<   2017年 11月 ( 30 )   > この月の画像一覧


【 住友林業と熊谷組の資本業務提携 】



 2017/11/28、住友林業(1911)と熊谷組(1861)が資本業務提携に伴う、持ち合い(政策保有)株式の払込を完了した。


< 住友林業と熊谷組の11/28の適時開示資料 >
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171128425969.pdf
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171127425684.pdf


< 株式持ち合いの概要 >
・住友林業:約520万株新株発行(@1,924)、約100億円(発行済株式数の2.85%)


・熊谷組:(1)約905万株の新株発行(@3,705)+(2)31万株の(同左)自己株式処分、約350億円(発行済株式数の20%)


< コーポレートガバナンス・コード【原則1-4】 >
(いわゆる政策保有株式)

1.住友林業
http://www2.tse.or.jp/disc/19110/140120170613405531.pdf
・当社は、取引先との長期的・安定的な取引関係の維持・強化及び関係強化による当社事業の拡大等の観点から、当社の中長期的な企業価値の向上に資すると判断した場合、取引先等の株式を取得及び保有する

2.熊谷組
http://www2.tse.or.jp/disc/18610/140120170529487333.pdf
・当社は、当社の持続的な企業価値向上のために、中長期的な取引・協業関係の強化や収益機会の獲得を目的として政策保有株式の保有を行う

⇒ 中長期的な企業価値向上に資すると判断して、(政策保有)株式を持ち合う


【 ヤマハ(7951)によるヤマハ発動機(7272)株式の売却 】
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171127425644.pdf

売却理由:資産効率の観点などから同社株式の保有レベルについて検討を重ねた結果、主要株主(議決権割合が10%以上の株主)を外れるレベルまで保有を引き下げることとした

売却株式数:800万株(総株主の議決権数の2.3%。12.2%⇒9.9%)

売却先:証券会社(証券会社を通じたブロックトレードによる売却)


< コーポレートガバナンス・コード【原則1-4】 >
(いわゆる政策保有株式)
http://www2.tse.or.jp/disc/79510/140120171016491489.pdf

・当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する、という合理性のある場合のみ、保有することを基本方針としている。当社の持続的な成長と中長期的な企業価値の向上に資する、という合理性のある場合とは、重要な協力関係にある企業、取引先企業、金融機関等との安定的な関係を継続することにより、当社のブランド価値を高める、持続的な成長を支える、強固な財務基盤を確実なものとする、ことを指す

⇒ 資産効率の観点などから、持ち合い(政策保有)株式(の一部)を売却


<感想>
(1)資本業務提携に伴う株式持ち合いと、(2)資本効率の観点からの持ち合い株式の売却。
 両者の方向性は真逆であり、コーポレートガバナンス強化の流れに伴い、今後、相対的には、後者(2)が優勢になって行くものと思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-30 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)


【 ディスカウント率の比較 】


 2017/11/27、次の3銘柄の公募売出し/公募増資(Public Offering)の条件が決定した。


1.マクセルHD(6810)
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20171127_085546310_qg3hyqu1tsvqmz45hdwdl355_0.pdf

(1)終値:2,351円
(2)ディスカウント率:2.51%
(3)引受手数料:3.90%


2.アサヒHD(5857)

http://www.asahiholdings.com/news/2017/pdf/20171127.pdf

(1)終値:1,978円
(2)ディスカウント率:3.03%
(3)引受手数料:4.00%


3.井村屋グループ(2209)
https://www.imuraya-group.com/common_files/media/2017/11/20171127n1.pdf

(1)終値:2,832円
(2)ディスカウント率:8.19%
(3)引受手数料:5.50%


4.有価証券の引受け等に関する規則(平 4. 5.13)
http://www.jsda.or.jp/katsudou/kisoku/files/a038.pdf

(1)定義(第2条)(社債券部分は除く)

16 ブックビルディング
 引受会員が株券等の引受けを行うに当たり行う投資者の需要状況の調査をいう。

18 仮条件
 引受会員がブックビルディングを行うに際して投資者に提示する募集若しくは売出しに係る株券等の価格等又はブックビルディング若しくはプレ・マーケティングを行うに際して投資者に提示する募集に係る発行価格等の範囲をいう。


(2)ブックビルディングによる価格等の決定(第4 章 公正な条件決定 第25条)

 引受会員は、株券等の引受けを行うに当たり、ブックビルディングにより募集又は売出しに係る株券等の価格等並びに募集に係る発行価格等の条件を決定する場合、当該ブックビルディングにより把握した投資者の需要状況に基づき、払込日までの期間に係る相場の変動リスク等を総合的に勘案して発行者又は売出人と協議するものとする。


(3)仮条件(3銘柄とも)

 日本証券業協会の定める有価証券の引受け等に関する規則第25条に規定される方式により、売出価格等決定日の終値に0.90~1.00を乗じた価格を仮条件として、需要状況等を勘案した上で、売出価格等決定日に決定する。


<感想>
 主幹事(引受会員)は、(1)仮条件(終値×0.9~1.0)を基準に、(2)プックビルディングによる投資家需要状況等を勘案し、(3)売出人/発行者と協議した上で、ディスカウント率を決定する。

 昔は、政府絡みの大型売出し等を除き、(1)ディスカウント率3(~5)%、(2)引受手数料4%(合計7(~9)%)が標準だったように記憶する。(上記2の事例)

 上記のバラツキは、「投資家需要」に加えて、(1)井村屋Gのような1部指定に伴う株価上昇を勘案したり、(2)売出人/発行者と主幹事の相対的な力関係等に基づいて、ディスカウント率(・引受手数料)が決定されているためと思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-29 08:00 | ディスカウント率 | Comments(0)


【 オリンパス株式の売出し 】

 2017/11/24、オリンパス(7733)が、売出しのプレスリリースを実施した。


1.株式の売出し(引受人の買取引受けによる売出し)
 
https://www.olympus.co.jp/ir/data/announcement/2017/contents/ir00017.pdf

・売出株数:9,940,800株(以下、内訳)

 三井住友銀行:4,435,200株
 三菱東京UFJ銀行:2,406,000株
 三菱UFJ信託銀行:2,319,600株
 みずほ銀行:675,000株
 SMBCフレンド証券:105,000株

・海外売出:アジアを中心とする海外市場(除、米国及びカナダ)の海外投資家に対して販売されることがある


2.株式の売出し(オーバーアロットメント(OA)による売出し)

 OAによる売出株数:*1,491,100株(上限。上記1の売出株数×15%)
 売出人:SMBC日興証券(主幹事。「日興」)
 条件決定日:2017/12/4~12/7
 貸株人:三井住友銀行
 グリーンシューオプション:日興は貸付人から株式(上限*)取得可能


3.株式の売出しの目的

・コーポレートガバナンス・コードへの取組みが本格化する中、一部の株主より当社株式を売却したい旨の意向を確認
⇒ 個人投資家層を中心に売出しを実施することにより、 個人株主層を拡大し、多様性のある株主構成を目指すもの


4.自己株式取得に係る事項の決定に関するお知らせ
 
https://www.olympus.co.jp/ir/data/announcement/2017/contents/ir00018.pdf

 取得株式数:1,491,100株(上限。発行済株式総数(除自己株式)に対する割合 0.44%)
 取得金額:70 億円(上限)
 取得期間:受渡期日の翌営業日(2017/12/13(~18))~2018/1/31
 取得方法:東証における市場買付け


5.株価等推移

 2012/9 ソニー宛第三者割当増資時
        1,454円
 
https://www.olympus.co.jp/ir/data/announcement/pdf/nr120928_04.pdf

 2017/11/24 4,550円
    11/27 4,515円(△0.77%)


5.テルモ(4543)による自己株式の買付けへの応募

(2017/2/9のプレスリリース)
 
https://www.olympus.co.jp/ir/data/announcement/2017/contents/ir00013.pdf

・「コーポレートガバナンスに関する基本方針」に則り、中長期の観点からテルモ株式の保有を検討
⇒ 業務・資本提携のあり方について、今後は資本関係がなくとも良好な協力関係が維持出来ると両社で判断したため、資本提携を解消

(翌日の応募結果)
 
https://www.olympus.co.jp/ir/data/announcement/2017/contents/ir00012.pdf


<感想>
 本件は、オリンパスによるテルモ株式売却(上記5)同様、コーポレートガバナンス・コードへの取組みの一環としての金融機関による株式売却と言える。

 個人株主層拡大(⇒多様性ある株主構成へ)のための手段としては、国内主体の公募売出しが一番相応しいものと思われる。(上記3)

 売出しの株式受渡後の受給(悪化懸念)への対応としての自己株式取得も評価され(たと思われ)、売出し発表翌営業日の株価への影響も軽微であった。(上記6)

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by tsuruichi1024 | 2017-11-28 08:00 | Comments(0)


【 ダイフクの公募増資・自己株式売出し 】

 2017/11/22、ダイフク(6383)は公募増資・自己株式売出しをプレスリリースした。


1.新株式発行及び自己株式の売出し並びに株式売出しに関するお知らせ
http://www.daifuku.com/~/media/daifukucom/ir/news/2017/pdf/20171122_1.pdf?la=ja-jp

・条件決定日:12/5~12/11(通常初日に決定)

(1)新株式発行
・募集株式:普通株式 248万株

(2)自己株式の売出し
・募集株式:普通株式 100万株

(3)株式売出し(オーバーアロットメント(OA)による売出し)
・募集株式:52万株(みずほ証券(主幹事)が株主から借り入れた株式を売出す)

(4)第三者割当増資による新株式発行
・募集株式:52万株

⇒(安定操作・)シンジケートカバー取引*(~12/22)で取得する株式数に応じて、みずほ証券は、発行会社宛グリーンシューオプションを行使して、最大52万株の第三者割当増資を受けることができ、割当られた株式で株主から借り入れた株式(OA分)を返済する(*がゼロの場合:52万株)
(ご参照:
https://ameblo.jp/tsuruichi1024/entry-12327542233.html



2.資金使途
・国内外の設備投資等


3.株価推移
 2016/2/12 1,596円(2016年安値) (a)
 2017/1/18 2,338円(2017年安値) (b)
    11/21 6,290円
    11/22 6,410円(16:00にプレスリリース)
    11/24 6,300円(△1.72%)  (c)
        c÷a=3.9倍、c÷b=2.7倍


<感想>
 上記3の通り、2016年安値から3.9倍、2017年安値から2.7倍と、最近10年でも最高値圏(2017/11/13:6,520円)の株価水準にあるダイフクは、現状の株価水準でダイレクトに資本増強を図りたかったものと思われ、CBを選択せずに、公募増資+自己株式処分※を選択した。

 2017/9(第2四半期)末のROEは17.0%(260億円(2018/3期純利益予想)÷1,526億円(2017/9末純資産))と高く、純資産が今回※234億円(11/24終値6,300円×93%(引受手数料4%+ディスカウント率3%)×400万株)増加してもROEは14.8%(260億円÷1,760億円)と高位をキープできることも選択した理由の一つと思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-27 08:00 | 公募増資 | Comments(0)


【 SMFG(8316):2017年度上期決算 投資家説明会 】

 2017/11/17、三井住友FG(8316)が、「2017年度上期決算 投資家説明会」を実施した。
 
http://www.smfg.co.jp/investor/financial/latest_statement/2018_3/h2909_setumei.pdf


[ 経費コントロール:生産性の向上・効率化の推進 ](P20)

・主要施策は着実に進展。特にRPA(Robotic Process Automation)を活用した業務量の削減は順調に進捗
・効率化効果を確実に刈り取り。グループベースで圧倒的な生産性向上を目指す


< 主要施策による人員面の効率化効果 >
 △4,000人分の業務量削減(人員余力の捻出)
 ↓↓↓
 効率化効果の刈り取りに向けた取り組み

1.付加価値業務の拡大 (収益↑)
・営業力・企画力の進化(職員の業務内容のレベルアップ)
・戦略事業領域への人員再配置

2.時間外労働の削減
  (経費↓)

3.退職者補充の抑制  (経費↓)
・新卒採用の抑制(SMBC:18年度採用を前年比△4割削減)
・パート・派遣職員の補充抑制
・グループ各社間での人材交流拡大
  
⇒グループベースで圧倒的な生産性向上を実現


< 主要施策の取り組み状況 3ヵ年計画:経費△500億円 >

1.業務改革による効率性向上 △200億円
・本部業務の可視化を実施し、業務を廃止・集約・簡素化。
・自動化できる業務はRPAを活用して業務量を削減

⇒上期迄に約200業務・40万時間(200人)分の業務についてRPAによる自動化を完了

< RPAによる業務削減計画 >
・今年度:100万時間(500人分)
・3ヵ年:300万時間(1,500人分)

⇒グループベースの機能集約・シェアード化では、購買・支払、倉庫・物流、給与事務、電算センター等に最優先で取り組み

2.リテール店舗改革 △200億円
・上期までに11拠点を移転・改装 ⇒ 今年度計画:100拠点
・33拠点の後方事務を集約済 ⇒ 今年度計画:100拠点

3.グループ内事業再編 △100億円
・SMBC日興とSMBCフレンドの統合準備は順調に進展転・改装 

⇒上期中にめどをつけた経費削減額 約△200億円


[ 経費コントロール:RPA(Robotic Process Automation)の活用 ](P21)

・上期迄に、SMBC本部業務を中心に40万時間(200人分)の業務について、RPAによる自動化を完了
・今年度中に100万時間(500人分)、3年以内に300万時間(1,500人分)以上の業務量を削減

[上期] SMBC本部の大量・定型業務を中心にRPAを活用して自動化
・複数のコンサルファームを招聘した共同推進体制*を構築
・デスクトップ型とサーバー型の併用が可能なUiPath社のRPA製品を採用

*パートナー6社:アクセンチュア、EYアドバイザリー・アンド・コンサルティング、デロイト トーマツ コンサルティング、日本アイ・ビー・エム、PwCコンサルティング、UiPath


[下期] 本部業務以外への本格展開とNew Technologyの取込み
・適用対象を事務センターや営業店業務に 本格的に拡大
・OCR等の先端技術とRPAを組み合わせて自動化業務の領域を拡大

[下期] グループベースへの横展開と内製化による適用領域の拡大
・SMBCで蓄積したノウハウ等をグループ全体に展開
・従業員による積極的なRPA活用に向けて研修体制を拡充


[ 上期迄実績 ]
・自動化済:約200業務40万時間(200人分)

<導入業務例>
コンプライアンス・リスク関連(疑わしい取引の確認、内部損失の検証・計測等)
各種情報収集(業界情報や顧客の取引情報の収集・加工等)
営業店サポート(顧客宛運用報告資料作成、住宅ローンチラシ作成等)
事務センターの大量処理や本部の高頻度業務(計数集計、各種申請事務等)

[ 3Q迄見込 ]
・約340業務65万時間(325人分)

[ 17年度計画 ]
・100万時間(500人分)

[ 19年度計画 ]
・300万時間(1,500人分)以上
(上期迄に260万時間の材料を積み上げ済み)


<感想>
 三井住友FG(SMFG)は3ヵ年で4,000人分の業務量を削減(人員余力の捻出)するという。三菱UFJFG(MUFG)の9,500人分の削減(6年)やみずほFGの△1.9万人(10年)に比べれば、一見少ないように見えるが、2017年のRPA活用対象業務はMUFGの16万時間に対して、SMFGは100万時間。各行での定義がバラバラであると思われ、単純に比較するだけでは意味がなさそうだ。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-26 08:00 | 三井住友FG | Comments(0)


【 MUFG2017年度中間決算説明会 】

 2017/11/21、三菱UFJFG(「MUFG」)が中間決算の会社説明会を実施した。
 
http://www.mufg.jp/ir/presentation/backnumber/pdf/slides1709.pdf


[ MUFG再創造イニシアティブ]

<全体像>(P27)
・シンプル・スピーディー・トランスペアレントなグループ一体型の経営を通じ、顧客・社員・株主その他のステイクホルダーに最善の価値を提供。課題解決型のビジネスを展開することで、持続的な成長と、よりよい社会の実現への貢献をめざす

1. グループベースでの顧客・事業軸運営の強化
2. デジタルを活用した事業変革
3. 生産性向上に向けたイニシアティブ
4. グループの経営体制の再構築


< デジタルを活用した事業変革 >(P32)
・店頭来店客数は07年度以降で約4割減少する一方、インターネットバンキングの利用数は増加
・「非対面チャネル」の利便性を高め、ロケーションフリー(来店不要)を実現。同時に「有人チャネル」の高度化・効率化を図る


< 非対面チャネルの進化 >(P33)
・UI/UXの改善、サービス・機能面の拡充により、顧客に選ばれる国内トップクラスの非対面チャネルをめざす
・店頭でしかできなかった手続きや相談機能を順次搭載し、モバイルで完結する取引を拡充
・モバイルで完結する取引件数:17/上期 約78% ⇒ 約95%


< 有人チャネルの高度化・効率化 >(P34)
・国内516店舗のうち、23年度までに70~100店舗を「機械化店舗(仮称)」に転換。店舗事務を効率化
・その他にも「セルフ端末(STM*・LINKS**等)」を順次拡大し、23年度には導入率100%をめざす
*STM:Store Teller Machineの略。「税金」「公共料金」「依頼書による振り込み」の受付機能を備えたATM
**LINKS:Low-counter Interaction on Knowledge Stationの略。テレビを介して各センターに接続し、「相続」「住宅ローン」等の業務を受け付ける新端末


< デジタルを活用した事業変革 >(P35)
・ロボティクスを活用し業務プロセスの効率化を加速

[ RPA (Robotics Process Automation) の活用 ]
  16年度まで:約20業務で適用実施済(年間2万時間に相当)
⇒ 17年度中:約80業務に適用予定(年間約16万時間に相当)
⇒ 今後:加速度的に効率化をすすめ、約2,000業務への適用をめざす

[ 適用業務の事例(含む予定)]
・住宅ローンの書類点検
・株主総会議案の通知
・インターバンク決済関連業務
・外国送金関連業務の自動化
・決済データ等分析高度化


< 業務量の削減効果 >(P40)
・MUFG再創造イニシアティブの業務プロセス改革により、23年度までに対象業務量の30%を削減(商銀単体)
・23年度までに6,000名程度の人員減少(自然減)を見込む
・研修等の仕組みを整備し、成長分野への人材投入を行う予定

[ 業務量削減に沿った人員見直し(商銀単体) ]
1.対象業務量の30%削減(9,500人分相当)
・RPA活用
・AI活用
・非対面チャネル進化

2.6,000名程度の人員減少(自然減)
・大量採用期の退職者増加
・採用数コントロール

3.成長分野への人材投入
・戦略領域の強化
・研修等の仕組み整備


<感想>
 MUFGも昨日のみずほFG同様、RPAやAIを活用した業務改革により、9,500人分相当の業務量を削減(30%)するという。モバイルで完結する取引件数が、17/上期で既に約78%(目標:約95%)。今後、この流れは、金融機関のみならず、(例えば)税理士等を含めた、色々な分野に広がって行くように思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-25 08:00 | 3大メガバンク | Comments(0)


【 みずほFG中間決算 会社説明会 】


 2017/11/20、みずほ FGが中間決算の会社説明会を実施した。
 
https://www.mizuho-fg.co.jp/investors/ir/briefing/pdf/20171120_1.pdf


1.構造改革(P17)

[ 10年後を見据えたグループの持続的成長と将来の競争優位性の確保に向けた不断の取り組み ]


< 骨子>

1)組織・人員の最適化
ー 戦略に整合した人員のスリム化
ー フロント人員の質・量の向上
ー テクノロジー活用による業務プロセス改革

2)システム構造改革

3)チャネルの再構築

4)稼ぐ力の強化


2.構造改革の定量イメージ(P19)


     17/3  21/3  24/3  26/3
人員(万人) 約8 △0.8 △1.4 △1.6
国内拠点 約500 △50 △100
経費(兆円) 1.45 △0.1 △0.1台半ば


3.人員の最適化と人材力の向上(P20)

16年度~ 人事運営の抜本的改革
      人材力の向上(社員の能力発揮・活躍促進)

17年度~ 人員・経費の抜本的改革
      人員の最適化(スリム化・フロントシフト)

⇒ 1人当たり生産性の極大化


<人員の最適化>

・テクノロジーの活用等による定型業務の省人化、国内外の業務集約等により、人員をスリム化

・多様な人材活用を推進し、バック・本部からフロントへ人員をシフト

      17/3 27/3 

人員(万人) 約8  約6(△1.9)
フロント  38% 45%(+7%)
バック   38% 32%(△6%)
本 部   24% 23%(△1%)


⇒ 担い手改革 → 基幹職半減

・大量採用世代の転出等により、人員構造の適正化を進め、3割程度をスリム化・高コスト構造を是正

・新たなビジネスを切り拓く人材の確保・育成を通じ、人材の質を向上


<感想>
 ITの活用で以前は手作業だった定型業務(振込等)の大幅な省人化が可能となる。メガバンク2行もみずほ同様の人員削減が想定されよう。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-24 08:00 | メガバンク3行 | Comments(0)


【 中国電力のユーロ円CB 】

 2017/11/21、中国電力(9504)が2本建のユーロ円CBをローンチした。



1.ユーロ円CBの発行(2年債・4年債)について
 [ ローンチ時 ]
 
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171120422025.pdf
 [ 条件件決定時 ]
 
http://www.energia.co.jp/press/2017/10838.html

 金額:500億円・500億円
 年限:2年・4年
 利率:どちらもゼロ・クーポン
 募集価格:102.50%・100.50%
 転換価格:どちらも1,429円(11/21終値@1,243円対比のアップ率15.0%。11/22終値は@1,215円、前日比▲2.25%)

 主な付帯条項

(1)130%ソフトコール条項:株式への転換促進を企図
・株価が転換価額の130%以上(パリティ:130円以上)に上昇した場合に、発行会社が額面金額(@100)で繰上償還できる条項(2年CB:2019/7/1~。4年CB:2020/7/1~)

⇒ 投資家は、繰上償還(@100)に先立ち、株式に転換することで利益(グロスで額面30円以上)を確定させることができる。


(2)転換価格修正条項
 a)下方修正条項:株式への転換を促す⇒自己資本の増強
・2年債・4年債:2018/12/3・2020/7/1の前日までの30連続取引日の終値の平均値(*1)が、転換価額を下回る場合には、*1に修正される(下限修正価額:1,144円(当初転換価額の80%))

 b)任意下方修正条項:将来の会社の状況に応じて下方修正可能⇒転換促進を図る
・2年債・4年債:2019/7/1・2020/11/1以降のうち当社が選択する日の前日までの、15 連続取引日の終値の平均値(*2)が、その時点の転換価額を下回る場合には,当社は、その選択により、*2に修正することができる(下限特別修正価額:1,001円(当初転換価額の70%))


(3)4年債の転換制限条項:制限期間内の株式への転換を抑制
・約2年半の転換制限条項を付与


[ 主な目的 ]

1.株式への転換促進を企図した付帯条項を付与
・株式への転換を目指す(ソフトコール・下方修正)

⇒ 自己資本の増強が期待される


2.任意下方修正条項を付与

・将来の事業環境の変化や財務体質の状況に応じて行使
⇒ 株式への転換促進を図る


3.株式への転換
・主に、将来の株価上昇など、株主価値が向上する局面で進捗するものと想定
⇒ (結果的に)転換に伴う1株あたり価値の希薄化抑制が図られる

・加えて、4年債は約2年半の転換制限条項を付与
⇒ 転換時期の平準化も図られる


4.既発CBの買入消却

 https://www.release.tdnet.info/inbs/140120171120422012.pdf

 買入対象:2018年満期ユーロ円CB*(上限500億円)
 買入方法:Nomura Int’l plc(単独ストラクチャリング・コーディネーター)を単独ディーラー・マネージャーとするCB権者に対する買入オファー(@100)による
 転換価格:1,993円
 *
http://www.energia.co.jp/press/2015/694.html

⇒ 既発CB*投資家は、多少のコスト(募集価格-額面金額:2年債:2.5%、4年債:0.5%)を払って新発CBに乗り換えれば、転換価格を28.3%(1-1,429円÷1,993円)引き下げられる(期限も延長)


<感想>

 本件は、既発CBの買入消却の投資家宛てオファーを含めた「ストラクチャリング・コーディネーター」という役職を設けたユーロ円CB。投資家と太いパイプがないとアレンジは難しいように思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-23 08:00 | CB | Comments(0)


【 日立、マクセル株を売り出し 筆頭株主から外れる 】


 2017/11/17、日立製作所(6502「日立」)は保有するマクセルホールディングス(6810)株式(一部)の売出しを発表した。


1.株式の売出し及び主要株主である筆頭株主の異動について
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20171122_024024719_kipyf355eshbaluduv5ex355_0.pdf

(1)売出し概要
・売出株数:538万6200株
・OA:80万7900株
(貸株人:日立、借株人:SMBC日興証券(主幹事。「日興」)
・グリーンシューオプション*:日興が日立から追加で株式を取得する権利
・株式受渡期日:売出価格等決定日(11/27~30)の6営業日後(12/5~12/8) 

*
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/ku/greenshoeoption.html

(2)筆頭株主の異動
・シンジケートカバー取引等なく、貸株分(OA相当分)含めて全て売却した場合
⇒ 日立保有株式:14.76%(第1位)から4.56%(第3位)へ低下

(3)公表後の株価終値推移
 11/17 2,425円
 11/20 2,441円
 11/21 2,425円


2.自己株式の取得に係る事項の決定に関するお知らせ
http://v4.eir-parts.net/DocumentTemp/20171122_024341249_dsnskk45bb5gywvycyu4mv45_0.pdf


[ 概要 ]
(1)自己株式の取得を行う理由
・上記売出しに伴う当社株式需給への短期的な影響を緩和し、既存株主への影響を軽減する観点、及び既存株主への株主還元の多様化と向上を図る観点から自己株式取得をするもの

(2)取得に係る事項の概要
・取得の概要:62万株(発行済株式(除自己株式)の1.17%)
・取得総額:16億円(上限)
・取得期間:売出価格等決定日の7営業日後(12/6~12/11)~12/29


3.日立の戦略(*2018中計進捗状況)
*http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2017/05/f_0512apre.pdf

<社会イノベーション事業の成長に向けて事業構造改革を実行>(P7)

(1)事業構造改革・課題事業対策

(2)事業の選択と集中

・事業の譲渡実行

(a)物流サービス(日立物流:16/5にSG HDへ約29%株式譲渡)

(b)金融サービス(日立キャピタル:16/10に三菱UFJ FG等へ約27%株式譲渡)

(c)電動工具機器(日立工機:17/3にKKRのTOBへ全保有約51%株式応募*)

(d)半導体製造装置・映像通信装置事業(日立国際電気:現在KKRのTOBへ結果的に約30%株式応募(予定)。但しTOB成立のための下限株数のクリアが困難か**)

*KKRについてhttps://ameblo.jp/tsuruichi1024/entry-12272044196.html

**日立国際電気のTOBに関するプレスリリース
http://www.hitachi.co.jp/New/cnews/month/2017/11/f_1117a.pdf

・TOB価格:2,900円(←2,503円)
・日立国際電気の11/21終値:3,240円(出来高:約382千株)

⇒(一般)投資家はTOBに応募するより、市場売却した方が得(但し、流動性が低いため、大量売却は不可)


<感想>
 本件マクセルHD株式の売出しは、日立が中計に掲げる「事業の選択と集中」の一環と言える。

 売出しに伴う株式受渡期日の翌営業日から自己株式取得をスタートさせることによる株式受給面への配慮が見られ、評価できる枠組みと思われる。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-22 08:00 | 売出し | Comments(0)


【 東芝、6000億円の増資決議 】



1.上場廃止基準
 
http://www.jpx.co.jp/equities/listing/delisting/

[ 債務超過 ]
・債務超過の状態となった場合において、1年以内に債務超過の状態でなくならなかったとき(原則として連結貸借対照表による)


[ 連結決算 ]
    当期包括損失  株主資本合計
 15/3期   906億円 (+)1兆840億円
 16/3期 △7,525億円 (+) 3,289億円
 17/3期 △8,446億円  △5,529億円


2.東芝のプレスリリース

(1)新株式発行
 
http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20171119_1.pdf

(2)第三者割当増資
 
http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20171119_2.pdf
・新株式の払込金額:262.8円/株(11/17終値@292×90%)
・発行新株数:2,283,105千株
・発行総額:約6,000億円


(3)筆頭株主の異動
 
http://www.toshiba.co.jp/about/ir/jp/news/20171119_3.pdf


3.ECMマスター・ファンド(業務執行組合員:エフィッシモ キャピタル マネジメント Pte Ltd)の保有比率の推移

(1)大量保有報告書(変更)
・報告義務発生日:2017/3/15・2017/3/31
・保有株式数*:345,049千株・417,185千株
・保有割合:8.14%・9.84%
・保有目的:純投資(*1千株)、それ以外は投資一任契約に基づく顧客資産運用のため

(2)増資後の保有割合
・保有株式数/保有割合:737,184千株/11.34%


4.キングストリート・キャピタル・マネージメント L P

[ 大量保有報告書(変更) ]
・報告義務発生日:2017/7/31
・保有株式数*:246百万株(6/2~7/31に取得)
・保有割合:5.81%
・取得価格:64,753百万円(簿価@263円)
・保有目的:純投資(提出者は投資一任契約に基づき投資権限を有する)


5.参考記事(2017/11/19付)

・東芝、6000億円の増資決議 今期末の債務超過回避
 
https://www.nikkei.com/nkd/company/article/?DisplayType=1&n_cid=DSMMAA13&ng=DGXMZO23667640Z11C17A1MM8000&scode=6502&ba=1


・11月20日終値:275円(前営業日比▲17円)



<感想>
 通常、各種ファンドを割当先とした第三者割当増資を行うことは考え難い。半導体メモリー事業の売却時期の目途がつかない今、期末までの債務超過解消による上場維持のために、それだけ切羽詰まった状況に陥っていると考えらよう。

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by tsuruichi1024 | 2017-11-21 08:00 | 東芝 | Comments(0)