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【 米軍横田基地 】

 昨日(2017/7/30)、自宅から11kmの横田基地の外側を車でぐるっと回ってみた。以下は「るるぶ情報版(関東54)」からの一部抜粋。


 
横田基地
 福生市の1/3を占める敷地面積

福生市を中心に5市1町にまたがる横田基地。第2次世界大戦の終戦によりアメリカに進駐、接収され、昭和21年(1946)に横田基地として公式に開設された。内部には、病院や郵便局、将校クラブ、下士官クラブ、学校、スーパーなど、さまざまな施設が完備されている。通常、一般の人は入ることができないが、毎年8月に開催される日米友好祭では基地に入ることができる。


 日本とアメリカの交流を深めるフェスティバル
毎年8月の中・下旬に行われるのが、第5ゲートを開放して行われる日米友好祭。普段はフェンスの外側からしか見ることのできない横田基地の内部が、一部解放され、現役の航空機の展示や、日米のバンドショーなどが行われる。なかでも、飛行機から降下するパラシュートのショーは必見だ。また、本場のアメリカンフードを堪能できるのもうれしい。


<感想>
 飛行場あり、学校あり、官舎ありの広大な別世界(アメリカそのもの)。横田基地(在日米空軍/第5空軍)が存在する法的根拠(日米安保条約)等については、明日以降考えてみたい。
 なお、今年の日米友好祭(FRIENDSHIP FESTIVAL 2017)は9月16日(土)、17日(日)のようなので、行ってみようと思う。
http://www.airliftmagazine.com/friendship-festival/#new-page-1-1

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by tsuruichi1024 | 2017-07-31 08:00 | 在日米軍 | Comments(0)


【 加戸守行・前愛媛県知事 】

 参議院議員予算委員会で、敬愛する青山繁晴議員か加戸守行・前愛媛県知事を参考人として招致していた(https://m.youtube.com/watch?v=KL55OsM7DK4)ので、検索してみたら、以下内容の記事がヒットした。
http://www.sankei.com/smp/politics/news/170615/plt1706150006-s1.html(※6月15日にアップされた記事を再掲載)

 概略をまとめてみるとこんな感じか。

・知事時代(1999年1月~2010年11月):鳥インフルエンザが発生し、米国では狂牛病が発生2010年には口蹄疫が発生したが、獣医師が足りず大わらわ
⇒県庁への志望者が不足しているゆえに公務員獣医師を採用できないため、鳥インフルエンザや狂牛病やらで獣医師が手いっぱいなのに、愛媛県だけでなく、四国4県すべてで人手が足りない。農家が頼りにする家畜衛生試験所の技師も獣医師だが、そこも人が埋まらない

・獣医学部の入学定員:神奈川県以東が8割、岐阜県以西が2割(私立大学のほとんどは東京にあり、圧倒的なシェア)
⇒四国(愛媛県今治市)で獣医学部を作るものなら、学生を奪われることになるから、「俺たちの縄張りを荒らされる」と反発される

・大学を進出してもいいという加計学園の話:四国4県の知事が連名で「四国に獣医学部を作ってくれ」「認可してくれ」と動いた

・獣医学部の定員を増やせないという“壁”:構造改革特区で申請してもはねられ、文部科学省に行っても「農林水産省がうんといわない」、農水省に行くと「いや、獣医師会が反対で」と言う

・日本獣医師会の政治団体「日本獣医師連盟」:自民党の獣医師問題議員連盟に政治献金し、パーティー券を買っていた

・日本獣医師会の顧問の北村直人元衆院議員:国会議員に根回しするわ、愛媛に乗り込んできて獣医師を増やしたらいけないと言うわ。「東京で立派に育てて返すから、奨学金つけて送ってくれれば送り返してあげますよ」なんて言ったこともあって大げんか

・安倍晋三首相と加計学園の理事長が友達だと知ってたら:直訴してでも10年前に獣医学部を作ってますよ。安倍首相に「あんた、加計学園の友達でしょ。やってくださいよ」って。50年も東京の私学を守るために、獣医学部を地方に作らせないなんてふざけた話があるのかって直談判してましたね


<感想>
 加戸前知事の話を聞くと、一部マスコミと前川文科省前事務次官による「加計学園ありき」の作られたシナリオが浮かび上がってくる。何故、獣医師会を含めた既得権益を守るろうとする一派を叩かないのか。一部マスコミには、(1)一方的な偏った報道姿勢を改めたより公正公平な情報提供と(2)国民にとって意味のある本来期待されている行動を望みたい。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-30 08:00 | 加計学園問題 | Comments(0)


「みだれ髪」 (与謝野晶子、今野寿美=訳注)


 以下は掲題書からの一部抜粋。


『 新版刊行によせて

 文字通り新世紀をひらく歌集として『みだれ髪』は1901年8月に刊行された。満22歳の与謝野晶子の第一歌集。女性の単行本歌集としても初の刊行であった。発売後、全国の青年たちが競って『みだれ髪』を読み、晶子の歌を真似た。青年たちは女性になりかわって晶子調を模倣し、新聞歌壇に投稿したのである。ほほえましいくらいに女歌の模倣に走った青年たちのなかに、のちの石川啄木も北原白秋も萩原朔太郎もいた。

 それだけ多くの目を惹きつけた『みだれ髪』の歌を後年の晶子が嫌い、自選歌集にはわずか14首しか入れなかった事実はよく知られている。なぜなのだろう。

「だって、わからないじゃないですか」という晶子のことばが伝わっているけれど、きっとその解釈はかなり本音であっただろう。今のわたしたちにしてみればなおのこと、なんとも読みにくい、解釈お手上げの歌が何首にも及んでいる。  今野寿美


  解説(括弧内は本文より)

 晶子が深窓の恥らい多きおとめから、妻子のある鉄幹に走った行為の中には、たしかに初心のひたすらな情炎の燃ゆるにまかせた一人よがりもあったろう。鉄幹に溺れ、その陰に泣く妻子のことにまで心を配り得なかった「罪」の思いからのがれることは出来なかったが、罪は罪としてひたすらに押し切り、一つの恋愛を完うした姿が、そのまま「みだれ髪」の一巻となった、ということも出来よう。

 その子二十(はたち)櫛にながるる黒髪のおごりの春のうつくしきかな
(その子はもう二十歳。櫛を入れると黒髪は流れるように美しい。恋をしていれば、この世で一番と思いたくなる・・・・・・。わたしのことよ。)

という歌、これは晶子その人ではないとしても、そのような「おごりの春」の無垢な女性の黒髪が、やがて

 みだれ髪を京の島田にかへし朝ふしてゐませの君ゆりおこす
(朝、髪結いを頼んで寝乱れた髪を結い直してもらった。京(みやこ)風の島田はさすがに美しく、われながら似合っていることも嬉しくて、まだ寝ていらっしゃいというあなたをつい揺り起こしてしまう。)

となって妖しく乱れはじめ、

 いとせめてもゆるがままにもえしめよ斯くぞ覚ゆる暮れて行く春
(燃えるがままに燃えたいと、せつにせつに思う。春はゆき、人生の春もまたあえなく過ぎるのだもの。*「せめて」は情意を表す語を修飾し、その程度が強いことを表す。切実に。「いとせめてこひしき時はむばたまの夜の衣をかへしてぞきる」小野小町。)

と自らの春の命を惜しんだ歌の心は、その間の恋の推移を物語ってもいるかのようである。

 この「みだれ髪」の完成──恋の完成──の陰には、当然のこととして忍び難い犠牲や悔恨もかくされていた。それを押し切った勝利の快感の反面には、時に晶子を孤独な淵に佇ませるようなこともあったろう。「みだれ髪」をつぶさに味わえば人間晶子のかなしみがそこはかと垣間見えもする。だからこそ「みだれ髪」は真の恋歌であると云える。  野田宇太郎 』


<感想>
 今から100年以上前の新世紀をひらいた『みだれ髪』。娯楽が少ない当時の若者に大きな衝撃を与えたに違いない。晶子自身の恋の変化の歌への影響も見逃せない。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-29 08:00 | みだれ髪 | Comments(0)


【 積水ハウスの管理信託 】

 2017/7/27、積水ハウスから添付内容のプレスリリースが発表された。

『賃貸住宅オーナー様の資産管理・円滑な承継をサポート 「積水ハウス信託株式会社」営業開始』
https://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/__icsFiles/afieldfile/2017/07/27/20170727_1.pdf


<想定概要(例)
1.関係者
(1)委託者兼当初(第一)受益者:土地所有者
(2)受託者兼マスターリース賃貸人:積水ハウス信託
(3)第二受益者(第三受益者):土地所有者の子供達(孫達)
(4)建物施工者:積水ハウス
(5)マスターリース賃借人兼サブリース賃貸人:積和不動産

2.契約内容
(1)信託の目的:土地・(竣工後の)建物の管理運営
(2)遺言代用(受益者連続型)特約の内容:当初(第二)受益者が死亡した場合は、特約(第二(第三)受益者の受益権割合を予め規定)に基づいて、第二(第三)受益者に受益権が移転する


<感想>
 不動産(土地・建物)という「現物」に代わり、信託受益権という「みなし有価証券」を活用した「相続税対策」を切り口とした積水ハウスの営業戦略。土地所有者にとっても、信託契約を解除しなければ、(1)税務面(受益者変更の登録免許税:千円/件。不動産の登録免許税:不動産の価額×0.3~0.4%。
http://www.nomura-un.co.jp/explanation_trust/)と、(2)資産承継のし易さ(受益権所有割合の移転)のメリットあり。今後、ハウスメーカー各社が追随する可能性も。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-28 08:00 | 相続 | Comments(0)


【 チーム白鵬 】

 以下は添付朝日新聞デジタルからの一部抜粋。
 http://www.asahi.com/special/teamhakuho/

『 横綱白鵬が大相撲名古屋場所13日目で通算1048勝目をあげ、元大関魁皇の持っていた歴代最多1047勝を上回る新記録を達成した。初土俵から98場所での最多勝到達は、魁皇より42場所早い。優勝38度。実績は名横綱たちと比べても群を抜いている。

 白鵬を支える裏方がいる。横綱自らが「ともに本場所の15日間を戦う同志」と位置づけて「チーム白鵬」と名付けた2人だ。ここ1年の横綱は、昨年秋場所で昇進後初の全休を経験するなど、年齢的な衰えもあり、苦境に陥った。そこから復活した先場所の全勝優勝、そして今場所の偉業達成。陰には信頼感で結ばれたスクラムがあった。

「24、25歳の体には戻らない。千の負荷をかけるなら百×10日ではなく、十×100日にしましょう」

2001年春場所
初土俵。
柏戸と大鵬の両横綱に因み、しこ名は「白鵬」。


2017年5月29日夏場所千秋楽
「帰ってきました!」
1年ぶり38度目の優勝。日馬富士との横綱対決を制し、13度目の全勝で優勝に花を添えた。』


<感想>
 横綱白鵬32歳。体力的にはピークを越えた横綱を信頼できるチームが支える。何事も1人でできる範囲は限られる。そのことに(早く)気付いて、(1日でも早く)しっかりしたチーム(組織)での管理運営が大事なのだろう。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-27 08:00 | マネジメント | Comments(0)


【 夢を追いかける勇気 】

 昨日、小中野球を一緒にやった幼馴染みが、偉業を成し遂げた。昨年末、野球部監督応募のハローワークを見た奥様に背中を押され、(150倍の倍率を勝ち抜いて)就任1年目で教え子を甲子園に導いた。

 
http://www.hochi.co.jp/baseball/hs/20170130-OHT1T50269.html
 https://www.nikkansports.com/baseball/highschool/news/1861520.html


<感想>
 祝、甲子園出場!直前の高校で数年後には校長も約束されていたと聞く。それを振り切っての新天地での新たな挑戦。53歳の同級生の甲子園での勝利を心より祈念している。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-26 08:00 | | Comments(0)


憲法サバイバル──「憲法・戦争・天皇」をめぐる四つの対談(ちくま新書編集部編)


 以下は掲題書(第4章『本当の天皇の話をしよう』(森達達也×白井聡)からの一部抜粋。(その2)


『 国体は生き残ったのか?

白井 そもそも戦後に旧枢軸国が国際社会に復帰するにあたっては、世界に向けて「あの時のわれわれとは違った国になりました」という態度を表明しなければならなかった。たとえば、戦後のドイツが、「われわれの国家はナチス第三帝国の体制と基本的に変わらない」と表明するなんていうことはあり得なかった。もしそうであれば、戦後国際社会に復帰することはできない。

 日本も国際的にそういう約束をして復帰しているわけですから、明らかに国体は変わっているはずなんです。ところがその一方で、廃位も退位もなかったことに象徴されるように、国体の連続性というものも確かにある。続いているようで続いていない、続いていないようで続いている。

 このような国体の不明瞭性にたいして、戦後の議論はいろんなかたちで取り組んできました。基本的に、革新派は天皇制批判を行ない、保守派は天皇制擁護をやってきた。これらの議論による成果は多数あります。けれども、これらの議論のほとんどが見落としてきたきわめて重大な要素があるのではないか。それは「アメリカ」というファクターです。

 アメリカという項目があったことにより、国体はフルモデルチェンジしながら生き残ったといえます。簡潔に言えば天皇の上にワシントンが載っかっているようなかたちで、戦後の日本国の体制は形成されるに至った。これによって戦後の復興から高度経済成長を経て、経済大国化するわけですから、その体制はある面ではとてもうまくいったわけです。

 しかしながら冷戦崩壊以降、東西対立が終わってからはその体制では立ち行かなくなってきた。つまりそこかしこで、日本の国体はてっぺんにアメリカを頂いているということのリアリティーが染み出すようになってきたわけです。


  生前退位をどうみるか

白井 彼(安倍首相)は、できれば、戦後憲法を否定するのみならず、戦後民主主義体制そのものを否定するというところまで行きたい。安倍さんは第一次政権の時にすでに教育基本法の改正などをやってますから、部分的にはそれにかなり成功している。

 彼はその総仕上げとして憲法を変えたいと考えているわけですが、そうすると象徴天皇はどうなるのか。戦後民主主義と象徴天皇制がワンセットであるならば、戦後民主主義が危機に陥り破壊されるということは同時に、象徴天皇制が危機に陥り破壊されることを意味するはずです。たぶん今上天皇は、そのことを重く受け止めているのではないかと思うんです。

 
 今上天皇は「象徴天皇制はいいものだ。今後もこのシステムを滞りなく続けていくには、自分は年をとりすぎたのでやめなければならない」と言っている。ここには加齢という自然的な問題がありますが、それと同時に、戦後民主主義レジームが極めて深刻な状態にあるという危機感が見えました。おそらく天皇は退位することによって、象徴天皇制を再活性化させ、それによって間接的に戦後民主主義を救い出そうとしているのではないでしょうか。


<感想>
 冷戦終結後、アメリカ主導による国際秩序がほころびつつある中で、安倍政権の行く末(≒戦後民主主義体制の破壊)に危機感を抱いた陛下が退位をご決意されたと考えると妙にすっきりする。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-25 08:00 | 憲法 | Comments(0)


「生涯投資家」 (村上世彰著、文藝春秋)


 以下は掲題書(第9章「失意からの十年」)からの一部抜粋。(その5)


『 私のファンドマネージャーとしての人生は、2006年にインサイダー容疑で逮捕された時に幕を閉じた。「儲ける」という行為を否定されてしまっため、投資に限らず、何の事業もできない状態となってしまった。いったいこの先、毎日何をしていければいいのか、日本のためにこれから何ができるのか、と失意の中で考えてきた。

 私がどんな容疑で逮捕され、裁判で有罪となったのか、当時でさえ正確に理解していた人は少ないだろう。「あれだけ目立ったあげくに捕まったのだから、たくさん悪いことをしてお金を貯め込んだせいに違いない」と思った人がほとんどではなかったか。

 ライブドアの堀江貴文氏が私に言った「ニッポン放送の株式を5%以上買いたい」という趣旨の言葉がインサイダー情報に該当するとされ、その情報を元に株の取り引きを行って利益を上げたという容疑で、私は逮捕されたのだった。しかし実現可能性がほとんどないような情報が「インサイダー情報」に当たるのだろうか。さらに、言葉のイメージの問題ではあるが、私は会社の内部からの情報を得たわけではないので、「インサイダー取引を行った」といわれることには正直、非常に違和感がある。

 ファンドマネージャーだった当時の私は、投資先の経営者や関係者と話す際に、自分自身も社員にも「インサイダー情報は絶対もらわないように」と十分すぎるほど注意を払っていた。万が一、相手が何か口を滑らせてしまったら即座に取引を止め、その情報を航海するように請求し、公開されるのを待ってから取引を再開した。ルールを守ることについては、人の何倍も気を使ってきた。

 青の時の堀江氏の話は、ニッポン放送内部の未公開情報ではないし、当時のライブドアの財務状況を考えれば実現には程遠かった。いわば彼の「夢」や「願望」にすぎず、インサイダー情報に該当するなど予想もしなかった。該当すると思っていたら、すぐに対応したはずだ。実際にその後、堀江氏が「外国人から株を買いたい」と具体的な依頼をした時点で、私は即座にニッポン放送の取引を停止するよう社内に銘じている。

 だから私は裁判で、「誰がどこかの会社の株を5%以上買いたいと言っているのを聞いたら、その誰かの経済状況や実現可能性に関わらず、インサイダー情報とみなれるのか?」という点を争った。しかし5年もかかって確定した判決は、「公開買付け等の実現を意図して、公開買付け等又はそれに向けた作業等を会社の業務として行う旨の決定がされれば足り、公開買付け等の実現可能性があることが具体的に認められることは要しないと解するのが相当である」というもの。

 誰かが大量に株を買えば、対象企業の株価に影響を及ぼす可能性がある。だからこうした情報も、インサイダー情報と同じ罰則の対象にするという位置づけだ。

 遠い将来から振り返ってみた時、私だけ適用された判例になるのではないか、単なる「村上バッシング」だったのではないか、とさえ疑ってしまう。「あの時いったい何が起きていたのか」といまだに思う。十年たった今でも、何度考えてみても、違和感をぬぐえずにいるのだ。』


<感想>
 2011/6/6の最高裁判決は添付HPの通り。
 
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/389/081389_hanrei.pdf
 また、解説としては添付HPが分かり易い。
 
http://www.dir.co.jp/souken/research/report/law-research/securities/11061601securities.pdf

 実行者に、実現の「意思」と「能力」が(わずかでも)認められれば、「公開
買付け等を行うことについての決定」ありと判断される可能性がある。コンプライアンス実務においては、法人関係情報等として、前倒した幅広い管理運営が求められよう。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-24 08:00 | 村上世彰 | Comments(0)


「生涯投資家」(村上世彰著、文藝春秋)


 以下は掲題書(第8章「日本への提言」)からの一部抜粋。(その4)


  1.株式会社日本

 最近の税制大綱の中で、企業の賃上げに対する法人税優遇措置の一部拡大が盛り込まれた。雇用創出や昇給に取り組む企業へのインセンティブの付与は、もっと積極的に行われるべきだ。

 日本の企業は、総じて給与水準が低い。もちろん、なんでも闇雲に昇給せよというのではない。企業価値の向上に貢献してくれる将来性を見込んで、従業員へのインセンティブとしての昇給やストックオプションの給付、実際に貢献が認められた従業員への大胆は還元は、企業の成長を促すために大きな効果をもつ。企業の成長が経営陣や従業員に跳ね返る仕組みづくりは積極的に進められるべきであり、そのような企業には税制の優遇があるべきだ。

 一方で、一定の水準を超えて利益を留保に回す企業には、内部留保課税を課すべきであり、米国では導入されている。

 ただし、過去に積み上げた内部留保を抱えてはいるものの、近年では赤字決算を続けているというような企業には、そのような課税をしても意味がない。利益の50%以上を三年連続で剰余金に回したら、その剰余金に対して課税を行うことなど、企業が計画もないまま資金を手元に留め込むとことがないような制度にして、国は企業による過剰な内部留保を防ぐ対応をすべきだ。

 従業員への還元も投資も、内部留保に対する案も、目的は資金を循環させることであり、その手段としての提案だ。資金が循環し始めれば、景気は必ず回復し、経済は成長する。物価は上昇し、企業の業績は伸びて行く。そうなれば近い将来、日本平均株価が過去最高の4万円台になることだって夢ではないと思う。

 積極的な取り組みを行う企業に対して国が優遇措置を用意することは、企業の重い腰を上げさせる一助になる。とはいえ、それはきっかけにしかならない。その後も継続的に資金循環を促す仕組みを機能させるには、結局のところコーポレート・ガバナンスの徹底が必須であると、私は信じている。


<感想>
 企業の内部留保を、①従業員に還元してそれが消費に回ったり、②設備投資に回せば、自ずと物価上昇率2%とGDP600兆円の達成も可能となることだろう。安倍政権の政策に期待している。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-23 08:00 | 村上世彰 | Comments(0)


「生涯投資家」(村上世彰著、文藝春秋)


 以下は掲題書(第7章「日本の問題点──投資家の視点から」)からの一部抜粋。(その3)


『 3.投資家と企業がWin-Winの関係になるには

 私は投資先の企業に対して、最初にこうヒアリングする。

「たくさんの手元キャッシュや利益を生み出していない資産をお持ちのようだが、これらを今後の事業にどのように活用していく計画なのか」

 資金を眠らせて世の中への循環を滞らせることこそ、上場企業がもっともしてはならないことだと思っているから、必ずこの質問をするのだ。しかし明確で納得のできる回答は、ほとんど得られない。明確な回答ができる企業なら、そもそも使途の不明な多額の資産を抱え込みはしないから、当然ではあるのだが。

 企業価値の向上という視点から納得のできる回答を得られない場合、その次のステップとして、私は三つの提案をする。第一に、より多くのリターンを生み出して企業価値を上げるべく、M&Aなどの事業投資を行うことを検討し、中期経営計画などに盛り込んで、きちんと情報開示してほしい、ということ。第二に、もしこの先数年、有効な事業投資が見込めないのであれば、配当や自己株取得などによる株主還元を行うべき、ということ。そして、第三に、どちらの選択も行いたくないのなら、MBOなどにより上場をやめるべき、という提案だ。 』


<感想>
 氏の言う、「資金を眠らせて世の中への循環を滞らせること」が(経済にとって)悪いのは、何も上場企業に限った話ではないだろう。(将来のことは気にせずに、)国民一人ひとりが、大いに遊び、大いに資金を使うことができる世の中になれば、自ずと景気は回復するに違いない。

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by tsuruichi1024 | 2017-07-22 08:00 | 村上世彰 | Comments(0)