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【 最高裁の違憲判断に基づいた法律の改正 】


 以下は、2017/9/28の日経新聞朝刊からの一部抜粋。


『 
合区で是正を評価 1票格差「合憲」
  改革継続求める


 「1票の格差」が最大3.08倍だった昨年7月の参院選について、最高裁判決は27日、格差縮小などを理由に「合憲」と判断した。隣り合う県の選挙区を統合する「合区」を初導入した国会の取り組みに及第点を出した形だが、格差是正のため選挙制度の抜本的見直しを続けるよう念を押した。


 参院選の格差は長年5倍前後で推移した。最高裁は小規模な定数改正を繰り返すだけの国会に業を煮やし、2010年参院選(5.00倍)と13年参院選(4.77倍)について「違憲状態」と判断。「都道府県単位の現行方式を改めるなど、選挙制度の仕組み自体の見直しが必要だ」と踏み込んで言及した。

 追い込まれた国会は「鳥取・島根」「徳島・高知」を合区するなどして格差を3.08倍に縮め、昨年7月の参院選が行われた。しかし、選挙の効力に関する訴訟の一審となる高裁段階では、違憲状態が10件、合憲が6件と判断が分かれた。


 改正公職選挙法は19年参院選に向けて選挙制度の抜本的な見直しを検討し「必ず結論を得る」と付則に明記。最高裁判決はこの付則について「立法府の決意が示され、再び大きな格差を生じさせることのないよう配慮されている」との解釈を示し、さらなる格差是正を事実上求めた。国会が格差是正を怠れば、最高裁が厳しい判断に転じる可能性もあり、与野党は議論を急ぐ必要がある。』


 一方、2017/9/27の最高裁判所の判決*の概要は以下の通り。
 *
http://www.courts.go.jp/app/files/hanrei_jp/094/087094_hanrei.pdf

1.経緯

(1)参議院議員選挙法(昭和22年法律第11号)
・参議院議員250人:全国選出議員100人+地方選出議員150人
⇒憲法が参議院議員につき3年ごとにその半数を改選する
⇒定数を偶数として、各選挙区の人口に比例する形で、2人~8人の偶数の議員定数を配分

(2)昭和25年に沖縄県選挙区の議員定数2人を付加

(3)昭和57年改正
・各政党等の得票に比例して選出される比例代表選出議員100人+都道府県を単位とする選挙区ごとに選出される選挙区選出議員152人に
⇒従来の地方選出議員の名称が変更されたもの(4)平成12年改正
参議院議員の総定数242人:比例代表選出議員96人+選挙区選出議員146人に


2.選挙区間の最大較差(選挙区間における議員1人当たりの人口の最大較差)

(1)当初2.62倍⇒平成4年選挙6.59倍へ(人口変動により次第に拡大)

(2)平成6年改正
・7選挙区の定数を8増8減⇒最大較差は4.81倍に縮小

(3)平成12年・平成18年改正
・3選挙区の定数を6減・4選挙区の定数を4増4減
⇒平成7年~同19年の最大較差は5倍前後で推移

(4)平成24年改正
・4選挙区で定数を4増4減
⇒平成25年7月選挙の最大較差は4.77倍

(5)平成27年改正
・4県2合区を含む10増10減
⇒2.97倍へ。平成28年7月選挙の最大較差は3.08倍


3.最高裁判所判決

(1)平成6年判決
・平成4年選挙について、違憲の問題が生ずる程度の投票価値の著しい不平等状態が生じていた

(2)平成9年~12年判決
・平成6年改正後の2回の通常選挙については、上記の状態に至っていたとはいえない

(3)平成15~21年判決
・平成12年改正後の2回の通常選挙及び平成18年改正後の平成19年の通常選挙のいずれについても,上記の状態に至っていたか否かにつき明示的に判示することない

・平成18年判決:投票価値の平等の重要性を考慮すると投票価値の不平等の是正について国会における不断の努力が望まれる

・平成21年判決:最大較差の大幅な縮小を図るためには現行の選挙制度の仕組み自体の見直しが必要となる

⇒選挙区間の最大較差が5倍前後で常態化する中で、較差の状況について投票価値の平等の観点から実質的にはより厳格な評価がされた

(4)平成24年判決
・平成22年7月の通常選挙当時の定数配分規定が憲法に違反するに至っていたとはいえないものの、平成18年改正後は投票価値の大きな不平等がある状態の解消に向けた法改正が行われることのないことなどを総合考慮すると、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあった旨判示するとともに、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式をしかるべき形で改めるなど、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置を講じ、できるだけ速やかに違憲の問題が生ずる上記の不平等状態を解消する必要がある

(5)平成26年判決
・平成24年改正法による前記4増4減の措置は、なお5倍前後の水準が続いていたのであるから、違憲の問題が生ずる程度の投票価値の著しい不平等状態を解消するには足りないものであったといわざるを得ず、都道府県を単位として各選挙区の定数を設定する現行の方式をしかるべき形で改めるなどの具体的な改正案の検討と集約が着実に進められ、できるだけ速やかに、現行の選挙制度の仕組み自体の見直しを内容とする立法的措置によって上記の不平等状態が解消される必要がある

(6)今回の判決
・平成27年改正法は、その附則において、次回の通常選挙に向けて選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い必ず結論を得る旨を定めており、これによって,今後における投票価値の較差の更なる是正に向けての方向性と立法府の決意が示されるとともに、再び上記のような大きな較差を生じさせることのないよう配慮されているものということができる。

・平成27年改正は、都道府県を各選挙区の単位とする選挙制度の仕組みを改めて、長年にわたり選挙区間における大きな投票価値の不均衡が継続してきた状態から脱せしめるとともに,更なる較差の是正を指向するものと評価することができる。合区が一部にとどまり、多くの選挙区はなお都道府県を単位としたまま残されているとしてもそのことは上記の判断を左右するものではない。

・以上のような事情を総合すれば、本件選挙当時、平成27年改正後の本件定数配分規定の下での選挙区間における投票価値の不均衡は、違憲の問題が生ずる程度の著しい不平等状態にあったものとはいえず、本件定数配分規定が憲法に違反するに至っていたということはできない。


[公職選挙法の一部を改正する法律](平成27年8月5日法律第60号)
http://houseikyoku.sangiin.go.jp/bill/outline27060.htm
附 則
(検討)
第七条 平成三十一年に行われる参議院議員の通常選挙に向けて、参議院の在り方を踏まえて、選挙区間における議員一人当たりの人口の較差の是正等を考慮しつつ選挙制度の抜本的な見直しについて引き続き検討を行い、必ず結論を得るものとする。


[日本国憲法](三権分立)
第41条(国会の地位・立法権)
国会は、国権の最高機関であつて、国の唯一の立法機関である。

第65条(行政権)
行政権は、内閣に属する。

第76条1項(司法権)
すべて司法権は、最高裁判所及び法律の定めるところにより設置する下級裁判所に属する。

第81条
最高裁判所は、一切の法律、命令、規則又は処分が憲法に適合するかしないかを決定する権限を有する終審裁判所である。


<感想>
 平成26年の最高裁判決に基づいて、平成27年改正が実施された。最高裁の違憲判断(司法権)に必ずしも拘束されるものではないが、国会(立法権)・内閣(行政権)に対する抑止力が働いたと言える。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-30 08:00 | 最高裁判決 | Comments(0)


【 中田英寿のゴルフ・マネジメント 】


 以下は、Web GOETHE*上での中田英寿のゴルフに関する記事からの一部抜粋。
*
http://goethe.nikkei.co.jp/article/111544815.html


『 HIDE plays GOLF in HAWAII

 中田英寿がゴルフにハマり続けている理由
 「ゴルフに大切なのはマネジメント力だ」

 HIDE's GOLF way


■200ヤード×3で、600ヤードでもパーオンできる
ティーショットでドライバーを使わなくても、600ヤードあるパー5で200ヤードのアイアンショットを3回続ければパーオンは可能。

■次の1打を考えれば、ドライバーの飛距離は要らない
アイアンでティーショットを行い、次打をよい場所から打つ選択肢のほうが、今の自分のレベルだとスコアがまとまると判断。

■飛距離を求めた時、理想の動きができなくなる
アイアンだと高い確率で理想的な動きができるようになってきた。飛ばそうとするとその動きの精度が落ちると理解している。

「ドライバーを使って飛ばしても、ミスの度合いが大きい。OBを打ってしまえばその時点で3打目からになるわけで、ダブルボギーは確定ということになってしまいます。それならアイアンでティーショットをして、フェアウェイでなくても次の1打が打てるところにあれば、なんとかグリーン近くまで運んで、アプローチ&パターでパーの可能性が残ります。ミスの幅を小さくするだけで、スコアは絶対に縮まると感じています」

「練習場ではできてもコースに出ると身体の向きや、ボールに当てようとする動きが入ってしまう。腕を使わないこと、切り返しのタイミングなど、いくつか決めているポイントに対して身体を上手く動かせた時は、ほぼイメージどおりの球が出るようになりました。少しずつ形ができてきたと思います」

「ゴルフは飛ばすことがすべてじゃない、
と感じています。コースには
ドライバーで打つと入ってしまう
池やバンカーが多く配置されていますよね。
それは設計者の罠(わな)であって、
そこに入れると難しくなるということ。
スポーツはリスクマネジメントが
本当に大切で、ゴルフもそのとおりだと
思います。そうやって頭を使って
攻略していくことが楽しいんですよね。
今はまだ上手く打てないことのほうが
多いのですが、どうすればよい球が出るか、
何がダメだったからミスになったかは、
最近わかってきたように思います。
奥深いゴルフの世界にもっと
入りこんでいきたいですね」
            ──中田英寿 』


<感想>
 ゴルフを始めてもう30年以上になる。「大切なのはマネジメント力だ」というのは、ゴルフに限ったことではない。なかなか実践できないのは、「分かったつもりになっているだけ」だからだろう。まずは今週末のゴルフから始めてみようと思う。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-29 08:00 | マネジメント | Comments(0)


【 みなと銀行、関西アーバン銀行及び近畿大阪銀行の経営統合 】


 2017/9/26、掲題に関するプレスリリース*が発表された。
*http://www.resona-gr.co.jp/holdings/news/hd_c/download_c/files/20170926_1a.pdf

 以下は、その概要。


<概要>

1.関西未来FG(中間持株会社)の設立
(1)りそなHD:約 587 億円を出資(議決権数の16.8%程度)
(2)りそな銀行:274 億円を貸付

2.りそなHDによるTOB/優先株式買取
(1)みなと銀行へのTOB:総議決権数の 15%を上限に2,233 円/株(買付価格)
⇒関西未来FGの議決権数の 3.9%程度

(2)関西アーバン銀行へのTOB:総議決権数の15%を上限に1,503 円/株(買付価格)
⇒関西未来FGの総議決権数の 4.7%程度

(3)三井住友銀行が保有する優先株式の買取:740 億円
⇒関西未来FGの総議決権数の 25.6%程度

3.経営統合完了時の関西未来FGへの出資比率
(1)りそなHD:51%程度
(2)三井住友銀行:22.3%~26.3%程度
(3)一般株主:22.7%~26.7%程度
⇒近畿大阪銀行・みなと銀行・関西アーバン銀行:関西未来FGの100%子会社へ


<感想>
 縮小均衡が進む日本国内においては、今後、益々この種の経営統合が増えるに違いない。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-28 08:00 | M&A | Comments(0)


【 危機にこそぼくらは甦る 】(その4)


 以下は、「危機にこそぼくらは甦る」(青山繁晴著、扶桑社)(七の扉 危機を笑う)からの一部抜粋。


『 3

 朝鮮半島危機を議論した、自由民主党の部会でこういうことがありました。

 党の安全保障調査会長、大ベテラン今津博代議士(元・防衛庁副長官)が部会の冒頭であいさつされました。

 通り一遍のあいさつですまされることもできましたが、しかし安保調査会長はそうされませんでした。

「たとえば法改正といった新しい取り組みをしなくていいいのか。これまで、できないと思っていたことも考えるべきではないのか」

 ぼくは、この異例のあいさつにも励まされて、こう発言しました。

「安保法制が第二次安倍政権によって成立するまで、日本国は海外の邦人を何があっても保護できない、つまり救出できない国でした。それが安保法制で自衛隊の『やってもいいよ』リストの任務として初めて追加されました。しかし、この憲法の下で国会を通すために、条件がつけられました。それが、ご承知のように相手国の承認が要る、ということです。ところが、ほんとうはそれだけではありませんね。
 実際は三つある条件が全部そろうことが必要で、相手国、今の場合は北朝鮮の同意が不可欠なだけでなく、その北朝鮮がアメリカ軍の攻撃のさなかでなぜか人民軍を中心に治安を維持していて、つまり自衛隊が行っても戦闘に巻き込まれないことも不可欠です。これが第二の条件ですね。
 
 さらには、その朝鮮人民軍あるいは北朝鮮の秘密警察などともわが自衛隊が連携できることが三つ目の条件で、これが全部、そろわないと、仮に拉致被害者がどんな目に遭われても・・・・・・拉致されてから四十年も五十年も過ぎて、その果てにどれほどまでに苦しい、むごい目に遭われていても、日本は何もできない、しない、これが現状です。
 憲法の制約はあっても、これは戦争ではなく国際法の認める自国民の救出ですから、安保法制の改正か、それとも北朝鮮の拉致被害者の救出に絞った特措法(特別措置法)の成立かを目指すべきではありませんか。ぼくはふだん、安易な特措法に批判的ですが、今回はそんなことをいっている場合ではありません」

 東京湾の「かしま」艦上で、中堅代議士の山田賢司さんが「あの件は一生懸命やっています」と仰ったのは、このことなのです。


 しかし、その山田代議士も「これまでの憲法解釈は変えられない」という官僚の壁、それは圧倒的多数のマスメディア、ジャーナリスト、学者、評論家、芸能人を使いながら既得権益、すなわち日本が「戦争に負けた国で資源もない国」のままにしておいたほうが、これまでの仕事や生活を続けられるという保身の壁、これを打ち破るのはあまりに難しいという現実を東京湾でぼくに突きつけたとも言えます。

 この場合の「憲法解釈」とは何でしょうか。

 それは実は、日本国憲法にも全く書いてはいないことです。日本国憲法は全部で百三条もある長すぎる憲法ですが、いちばん肝心な「国民をどうやって護るか」に関する項はたったの一条しかありません。

 それが第九条です。

 
 第九条 日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。

二、前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

 第九条は侵略戦争を明らかに禁じています。しかしそれだけではありません。日本が主権国家なら国際法上、必ず持つべき権利、国民国家を護るために欠かすことができない権利をいくつも禁じてしまっています。

 ひとつ、戦わねばならない時には戦う権利。

 ふたつ、戦争を起こさせないための抑止力を発揮すること。すなわち日本国民に危害を加えれば、あるいは加えようとすれば痛い目に遭うと武力で威嚇する権利。

 みっつ、日本を侵害、侵略する国が武力をこうするときは反撃する権利。

 ここまでが第九条第一項にある禁止みっつです。

 よっつ、陸海空軍を持つ権利。

 いつつ、その他の戦力を持つ権利。

 むっつ、交戦規定(ROE)という国際法にとって最も大切な、ルールに基づく交戦権。

 これらが第九条第二項の禁止のみっつであり、合計で六件にわたって日本から主権の大切な、あまりに大切な主要項目を奪っています。

 その一方で、「ではどうするのか」、「国際法上の権利を全否定して、その変わりにどんな手段で日本国民を護るのか」はかけらも言及していません。だからぼくは「国民を護る手段が一字も書いてない」とずっと発信しているのです。

 前文には、どこの誰とも知れない「諸国民」に、われら日本国民の安全も命(生存)すらも委ねてしまうという、呆れた趣旨はありますが、これは本文ではなく序文にすぎません。

 しかし、「自衛隊は海外で武力行使してはならない」とは一言とも書いてありません。

 そりゃそうです。前述したように陸海空軍だけではなく、「その他の戦力」も保持できないと明記しているのですから、イージス艦に巨大なヘリ空母、潜水艦に戦車、装甲車、最先端の戦闘機まで日々、動かしている自衛隊の存在を想定しているわけがありません。

 その代わり、日本国憲法、は言わば自らの体内である第九十六条に、ちゃんと改正条項をもっています。国会の総議員の三分の二以上の賛成でやっと国民に提案(発議)できて、その国民の投票で過半数の賛成がないと改正できないという高いハードルではありますが、それでも、憲法をより良いものにしていく仕組みがビルトインされているわけです。

 ところが日本は国会議員も国民も、その改正条項を活かすことなく「解釈改憲」という奇妙な手にばかり依存してきました。これは全く同じ条文を「読み方を変えた」とこにして、実質的に憲法を改正したのに近い効果を出す、要はごまかしです。



 ありのままに申せば自衛隊など持てるはずもない憲法を、そのままにしておいて、読み方、解釈だけ変えて自衛隊を持っている代わりに「海外では戦わない」ということにしている。つまり、言い訳まで含めて憲法に書いてないことばかりをしているわけですが、そもそも「海外では戦わない」と決めてしまっていて、国民を護ることができるのでしょうか。国民は日々、仕事でも遊びでも留学でも、どんどん海外に出ているのです!」 』


<感想>
 北朝鮮情勢の緊迫が進む中、まずは、青山さんが指摘する、北朝鮮の拉致被害者の救出に絞った特措法を可及的速やかに成立させる必要がある。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-27 08:00 | 青山繁晴 | Comments(0)


【 米国Vios社の買収、第三者割当による自己株式処分に関するお知らせ 】


 2017/9/22、村田製作所(6981)が以下内容のプレスリリース*を発表した。
*
http://www.murata.com/~/media/webrenewal/about/newsroom/news/irnews/irnews/2017/0922/20170922_j.ashx?la=ja-jp


[ M&Aの概要 ](当社=村田製作所)
1.買収の対価
 ⇒Vios社**の株主(34名。除、当社)、ストック・オプション保有者(27名)宛て、約1.02億米ドル(約114億円、@112.50円/米ドル)
**2012年12月設立の米国のヘルスケアIT分野のベンチャー企業
(1)当社普通株式(自己株式507,104株を充当):約7,573万米ドル(約85億円)
(2)現金:約2,588万米ドル(約29億円)

2.買収の方法
(1)買収SPC子会社に対して自己株式処分
(2)当該子会社が同社を合併消滅会社、Vios社を合併存続会社とする逆三角合併(Reverse Triangle Merger。被買収企業の許認可等の継続利用が可能)を実施
(3)当該合併に際して、Vios社株主等は当社普通株式又は現金を受領(上記1)

3.ステップ
(1)買収SPCの設立・資金拠出(増資引き受けによる資金拠出)
(2)自己株式の処分(⇒買収SPCがVios社との合併の対価となる当社普通株式を取得。507,104株×@16,800(9/21終値))
(3)買収SPC・Vios社の合併
(4)Vios社株式の米国子会社への現物出資による移転(⇒米国子会社(Murata Electronics North America, Inc.)の100%子会社へ)

4.株主等の税務上メリット
(1)Vios社の株主:当社普通株式又は現金で受領
(2)同ストック・オプション保有者:現金で受領


【 感想 】
 今後も、(1)買収側企業のメリットのみならず、(2)被買収企業側の株主等に対する税務メリットを考慮したストラクチャー(株式+現金による逆三角合併等)のM&Aが増えるものと思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-26 08:00 | M&A | Comments(0)


【 危機にこそぼくらは甦る 】(その3)


 以下は、「危機にこそぼくらは甦る」(青山繁晴著、扶桑社)(六の扉 危機を生きる)からの一部抜粋。


『9
 愛知政審会長にお会いするのは、この研究会と本会議のあいだの小さな隙間しか無いと考えました。

 そこで本会議のある二階から、三階の政審会長室に飛び込むように、しかし胸の裡ではしんと鎮まって、入っていきました。

 とても大柄な愛知政審会長は、椅子にどっかと座って迎えてくれました。その明晰な眼を見ながら、文書をお渡ししました。

 ここにそれを掲げます。


 愛知治郎・特別委員会筆頭理事へのお願い

            平成二十九年六月二日金曜
            参議院自由民主党有志

 たった今、参議院は、百年、千年に累が及ぶ禍根を生もうとしていると危惧されます。

 すなわち民進党の野田佳彦幹事長が、その総理大臣時に導入しようとした「女性宮家」の創設を野党となってなお固執し、それに加えて現・責任与党の自由民主党でも内部の議論や、国民に見える議論のいずれも何ら行われないまま突如として、「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案」の附帯決議に「女性宮家の検討」が盛り込まれようとしています。

 これは野田政権から安倍政権への政権交代を促した多数の民意に反する懸念が強く、また、自由民主党は与党としての重い責任を放棄することになりかねません。

 これがなぜ、百年、千年に及ぶ禍根につながるかと申せば、まさしく二千数百年のあいだに、ただの一度も設けられなかったこともなき、「女性宮家」なるものを置くことを検討するとうたっているからです。将来な政権によってはその設置という不遜を行う根拠にされかねません。

 本来、宮家とは男系・父系による皇位継承を担保するために(本格的には)室町時代以来、設けられたものであり、当主を男系・父系とすることは自明の理であります。

 その根本伝統を知らずして、あるいは意図的に無視して女系・母系の当主を実質的に想定する「女性宮家」なる奇怪なものを、国会決議に初めて明記することに参議院が関与するならば、それはやがて天皇家の皇統を維持することを破壊し、女系・母系、すなわち新王朝への交代に道を開くことに、あろうことか良識の府、参議院が参画することになります。

 そこで件の附帯決議について、「女性宮家の創設等」の一節を削除することが望まれます。

 万一、それをもはや不可能とするならば、最低でも、参議院で成された附帯決議の冒頭部分に「一 政府は、安定的な皇位継承・・・」とある部分の「政府は」の後に「男系による」の五文字を補い、この部分を「一 政府は、男系による安定的な皇位継承・・・」とすべきです。

 愛知治郎「天皇の退位等に関する皇室典範特例法案特別委員会」筆頭理事におかれては、男系・父系による皇位継承の維持が万世の重い意味を持つことを、すでに充分に認識されていると拝察いたします。つきましては、その高いご見解を日本国の維持のために十全に発揮してくださることを心よりお願い申し上げます。

          (文責、参議院議員 青山繁晴 拝)


10
 愛知さんは愛知さんらしく、その場でじっくり文書に目を通されました。


 これは余人を入りない一対一の場であり、しかも水面下の動きの一環ですから、愛知政審会長・兼・特別委員会理事の言葉をそのまま紹介するわけにはいきません。

 けれども、ぎりぎりの範囲内で、読者・国民にお伝えします。

 愛知さんは、ぼくの眼の前で最後まで文書を読まれてから向き直り、こう仰いました。

「良く分かりました。基本的には、この文書に賛成です」

 ぼくは覚悟もして、次の言葉を待ちました。

「ご承知のように私には立場があります」

 その通りです。

「しかし、できる限りの努力を致しましょう」

 はっとしました。

 これは望外の言葉だったからです。

 実質的には突き放されると思っていました。

 そうではなく愛知さんは女性宮家を作らせないための努力を約束なさいました。これは必ずしも「衆議院で可決された附帯決議を、参議院の独自性を発揮して変えるために努力する」ということでは無いことも気づいてしました。しかし女性宮家を作らせないという本来の目的のために努力していくという決意は、はっきりと感じられました。


15
 週が明けて、西暦2016年6月5日の月曜日です。

 ぼくも山田宏さんたちも「附帯決議をめぐる攻防はもはや勝負あった。衆参両院の正副議長が、実質的に附帯決議まで含めて合意し終わっている壁は、打ち破れない。極めて重大なことに、参議院の特別委員会でも、衆議院と同じ附帯決議が可決され、女性宮家という歴史を誤る造語が史上初めて、公に姿を現すことになる。これからは言葉ではなく、女性宮家というものを現実に決して、永遠に作らせないための、より腹を据えた戦いになる」という認識で一致していました。


 そして六月七日の水曜、参議院の特別委員会はたった一日、今上天皇のご譲位を特例として実現する法案を審議し、そのまま採決を行い、全会一致で可決しました。

 
16
 勉強会は正式名称を「皇室の伝統を護る勉強会」といったん定め、その後に、より広く祖国を護りぬくことを意味する名称に変え、そのなかに分科会を幾つかぶら下げて、そのひとつが「女性宮家を作らせない分科会」となる方向です。

 勉強会はその後、この新書版のための原稿の〆切までの段階では、六月十四日に第四回を開きました。

 講師は、ぼくの盟友であり、かつ異論を真正面から闘わせている議論仲間でもある神官の松本聖吾さんです。松本さんは靖国神社の権禰宜であると同時に、総務課長ですが、そのまえに靖国の戦争記念館である遊就館の展示課長でした。


 松本さんは、たとえば天皇陛下が靖国に参拝されないことについて「もともと戦死者を祀るのが靖国であり、新たな戦死者が出ないなら、参拝されないのは自然の事。A級戦犯が合祀されたのを昭和天皇がお怒りになって参拝されなくなったのなら、勅使もお見えにならないはず。勅使は、靖国神社にとって八月十五日より本質的なおまつりである春と秋の例大祭に、まさしく陛下によって遣わされており、A級戦犯うんぬんは基礎知識すら欠いている作り話です」と話されました。

 これはぼくの長年の持論と全く同じです。いまお読みになった方のなかには「なるほど。目から鱗だ」という方もいらっしゃるのではないでしょうか。宮家についての知識と同じく、わたしたち敗戦後の日本人は誰も学校で、こうした分野の勉強をさせてもらっていないのです。

 そして松本さんは「問題なのは陛下ではなく、総理大臣が参拝されないことです。それはみなさま方、国会議員の責任ではないですか」と指摘され、これもぼくと全く同意見です。


 ここまで四回の勉強会にその全部か一部にご本人が参加されたのは、衆議院が鬼木誠さん、木原稔さん(財務副大臣)、長尾敬さん、前田一男さん、和田義明さん、簗和生さん、参議院が衛藤晟一さん(総理補佐官)、中西哲さん、中山恭子さん、山谷えり子さん(参議院拉致問題特別委員長)、山田宏さん、和田政宗さん、そして不肖青山繁晴でした。自民・こころの統一会派の議員にしか声をかけていません。今後に幅を広げることはあり得ますが未定です。』


<感想>
 (1)宮家とは男系・父系による皇位継承を担保するために(本格的には)室町時代以来、設けられたもので、当主を男系・父系とすることは自明の理であることや、(2) 靖国神社の春と秋の例大祭に、陛下によって勅使が遣わされていること、などは、本来、学校で教えるべき内容であると思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-25 08:00 | 青山繁晴 | Comments(0)


【 やってみなはれ みとくんなはれ 】



 以下は、「やってみなはれ みとくんなはれ」(山口瞳・開高健著、新潮社)(「青雲の志について──小説・鳥井信治郎──」山口瞳)からの一部抜粋。


『 赤玉ポートワインという製品がある。寿屋はこれで事業を起こした。これが当った。売れた。こういうときに、誰が、どの会社が、会社の基礎を危うくするような新事業(たとえばウイスキー)に乗りだすだろうか。食品で当れば、会社はまず安泰である。ほかの産業とはわけが違う。そいつが売れなくなってきたときに他の製品を考えるというのが普通の会社の行き方である。寿屋はそうではない。赤玉ポートワインの一番売れているときにウイスキーに乗りだすのである。ウイスキーの絶頂期にビールに突進するのである。前へ前へと進んでゆく。

 もうひとつ、例をあげよう。

 サントリーは株式を公開していない。ある人は、大阪商人の我利我利亡者と見るかもしれない。前だれの丁稚奉公を連想するかもしれない。一族で利益を独占しようとするガメツサを考えるかもしれない。

 この点に関して、佐治敬三は、つぎのように明言している。

「ビールが当ったら、株式を公開しましょう」

 不退転の決意である。鳥井信治郎の血と、寿屋の歴史が、彼にそう言わせているのである。危険は会社でひっかぶりましょう。そのかわりビールが成功したら、つまり、酒屋がインダストリーの列に加わることができたなら、みんなで喜びをわかちあいましょう。そう言っているのである。

 しかり。そのように困難な道を進んできたのだった。

 これは私の勝手な解釈である。あるいは筆がすべきすぎているかもしれない。しかし、寿屋に籍を置いたことのある人間として、いまもサントリーの宣伝にたずさわる男として、私はそう信じて疑わない。

 前へ前へ進んでいった。

 そのために社員が苦労した。』


 一方、以下は、2017/9/1~9/4付日経新聞「琥珀の夢──小説、鳥井信治郎と末裔(417~420)」(伊集院静著)からの一部抜粋。

『 同(平成十一)年十一月三日、佐治敬三は八十年の生涯を閉じた。“サントリーホール”での社葬には、父をしのぐ八千人の参列者が続いた。

 ここにあらたに“信治郎の夢”を継承する人たちがあらわれるのである。


 その年の十二月、サントリー本社、鳥井信吾副社長のデスクの電話が鳴った。

 信吾は受話器を取った。ビール事業の責任者からだった。

「副社長、先月のビール売上げの数字が出まして、十五パーセントを越えました。」


 平成十八年、“プレモル”は前年比の三倍の売上げを示した。平成二十年には“プレモル”が牽引するサントリーのビールのシェアが十パーセントを超えた。


 信忠社長の声が響いた。

「役員諸君、只今、素晴らしい報告を聞いて私も感無量です。しかし戦いはこれからです。初代信治郎社長に佐治敬三社長がビールの再挑戦の報告に行かれた折、祖父さん、いや初代社長は言われたそうだ。挑戦するからにはビール市場の三十パーセントが取れるまで石にかじりついてでもやり抜かなあかん、と。
 今日の数字は三十パーセントへのはじまりだ。何が何でもそれを達成するために全社一丸となってやり抜きましょう。“プレモル”の利益はすべて拡販のために投下する。ここで一気に攻勢をかけます。このくらいのことで喜んでいてはサントリアンの名が泣くぞ、諸君」』


<感想>
 寿屋(サントリーの前身)のPR雑誌『洋酒天国』の編集部は、在籍中に芥川賞作家・開高健(1930-1989)が芥川賞を、山口瞳(1926-1995)が直木賞を取れるような、おおらかで融通無碍であったという。
 2009(平成21)年2月に持株会社サントリーホールディングス(株)設立。2013(平成25)年7月に持株会社傘下の清涼・食品セグメントの中核企業・サントリー食品インターナショナル(株)(2587)は東証1部に上場。ビールの市場シェアが30%を超えた時に、初めて、国内酒類全体戦略の立案・実行・推進を担うサントリーBWS株式会社(英文表記Suntory Beer, Wine & Spirits Japan Ltd.)の上場が検討されることになるのかもしれない。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-24 08:00 | アントレプレナー | Comments(0)


【 エー・ディ・ワークス(3250)のライツ・イシュー 】


 以下は、2017/9/21の日経電子版記事*からの抜粋。
 *
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO2133811020092017DTA000/


『 ADワークス、「ライツ・イシュー」で38億円調達

 投資用不動産を手掛けるエー・ディー・ワークスは20日、7~9月に実施した「ライツ・イシュー」と呼ぶ株主割当増資による調達額が38億円だったと発表した。7月12日に株主に割り当てた新株予約権のうち45%が行使された。増資発表前の時価総額は86億円で、市場での規模の割には資金を比較的多く調達できたといえる。

 ライツ・イシューは株主に対し保有株数に応じ、新株予約権を無償で割り当てる。株主は予約権を行使して増資に応じるか、予約権を市場で売却するか選べる。今回は証券会社の審査を受けない「ノンコミットメント型」で、9月12日が予約権行使の最終日だった。

 予約権の行使価格は増資を発表した4月25日の前日終値(39円、普通株ベース)と同額に設定した。これまで実施されたライツ・イシューは増資に応じてもらおうと行使価格を株価より大幅に安く設定して株価が下がる例が多かったが、同社は「既存株主に配慮し、あえて割引しなかった」という。普通株ベースの株価は4月25日以降、39円を下回っていない。

 今回の増資について野村総合研究所の大崎貞和氏は「行使価格を株価より割り引かなくても一定額を調達できると実証した」と話す。ADワークスは調達した資金を主に販売用不動産を仕入れるのに活用する。』


[ 変更報告書(大量保有) ]

 以下は、EDINET**で検索した変更報告書(大量保有)からの一部抜粋。
**
http://disclosure.edinet-fsa.go.jp/ (WT:新株予約権)


月日 種類 数量 割合(%) 市場内外 取得/処分 単価

1.共同保有者1:田中秀夫代表取締役社長
6/29 WT 1,446,000  0.63 市場外 処分 消滅
7/13 WT 48,448,853 21.15 市場外 取得 WT無償割当て
7/13 WT 20,000,000  8.73 市場外 処分 信託譲渡※
7/25 WT 6,462,100  1.97 市場内 処分(始値13円⇒84百万円)
7/26 WT 7,000,000  2.14 市場内 処分(同10円⇒70百万円)
7/27 WT 96,900    0.03 市場内 処分(同8円⇒0.8百万円)
7/28 WT 1,000,000  0.31 市場内 処分(同9円⇒9百万円)
7/31 WT 7,593,200  2.32 市場内 処分(同7円⇒53.1百万円)
8/1  WT 5,000,000  1.53 市場内 処分(同7円⇒35百万円)
9/12 WT 1,296,653  0.40 市場外 処分 WTの行使
9/12 普通株 1,296,653 0.40 市場外 取得(WTの行使。39円/株)
9/20 普通株 1,350,000 0.41 市場内 処分
9/21 普通株 4,850,000 1.48 市場内 処分

2.共同保有者2:有限会社リバティーハウス(田中社長の配偶者が社長)
7/13 WT 9,416,000  4.08 市場外 取得 WT無償割当て
7/13 WT 2,000,000  0.87 市場外 処分 信託譲渡※
7/25 WT 816,000   0.35 市場内 処分(始値13円⇒10.6百万円)
9/12 WT 6,600,000  2.04 市場外 処分 WTの行使
9/12 普通株 6,600,000 2.04 市場外 取得(WT行使。39円/株)

3.共同保有者3:田中弘枝(田中社長の配偶者)
     同   4:田中希幸( 同 長男)
     同   6:森山未来( 同 長女)
7/25 WT  520,000  0.16 市場内 処分(始値13円⇒6.8百万円)
9/12 WT  120,000  0.04 市場外 処分 WTの行使
9/12 普通株 120,000 0.04 市場外(WT行使。39円/株)

4.共同保有者5:田中尚幸(田中社長の次男)
7/25 WT  200,000  0.06 市場内 処分(始値13円⇒2.6百万円)
9/12 WT  120,000  0.04 市場外 処分 WTの行使
9/12 普通株 120,000 0.04 市場外(WT行使。39円/株)


[ ※7/13の信託譲渡に関する想定 ]
共同委託者:田中社長/リバティーハウス
受託者:三井住友信託銀行
信託財産:WT 22,000,000
目的:(受託者裁量による)WTの処分
⇒7/14に現物(WT)移管、7/18に市場内にて売却(始値@18で売却した場合:396百万円)


[ 田中社長の共同保有者(1~6)によるWTの帰趨 ]

1.WTの無償割当 60,104,853(48,448,853+9,416,000+64万×3+32万)
(7/13時点の発行済株式数(224,176,000株)の26.8%)

2.WTの処分 51,728,200(信託譲渡2200万+27,152,200+81.6万+52万×3+20万)
⇒WTを始値で処分した場合のWT処分総額:約681百万円

3.WTの行使 8,376,653(1,296,653+660万+12万×4)(上記1-2)
⇒WT行使割合:約13.9%(3÷1)。WT行使総額:326,689,467円(8,376,653×@39)


[ WT最終行使結果に関するプレスリリース ]
http://contents.xj-storage.jp/xcontents/32500/f27a4f6c/8ec1/4d17/b5d7/4b6d7b206638/140120170920475197.pdf

WTの権利行使期間:2017/7/13~2017/9/12
WTの発行総数:223,136,600 個(WT1個につき、普通株式1株)
行使されたWTの個数:99,714,993個(WT発行総数に対する割合44.7%)
交付株式数:99,714,993株
払込総額:3,888,884,727円


<感想>
 ライツ・イシュー(WT)における、田中社長の共同保有者による(1)WT行使割合は14%弱(全体44.7%)と個人的な想定より少なく、また(2)WT行使総額もWT処分総額を下回っていると想定(上記試算2-3:+約355百万円。除、譲渡益課税・普通株売却)される。本ライツ・イシューは、特に会社によって資金調達面で意義あるディールだったと言えよう。
         
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by tsuruichi1024 | 2017-09-23 08:00 | ライツ・イシュー | Comments(0)


【 危機にこそぼくらは甦る 】(その2)


 以下は、「危機にこそぼくらは甦る」(青山繁晴著、扶桑社)(六の扉 危機を生きる)からの一部抜粋。


『3
「ぼくしん」こと「ぼくらの真実」がハードカヴァーの単行本として世に出たときと、「危機にこそぼくらは甦る」と改題し新書に生まれ変わった今では、おおきな変化がみっつあります。

 ひとつはトランプ米大統領の登場、ブレギジット(イギリスのEU離脱)が象徴する破壊です。第二次大戦後にアメリカが造った世界秩序はたった七十年余りしか持たなかった。これから、もっと大きく深く壊れていきます。

 もうひとつが前項までに触れた朝鮮半島危機の勃発です。

 プレジデントよりデストロイヤーと呼ぶべきトランプ大統領が、世界でもっとも深刻な嘘つきである金一族の北朝鮮と直接に軍事力を誇示して角を突き合わせる。



 日本でこの時期、降って湧いたのが「女性宮家」を創設せよという奇怪な圧力です。
 具体的には、西暦2017年5月末に、天皇陛下のご譲位をめぐる特例法案の附帯決議に「女性宮家等の創設」を検討するという言葉が盛り込まれました。

 附帯決議というのは、法案の条文には入らなかった中身を、法案の末尾にくっ付けて議決する項目です。

 法的な拘束力はありませんが、政治的影響力はあります。つまり法律をつくった国会(立法府)が政治(行政府)に要求を突き付けるという力があるのです。

 これが無期限の力なのです。法律を廃止すれば別ですが、その附帯決議の付いた方がある限りは政治的影響力が続きます。


 宮家は鎌倉時代に端緒があり、本格的には室町時代に始まった制度です。何のための制度か。皇位継承、天皇陛下の即位が綿々と途切れることなく続いていくように、傍系から男子の皇位継承者、つまり次世代の天皇陛下を生むことができるように作られた制度なのです。

 だから宮家はこれまで全て、ご当主が男性であられました。これは男女差別ではありません。

 配偶者のいらっしゃる女性が天皇陛下に即位されれば、その御方は女性であっても男系天皇、父系天皇でいらっしゃる。

 しかしその御子様が即位されれば、男の子であっても女系、母系天皇です。この時、わたしたちと共に二千数百年を生きてこられた天皇家は終わります。
 
 この母系天皇のお子さん、つまり前述した最後の父系天皇であるお母様の配偶者、夫による王朝が始まります。

 なぜか。

 母系は系統をたどれず、たどれる系統は父系だからです。

 たとえば、ぼくには二人の男の子がいます。彼らとぼく、ぼくの父、祖父と父系はずっと遡れます。しかし、彼らの配偶者、ぼくの配偶者はそれぞれ当然ながらバラバラで一系を遡れません。

 そしていったんこうなると、父方であれ母方であれ、誰でも皇族、皇位継承者となることができます。そういう国に一変します。そしてこの「誰でも」が外国人であっても、もちろん中国人だとしても全く構わないことになります。

 アメリカにはこの先、アメリカで生まれてさえいれば中国系でも大統領になれるから中国系大統領が誕生する可能性が常に付いて回ります。そして日本では中国系天皇陛下が誕生する可能性が生れることになるのです。

 西暦2017年、平成29年の5月末に、ご譲位法案の附帯決議に「女性宮家の創設」という言葉をどうしても入れろと強硬に要求したのは・・・・・・野田佳彦・前内科う総理大臣です。

 わたしは「国賊」という言葉を使いません。しかしこの政治家の現状については使わざるを得ません。


 安倍政権の中枢では、(1)天皇陛下の仰ることを無条件に遂行はしない。それをやれば立憲君主制ではなくなり、むしろ大御心にも反する。(2)永い日本の歴史のなかでは時の権力が天皇陛下に退位を迫るといった事例もあり、恒久制度にすれば悪用される恐れがある。(3)したがって皇室典範(皇室をめぐる法律)は改正しない。(4)一方で憲法第二条に皇位継承は皇室典範の定めによって行うとの規定がある。(5)違憲とならないように皇室典範の附則にぶら下げる形で一代限りの特例法を整備する──という方針が早期に固まりました。

 政権中枢との議論でこの方針を知った、当時民間人のわたしは、強く支持しました。

 
 民進党の野田佳彦前総理がゴリ押しとも言えるほどの執念で民進党内の反対論をも押し潰して「女性宮家」を入れろと要求していることは、誰もが知っていました。


 このような重大な問題において、民意によって少数野党となった民進党の、それも野田前総理ら特定の人物が無理に進める要求に、民意によって多数与党を形成する自由民主党が膝を屈するとは、今も想像しがたいことです。


 まさしく、多くの与党議員にとって寝ているあいだに耳に水を入れられるがごとくに、「女性宮家」という日本語ではない日本語、基礎的で中立的な知識すら欠く間違った言葉が、衆議院・議院運営委員会の公文書(附帯決議)に記されてしまいました。


 第一に、なぜ女性宮家がいけないのか。

 もう一度、簡潔に記しておきます。

 女性宮家というもの自体がありません。あり得ません。宮家は男系・父系によって皇位を継承し続けるために端緒は鎌倉時代に、本格的には室町時代に創設されました。したがって当主は男性です。


 わたしたちは、ほとんど誰も宮家について学校で習ったことがありません。それが敗戦後の教育です。世代を問いません。日本国が初めて外国に占領されたときから70年を大きく超えても、ずっと変わらない教育です。天皇陛下のご存在と皇室についての教育が決定的に欠落しています。

 このために、「女性宮家」という奇怪な日本語が、こともあろうに立法府によって二千数百年の大河のような歴史に突如、投げ込まれてしまったことの重大な、重過ぎる意味が充分に国民に伝わりません。


 これまでの日本の天皇家は父系ですから、もしも神武天皇が神話的な存在あるいは国家の誕生を象徴的に表現した存在であっても、真っ直ぐに時を越えて初代の神武天皇まで辿ることができます。これが万世一系です。軍国主義うんぬんとは本来、まったく関係のない、客観的な事実です。

 ではなぜ、万世一系が尊いのでしょうか。

 
 日本国民の誰もがご存じのように、天皇陛下の本来のお住まいは現在の皇居、すなわち江戸城、一武家である徳川家の居城ではありませんね。

 本来のお住まいどころは京都の御所です。


 ではその場所の特徴は何なのか。お濠も城壁もありません。簡素な塀は低すぎて中が見えてしまいます。あろうことか、守りがほとんど無いのです。


 日本の帝は御自らのためではなく、ただ民のために祈り、務めておられていて、民に襲われる心配がないからです。


 中国が極端なのは事実としても、世界の諸国の皇帝、王、あるいは帝や王に擬した存在というのは、私欲のために争い、先の王朝が滅ぼされ、新しい王朝が開かれてはまた滅ぼされの歴史だったのです。

 唯一、日本だけが、父系でたどる一系だけが皇位を継ぐことができますから、争い、奪いあう余地が極めて少ないのです。

 過去の歴史をみれば、同じ天皇家のなかでの争いはありました。しかしそれを最小限にとどめようとする努力こそが、まさしく万世一系、父系による皇位継承なのです。

 みごとな智恵、民族の英知としか言いようがありません。

 もう一度言います。軍国主義うんぬんの浅薄な話とは関係ありません。

 第125代の今上陛下のお姿にも、「他のため、民のために生きる」という崇高な姿勢が貫かれています。

 
 附帯決議が衆議院で可決された段階から、不肖ながらぼくは行動を起こしました。


 そして西暦2017年5月31日水曜の朝9時20分、衆議院の第八控室で国会対策委員会が始まりました。


 真っ直ぐ手を挙げ、短く発生して発言機会を求めました。


「その附帯決議に女性宮家の創設の検討が盛り込まれたのは参議院で見直すべきだと考えます。宮家とは本来、男系と言うより父系による皇位継承を担保するために古くからの智恵としてあるものです。それを女系と言うより母系の天皇陛下を生むことになりかねない、すなわち天皇家が無くなり新たな王朝を作ることに繋がる女性宮家うんぬんについて、自由民主党、あるいは参議院はしっかりと、それは違うという意志を附帯決議で示すべきだと考えます」

「附帯決議は衆参同じものが原則だと、わたしに仰った議員もいらっしゃいます。しかしこの通常国会で、わたしも審議と採決に加わった外為法の改正において、衆議院の附帯決議を一項、削って、参議院の新たな附帯決議として可決しました。あるいは先の臨時国会で可決したIR(カジノ)法においては衆議院の附帯決議に一項を加えて、賭博中毒を減らす対策の必要性を強調する附帯決議を参議院では可決しています」

「陛下のご譲位をめぐっては、衆参両院議長、副議長閣下の調整によって立法が進められています。しかしそれは法の本体であって、附帯決議については衆議院で過てる附帯決議が成された以上は、参議院はその見識発揮という本来の役割を果たすためにも見直すべきではないでしょうか」

「法案はまだ衆院本会議でこれから採決に付される段階です。附帯決議と併せて、参議院にやってくるのは、その後のことです。しかし事態の重大さに鑑みて、あえて事前に、一年生銀ながらみなさまに問いかけを致しました。ありがとうございました」 』



[ 日本国憲法 ]

第二条 皇位は、世襲のものであつて、国会の議決した皇室典範の定めるところにより、これを継承する。



[ 天皇の退位等に関する皇室典範特例法 ]
第一条~第十一条 略

 譲位特例法に伴い、衆参両院それぞれの委員会で採択された付帯決議の全文は次の通り。

 一、政府は、安定的な皇位継承を確保するための諸課題、女性宮家の創設等について、皇族方のご年齢からしても先延ばしすることはできない重要な課題であることに鑑み、本法施行後速やかに、皇族方のご事情等を踏まえ、全体として整合性が取れるよう検討を行い、その結果を、速やかに国会に報告すること。

 二、三 略


<感想>
 2017/6/9、上記附帯決議を含めて「天皇の退位等に関する皇室典範特例法」が参院本会議にて成立。仮に、附帯決議にある女性宮家による新たな王朝が生まれた場合は、万世一系の天皇家が途絶えることになってしまう。(北朝鮮危機は一時的なものであろうが、)後戻りできない天皇家の危機は何としても回避せねばならない。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-22 08:00 | 青山繁晴 | Comments(0)


【 危機にこそぼくらは甦る 】


 以下は、「危機にこそぼくらは甦る」(青山繁晴著、扶桑社)(六の扉 危機を生きる)からの一部抜粋。


『1
 危機とはそもそも何だろう。
 やられることか、やられそうになることか。
 それとも、やられていることにすら気づかないことか。



 にんげんには、受け身という生き方もあります。

 しかしその生き方では、平時には綻(ほころ)びをみせずとも、ひとたび本物の危機が向こうからやってくると、おのれだけではなく愛する人々、護るべき人々をも喪うことになりかねません。

 危機に立ち向かうには、どこかで必ず前に出る、攻めに転ずることが欠かせない。


 西暦2017年5月2日にハワイ真珠湾のアメリカ太平洋司令部(PACOM/ペイコム)を訪ねて、ハリー・B・ハリス司令官と通訳を入れずに眼と眼をみて、この半島危機について議論しました。

 司令官の言葉は一切、永遠に公開できません。

 けれども、僕の言葉は一部、公開できます。ひとつには、もしもアメリカ軍が北朝鮮攻撃の作戦を立てている途中なら、そこに必ず日本の拉致被害者の全員救出を組み込んでほしいということです。「これは救出をアメリカ軍にお願いするということではありません。自衛隊と連携してくださいという意味です」と申しました。

 ぼくは2017年3月2日、参議院の予算委員会で質問に立ち、「半島危機に直面していく今、自衛官と警察官、消防官、そして医師、看護師、保健師、さらに方言もこなせる朝鮮語の通訳で構成する包括的な拉致被害者救出部隊を編成し、北朝鮮と日本国民の眼に見える訓練も、水面下での立案・協議も早く開始してください」という趣旨を述べました。

 これに対し若宮健嗣防衛副大臣は「自衛隊は(拉致被害者救出のための)訓練を開始しています」という予想外なほど重要な答弁をなさいました。

 しかし多くの国民に知られることがありませんでした。NHKのテレビ中継はなく、新聞も通信社もテレビ・ラジオのニュース番組もすべてマスメディアはこの質疑を一切、無視したからです。それは、ぼくの質疑が拉致事件に触れると委員会室を出て行った福島瑞穂・社民党副党首ら一部野党の姿勢とそっくりです。傍聴の国民多数がこれを目撃なさいました。

 ハリス司令官に申したもうひとつは、こうです。

「かつてのオバマ政権がイランと結んだ核合意は、イランに核開発をあきらめさせることに成功したのではない。逆ですね。イランが十年間は大人しくして質も量も落とす核開発に留めるのなら、それを黙認するという合意でした。

 北朝鮮に対してもアメリカがそれをやるなら、日本は容認しません。それはアメリカに届く核ミサイルは駄目だけれど、日本をすでに射程内に収めている中距離弾は許すということだからです。ぼくも、おそらくは安倍総理も日本の核武装に反対ですが、そうなれば次世代の日本は核武装せざるを得ないでしょう。北朝鮮のボロ核で慌てるアメリカは、高度な技術で造る日本の核に、一体どれくらい慌てるのでしょうね」

 
 ハリス司令官が仰ったというのではありませんが、ぼくはこのときのアメリカ太平洋軍司令部の全体、それからハワイの太平洋軍司令部を訪ねる前夜にワシントンDCで話した軍人たちの様子から、次の本音を感じました。

「北朝鮮が制裁に苦しんで核ミサイルの開発を本当に放棄するということが起きれば別だが・・・・・・それはおそらくは起きないので、アメリカ軍が北朝鮮の核とミサイル、司令部、ソウルを狙っている長射程砲の群れ、特殊部隊などなど、そして独裁者そのものまで全面攻撃する、少なくとも準備は整え完成させていく。そのうえで判断するときが、いずれやってくる」

 これは、アメリカ合衆国が史上初めて、核保有国と戦争をする可能性が生じているのがたった今の現実だということを意味します。

 広島、長崎への原爆投下をほんとうは人体実験として行ったアメリカは、被爆国のわたしたち日本国民よりはるかに正確に核の底無しの恐ろしさを知っています。イラクもフセイン大統領が核開発を諦めていたから攻撃してフセイン大統領を死刑に処したし、リビアのカダフィ大佐も「核を断念したら援助してやる」と騙してから攻撃し、民兵の少年に殺されるという惨めな死へと導きました。

 北朝鮮の金一族は、その中東で核やミサイルの技術を売る商売をして生き延びてきたから、この現実をよく知り尽くしています。だからアメリカのクリントン大統領やブッシュ大統領を騙しながら、そして中国が何を言おうとも、核開発を続けてきたのです。

 ところが、その核開発に成功したがために金一族は人類史上最初の核保有国同士の戦争の恐れを今、膨らませているのです。』


<感想>
 1)拉致被害者救出のための自衛隊の訓練開始の答弁や、2)青山議員がハリス司令官に拉致被害者救出のための自衛隊との連携の申し出、があったことは知らなかった。対北朝鮮対策を考える上で、拉致被害者救出が大事な論点であることを忘れてはならない。

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by tsuruichi1024 | 2017-09-21 08:00 | 青山繁晴 | Comments(0)