価額の200%から開始し、130%まで段階的に低下。ただし、最後の3ヶ月間は制限解除
⇒普通株式への転換可能性を抑制することを企図(前回債は130%で一定)

(2)取得条項
< 額面現金決済型のイメージ >
以下は全て米ドルベース:
転換時点でのCB価値=(a)額面部分は現金+(b)「それを上回る部分÷その時点の株価」相当の株式、で取得するもの

[ 簡易的イメージ例 ]
・当初為替レート:100円
・転換価額:10米ドル
・株価:1,000円

・米ドルベースのCB価値(額面1000)が倍になった場合

ケース1)円/米ドル:変化なし、株価:2倍
ケース2)株価:変化なし、円/米ドル:2倍(50円/米ドル)

⇒米ドルベースの株価:20米ドル

※CB価値2000=現金1000米ドル+株式50株(1000÷20)

・通常のCB(額面1000)=株式100株(1000÷10)

⇒額面部分を現金で取得するため、希薄化は抑制される

a)自動行使型取得条項(額面現金決済型)
⇒2022/10/25以前のCB転換請求の都度、自動的額面現金決済型取得条項により希薄化抑制を企図

・行使取得転換価値:(額面金額÷行使取得最終日転換価額)×1株当たり行使取得平均VWAP
・1株当たり行使取得平均VWAP:CB転換請求の日から2取引日後の日に始まる10連続取引日に含まれる各取引日において東証の売買高加重平均価格をそれぞれの取引日における為替レートにより米ドルに換算した金額の平均値
・行使取得最終日転換価額:1 株当たり行使取得平均VWAP の計算期間の最終日の転換価額

b)一括型取得条項(額面現金決済型)
⇒2023/1に行使できる会社側のオプション

・転換価値:(額面金額÷最終日転換価額)×1株当たり平均VWAP
・1株当たり平均VWAP:2023/1/5の30取引日前の日に始まる20連続取引日に含まれる各取引日において東証が発表するVWAPをそれぞれの取引日における為替レートにより米ドルに換算した平均値

(3)変動金利型
・3M米ドルLIBOR-0.5%を付与
⇒オプション価値を高める
⇒転換価額のアップ率を高めて、希薄化を抑制する


3.資金使途:米ドル建の貸出金
< 外貨建貸出金(平残)>
2012年度:2,610億円
2017年2Q:6,231億円
(2017年2Qの貸出金利息:円貨建425億円、外貨建68億円)


<感想>
 本件は、外貨建貸付金に対応するユーロ米ドル建CBを発行するもの。
 米ドルベースの投資家にとっては、円高・株高になることが望ましい。

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by tsuruichi1024 | 2018-01-11 08:00 | CB | Comments(0)


【 牧野フライス製作所:ユーロCBの130%コールオプション行使 】

 2017/12/8、牧野フライス製作所(6135)が、ユーロ円CBの130%コールオプションを行使した。


1.2018年満期ユーロ円CBに係るコールオプション条項の権利行使に関するお知らせ
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171208432655.pdf

(1)繰上償還する銘柄 牧野フライス製作所2018年満期ユーロ円CB
(2)繰上償還対象総額 残存CB全部97億円(額面)(2017/12/7現在)
(3)転換請求最終日 2018/1/12
(4)繰上償還期日  2018/1/17
(5)繰上償還金額  CB額面金額の100%


2.130%コール(繰上償還)オプションの概要
http://ke.kabupro.jp/tsp/20130228/140120130220089352.pdf

・株価が転換価額の130%以上(パリティ:130円以上)に上昇した場合に、発行会社がCBの所持人に対し、額面金額(@100)で繰上償還できる条項

[ 狙い ]
・株式への早期転換促進による資本増強を期待

[ CB投資家の行動 ]
・130円以上の価値があるのに100円で償還(上記1(4)の1月17日に)されたくはない

⇒通常、株式に転換(上記1(3)の1月12日までに)した上で株式を市場売却して差益を得る


3.エクイティ/デット目線からの望ましい着地(一般論)

(1)エクイティ:株式投資家目線
・CBが株式に転換されることなく、CB(デット)のまま償還して欲しい
⇒転換による株式希薄化は望まない(デットのレバレッジ享受を望む)

(2)デット:レンダー目線
・CBが株式に転換されて、CB償還が不要になって欲しい
⇒既存レンダー宛て返済可能性確率がその分上昇する(現預金が維持され、財務基盤(自己資本)も強化される)


4.発行会社の選択肢(オプション)

[ 2017/9末時点 ]
(2012/12末時点)
・現預金:537億円
(367億円)
・純資産比率:51.4%
(47.7%)
・純資産1,332億円
(899億円)÷総資産資産2,592億円(1,886億円)


(1)コールオプションを行使する
・当初CB発行金額120億円の内、現在97億円が未転換のまま

(a)早期の純資産比率向上(⇒財務基盤の強化)
(b)投資家が転換請求し忘れることを期待(⇒株式へ転換されることなくCBを@100で償還)

(2)コールオプションを行使しない
・約3ヶ月後の償還期日(2018/3/19)を待つ

(c)数ヶ月程度早期に純資産比率を向上する必要なし(上記(a)との比較)
(d)投資家が転換請求し忘れてCBのままでの償還(@100)を期待(上記(b)との比較)


<感想>
 純資産比率50%超/現預金527億円(総資産対比20%超)の当社にとって、これ以上の純資産比率向上のニーズはなく、現預金での償還が本当はベストなようにも思われる。
 メインのシナリオにはなり得ようもないが、上記4の(b)と(d)の比較において、「発生確率が(b)>(d)」という判断も多少はあったのではなかろうか。


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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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by tsuruichi1024 | 2017-12-11 08:00 | CB | Comments(0)