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有森也実主演「いぬむこいり」

 昨日、掲題映画とトークショーを見てきた。以下はパンフレットからの一部抜粋。

<片嶋一貴監督ステートメント>
 人は物語や伝説が必要な生き物だ。政治も宗教も、みんな物語を欲している。
 勝手に物語をでっち上げ、信じ込んで利用し、そして無残にも裏切られる。
 現実はままならない。そう簡単にお望みの物語や伝説のようにはいかないのだ。
 それでも、人が物語を追い求めるのはなぜか?それは、人はどこかで異種を引き受け、異種を愛する。
 そこに、開放や喜びがある。常識をくつがえることからしか、新しいものは生まれえない。
 ただ、社会は黙ってはいない。常識は、異種や多様性に嫉妬する。不条理な思想や感情、それを許さない不条理な社会。
 つまりはきっと、そんなカオスを受け入れて生きて行くことが、ボクらの人生に違いないのだろう。
 不条理を乗り越えて、新たな再生の道をさぐる。世界中に拡がる犬婿伝説のテーマもそこにある。
 何を受け入れ、何を克服して行くかは、それぞれであって、その中にしか回答はない。
 昨今、きな臭く息苦しい日本社会にあって、再生に向けての生きる希望や勇気を、映画とともに考えて行きたいと思う。
 4時間にも及ぶ映画の時間は、ボクにとって必要最小限の尺だった。


<足立正生(映画監督)コメント>
 第一の教訓 出過ぎた真似をすると、不幸に陥るだけでなく、へばり付いていた世間からも追放されてしまう。

 第二の教訓 村八分や追放など糞食らえ!自分の想いが叶うのであれば、喜んで故郷から出て行こう!そして、自分の世界を新たに構築してしまえばいい。何と、戒めであった第一の教訓をひっくり返し、誰にも頼らずに自分で新世界を開けばいい!

 第三の教訓 息苦しさの怨念を貯め込むことは出来やしない。いずれも溜め込んだものが爆発して、更なる悲惨を浴びることになる、と説きかけるのだ。

 第四の教訓 自分探しの旅など止めろ!夢を追い続けていれば、やがて夢と自分の正体が獲得できる!

 この映画には教訓を何度もひっくり返すカラクリが仕込んである。それは、片嶋一貴監督とスタッフたちの膂力によって、昔話から現代神話への一直線の連なりを見事に語りつくすものになった。その中で、片嶋監督たちは訴えている。最早新たな教訓など垂れている時代ではない筈だ、昔の民草であった善良なはずの日本原住民たち=今の市民たちこそが心に埋めている反逆の底力を目一杯に発揮される時代に辿り着いている、と。
 それも、切々と。

<感想>
 監督の熱い思い、新しい再生に向けた希望や勇気を失ってはいけないこと等を改めて考えさせられる、あっという間の4時間であった。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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by tsuruichi1024 | 2017-05-15 08:00 | 映画 | Comments(0)