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<   2018年 02月 ( 27 )   > この月の画像一覧


【 IBJ:株価への影響を抑えた新株予約権の活用 】


 2018/2/26、IBJ(6071)が、第三者割当による新株予約権(「WT」行使価額修正条項付)の発行を開示した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180226478131.pdf


1.WTの概要
(1)WT発行数:総計32,144個
(第3回WT17,858個、第4回WT14,286個)

(2)発行価額:総額29,765,394円
(第3回WT:1,026円/WT1個⇒10.26円/株
第4回WT:801円/WT1個⇒8.01円/株)

(3)潜在株式数:3,214,400株(100株/WT1個)
(発行済株式の7.9%)

(4)行使価額(2/23終値:1,163円)
第3回WT:当初行使価額1,400円。但し、条件決定日の直前取引日の終値(「条件決定基準株価」) > 1,400円 ⇒ 当初行使価額は条件決定基準株価の100%
下限行使価格:当初行使価額の100%
上限行使価格:なし

第4回WT:当初行使価額1,750円。但し、条件決定基準株価>1,750円 ⇒ 当初行使価額は条件決定基準株価の100%
下限行使価額:当初行使価額の100%
上限行使価額:なし

(5)第三者割当先:UBS AG London Branch


< 当社グループ >
これまで:
婚活事業やライフデザイン事業におけるサービス強化や積極的なM&A及び資本・業務提携を通じて、事業規模や多角化の面で急速な変化を遂げきた
⇒ 18/12期の成婚組数は、日本国内全体の約1%を実現する見通し

今後:日本国内における成婚組数の3%を目指す(22/12期までの本中期経営計画:
http://www.ibjapan.jp/pdf/ir/ir-data/plan/20180226.pdf)

1)婚活事業:全国に配置する結婚相談所ネットワークを更に拡大する
2)ライフデザイン事業:婚活事業とシナジーの高い領域を拡大
3)更に、人工知能(AI)を活用した新たなサービスの開発、シニア層向けの婚活マーケットや国際結婚マーケットへの積極的な進出も開始


[ 定量目標 ]
売上高300億円、営業利益50億円
(18/12期予:同106.2億円、同17.5億円)

⇒ 今後、大規模なM&A及び資本・業務提携も視野に


[ M&A、資本・業務提携の対象 ]
1)既存事業とのシナジーを重視し、それらに関連した企業、また既存事業との直接的な事業シナジーを生じさせる企業
2)当社会員ネットワークの拡大に繋がる個人顧客データベースを保有する企業
3)当社サービスの技術的な補完や新たな技術サービスの提供が可能なIT企業を想定


< 資金調達方法の選択理由等 >
(1)資金調達手法の概要
・当社がUBSに対しWTを割り当て、WTの払込金額に加え、UBSによるWTの行使に伴って当社が資金を調達する仕組み

・WTの当初行使価額:発行決議基準株価を上回る1,400円(第3回)及び1,750円(第4回)又は条件決定基準株価の100%に相当する金額の高い方の金額>「2/23終値1,163円」

・行使価額修正条項付き
⇒ 株価上昇時:行使価額を上方修正
株価下落時:下限行使価額が当初行使価額の100%に相当する金額(行使価額が当初行使価額より下方には修正されない)


< WTの仕組み >
1)行使指定
・原則:通常WT
⇒ 株価>行使価額 ⇒ WT行使が進行

[ 機動的な資金調達を希望時 ]
一定の条件に従ってWTを行使すべき旨及び行使すべきWTの数を当社が指定(「行使指定」)可能
⇒ 割当予定先は、かかる行使指定に従って一定の条件・制限の下で、指定された数のWTを20取引日の期間中に行使することをコミット

2)行使停止指定
当社は、割当予定先に対して、WTの全部又は一部につき、行使できない期間を指定可能
⇒ 当社の自主的な判断により、当社の資金需要、株価動向・希薄化の進展等を総合的に判断した上で、柔軟な資金調達が可能

3)買戻義務 (当社は、2020/3/20に、残存WTを発行価額と同額で買い取る義務あり)

4)譲渡制限WTの譲渡(当社の取締役会の承認が必要)

5)180日間のロックアップ


2.他の調達手段が適さないと判断した理由
(1)公募増資
・新株の発行は、資金調達が一時に可能となるが、同時に1株当たり利益の希薄化も一時に引き起こす
⇒ 株価に対する直接的な影響が大きい

(2)第三者割当増資
・当社の株主構成及び会社経営・支配権に割当先からの影響を及ぼされること、また上記(1)同様、即時の株式発行を伴うものであり、1株当たり利益の希薄化を一度に引き起こす
⇒ 株価に対する直接的な影響が大きい

(3)MSCB(転換価額修正条項付転換社債)
株価に連動して転換価額が修正されるMSCBは、発行条件・転換条件等は多様化しているが、一般的には、転換の完了まで転換により交付される株式総数が確定しない
⇒ 希薄化率が大きく変化し、株価に対する直接的な影響が大きい

(4)WT無償割当による増資(ライツ・オファリング)
・コミットメント型ライツ・オファリング
⇒ 国内で実施された実績が乏しく、未成熟なため、引受手数料等のコストが増加することが予想される

・ノンコミットメント型ライツ・オファリング
⇒ 割当先である既存株主の参加(WT行使)率が不透明で、十分な額の資金調達を実現できるかどうかが不透明

(5)社債又は借入れ
・調達金額が全額負債となるため、当社の財務健全性が低下し、今後の借入れ余地が縮小する可能性がある


<感想>
 本件は、WTを活用して、時価を超える株価での資金調達を企図するもの。
 株価の動きを見ながら、発行会社のオプションで、WT行使をストップされることやWT行使をコミットされることが可能なため、公募増資やCBよりも発行会社にとってはメリットがある枠組とも考えられる。

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by tsuruichi1024 | 2018-02-28 08:00 | 新株予約権 | Comments(0)


【 競争戦略論:ドメインの定義


 今日は、(昨日に引き続き、)1985年の「競争戦略論」から、野中郁次郎さん担当の第2章「ドメインの定義」をピックアップしてみたい。


「経営戦略論」(1985/9/30初版第1冊発行)


第2章 ドメインの定義

< 物理的定義か機能的定義か >
セオドア・レビットの主張(1960)
・製品とか技術とかは結局陳腐化してしまうので、より長期に持続する市場の基本的なニーズに関連させて事業を定義する方がよい

例:アメリカの鉄道が今日斜陽化したのは、事業を製品に関連させて文字通り「鉄道」(railroad)と定義したから

⇒ 市場のニーズに関連させて定義すれば、鉄道は「輸送」(transportation)手段の提供とも定義できる

⇒ 輸送手段にな、航空機、乗用車、バス、モーターサイクル、自転車、ボート、馬など、早くからこれらの手段への対抗策や多角化が考えられたはず

⇒ レビット(1974)はこれを「マーケティング近視眼」とよんだ


[ ホンダ:ドメインの定義 ]

 < ホンダのドメイン(想定) >
・世のため、人のためのモビリティー(手段の提供)

スーパーカブ(60年前) ⇒ バイク ⇒ 自動車 ⇒ 小型ビジネスジェット(全米を席巻中)


(ご参考1)
https://ameblo.jp/tsuruichi1024/entry-12319630200.html

(ご参考2:18/2/22日新電子版「なぜホンダだったのか ジェット初の年間首位)
https://r.nikkei.com/article/DGXMZO27281230S8A220C1TI1000


<感想>
 もし、60年前に、ホンダが自らのドメインを「二輪車」等と定義していたら、今日のホンダジェットの成功はなかったに違いない。

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by tsuruichi1024 | 2018-02-27 08:00 | ドメイン | Comments(0)


【 M.ポーター著「競争の戦略」:5つの競争要因・3つの基本戦略 】


 今日は、1985年に大学の竹内ゼミで読んだ「競争の戦略」から、5つの競争要因と3つの基本戦略をピックアップしてみたい。


「競争の戦略」(M.ポーター著,1982/10/15初版発行)


< 業界の構造分析法 >
・競争戦略をつくる際の決め手は、会社をその環境との関係で見ることである


< 5つの競争要因 >
・競争戦略とは、業界内で防衛可能な地位をつくり、5つの競争要因にうまく対処し、企業の投資収益を大きくするための、攻撃的または防衛的アクションである

1.新規参入の脅威

2.既存競争業者間の敵対関係の強さ

3.代替製品からの圧力

4.買い手の交渉力

5.売り手の交渉力



< 3つの基本戦略 >
・5つの競争要因に対処する場合、他社に打ち勝つための3つの基本戦略がある

1.コストのリーダーシップ
・コスト面で最優位に立つという基本目的にそった一連の実務政策を実行することで、コストのリーダーシップをとろうという戦略

2.差別化
・自社の製品やサービスを差別化して、業界の中でも特異だと見られる何かを創造しようとする戦略

3.集中
・特定の買い手グループとか、製品の種類とか、特定の地域市場とかへ、企業の資源を集中する戦略


(ご参考)
https://strategy.dyzo.consulting/book-guide/615.html


<感想>
 今から33年前に読んだ「競争の戦略」。
 今、読んでも、5つの競争要因と3つの基本戦略が色あせていないことを感じる。

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by tsuruichi1024 | 2018-02-26 08:00 | マーケティング | Comments(0)


【 団体パシュート:金メダルの背景 】


 2018/2/23、日経新聞朝刊に、「戦う滑り 王国流伝授 平昌五輪 勝ちを徹底 メダル量産」の見出し記事が掲載された。
https://r.nikkei.com/article/DGKKZO27285400T20C18A2UU2000

 今日は、記事の内容をSWOT分析にざっくり(無理やり)当てはめてみたい。


1.強み(Strength)
・ソチ五輪の後、低迷脱出を期した日本スケート連盟は、所属チームの垣根を越えてトップ選手を一緒に練習させる「ナショナルチーム」を発足

・2015年春、スケート大国オランダの指導者ライセンスを持つデビット氏がコーチに

・最大酸素摂取量や心拍数などあらゆるデータをパソコンで管理

・「同じ人間なんだから、なぜ自分もできると思わないんだ?」(by デビッド氏)

⇒ おのずと、勝者のメンタリティーが浸透


2.弱み(Weakness)
・日本選手:「自信がない」

< デビット氏による意識改革 >
・信頼関係を築くため、通訳は原則介さずに1対1で向き合う

⇒ 「勝つことが自信を持つ第一歩。全ては勝つことから始めないといけない」と、選手に戦う姿勢を植え付けた


3.機会(Opportunity)
・決勝の約2時間前に行われた準決勝は佐藤綾乃(高崎健康福祉大)に代わり、菊池彩花(富士急)を起用

・空気抵抗を受けて体力を使う先頭を6周中1.5周務め、決勝に向けて高木美帆(日体大助手)、高木菜那(日本電産サンキョー)の体力を温存

⇒ 決勝では準決勝を休んだ佐藤が先頭で1.5周滑り、エースの高木美が限界ギリギリの3.5周引っ張る作戦が的中


4.脅威(Threat)
・体格で劣る欧米勢に対し、技術論に偏りがちな日本のスポーツ界

・徹底してフィジカルを鍛え上げたように、デビット氏もハードな練習を課した

⇒ 栄養面の重要性を説き、体脂肪率の目標値も設定


<感想>
 この記事は、一人一人の力ではオランダに劣るものの、金メダルを獲得した団体パシュートの強さに迫るもの。
 重層的な戦略が奏功して、日本国民に幸せをもたらしたコーチのデビッド氏に乾杯!

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by tsuruichi1024 | 2018-02-25 08:00 | オリンピック | Comments(0)


【 東京會舘:3年連続で土地売却益を計上 】


 2018/2/21、東京會舘(9701)が、固定資産の譲渡・特別利益の計上を開示した。
https://www.kaikan.co.jp/ir/files/30_2_21.pdf


1.譲渡の理由
「東京會舘ビル」の建替え事業資金の一部に充当するため(「富士ビル」(三菱地所)「東京商工会議所ビル」の3棟の一体建替え。2018年間竣工)


2.過去3年の譲渡の内容
(土地:㎡、金額:億円)
時期    18/2  17/2  16/2
土地面積 84.22 66.79 56.14
譲渡価額 18.95 15.02 12.57
譲渡益   17.40  13.79 11.53
相手先   いずれも三菱地所

経常利益 △15予 △10.5 △8.8
坪単価   0.74  0.74  0.73
簿価    608万円/坪

※2017/3期末時点での土地面積:1,163.84㎡
(有価証券報告書の本舘(千代田区)部分)


<感想>
 本件は、3年間に渡り、土地の売却益(特別利益)を計上することにより、当期利益ベースでの赤字を回避してきた事例。
(土地売却⇒土地持分割合減少⇒竣工後の建物所有比率減少⇒将来の賃貸収入減少:「利益の先食い」と同じか)
 含み益に頼ることなく、中計の策定等による抜本的な経営改革が望まれるように思う。

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by tsuruichi1024 | 2018-02-24 08:00 | 特別利益 | Comments(0)


【 リコー:コカコーラ株式 ⇒ 自己株式TOBへ応募 】


 2018/2/21(11:40)、リコー(7752)が、コカ・コーラボトラーズジャパンHD(2579,「CCB」)の自己株式TOBに、所有する全株式を応募することを開示した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180219474616.pdf


1.リコー
(1).応募の理由
< 第19期中期経営計画:RICOH再始動 >
・構造改革と成長事業の重点化、経営システムの強化に取組中
・成長の重点領域:
1)プリンティング技術の可能性を追求し顧客基盤を拡大すること
2)顧客基盤にリコーならではの付加価値をのせ、さらにオフィスと現場をつなぐことによる新たな価値の創出

⇒ その実現加速のために、今後2,000億円の M&A投資を行う計画(2/6の会社説明会にて公表)

・構造改革遂行のため資産・事業全般について「聖域」なき見直し

⇒ TOBの内容について検討の結果、買付価格等の条件が妥当であると判断できることから、TOBへの応募を決定

⇒ 株式売却によって得られた資金は、今後の成長のための投資原資として活用し、企業価値の向上に努める

(2)TOBへの応募概要
TOB価格:3,275円(2/21終値3,765円の13%ディスカウント)
応募株数:17,075,239株(発行済株式の8.28%)
売却総額:約559億円
(注)CCBの買付予定株式数の上限:1,900万株⇒ 他の株主の応募状況によっては、全てが買い付けられない可能性もあり


2.リコーグループ成長戦略『挑戦』
https://jp.ricoh.com/IR/events/2018/pdf/h30_keiei.pdf


3.CCBの株価、配当利回り
(1)2/21・2/22終値:4,005円(前日比+240円、+6.4%)・4,035円(前日比+30円、+0.75%)

(2)配当利回り
18/12期:予想配当50円
⇒ TOB価格(3,275円)での利回り:1.5%
(注:リコーの取得簿価不明)


<感想>
 本件は、相乗効果が見込まれない株式を売却(自己株式TOBへ応募)して、成長のための投資原資を確保するもの。コーポートガバナンス上の観点からもベターと思われる。
 一方、CCBの株価は、時価より低い価格での自己株式取得(株主還元)を好感して上昇した。

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by tsuruichi1024 | 2018-02-23 08:00 | 自己株式TOB | Comments(0)


【 積水ハウス:代表取締役の解職 】


 2018/2/20、積水ハウス(1928)が、日経新聞の報道を事実誤認とするプレスリリースを発表した。
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/__icsFiles/afieldfile/2018/02/20/20180220.pdf


1.日経新聞記事*概要
*
https://r.nikkei.com/article/DGKKZO27119570Z10C18A2EA1000

< 1月24日(詐欺事件の報告書提出日)の取締役会(取締役は社外も含めて11人) >

(1)第1動議(午後2時)
・議長の和田氏が阿部社長の退任*案を提示
(*正しくは代表取締役の解職と思われる)
< 結果 >
・賛成5、反対5で動議は流れる(当事者の阿部氏は不参加)

(2)第2動議
・阿部氏が、稲垣副社長(現副会長)を議長とすることを提案
< 結果 >
・6対5で可決

(3)第3動議
・和田氏の解任*を提案
(*正しくは代表取締役の解職と思われる)
< 結果 >
・賛成6、反対4で可決(当事者の和田氏は不参加)

⇒ 和田氏は、代表取締役会長兼CEOから取締役相談役に(下記2)


2.1月24日の適時開示
http://www.sekisuihouse.co.jp/company/topics/datail/__icsFiles/afieldfile/2018/01/24/20180124.pdf

※上記1の内容が正しければ、その内容についても(発生事実として)投資家宛適時開示が必要なものと思われる


3.代表取締役の解職

<会社法>
(取締役会の権限等)

第三百六十二条  略
2  取締役会は、次に掲げる職務を行う。

 三  代表取締役の選定及び解職

(解任)
第三百三十九条  役員及び会計監査人は、いつでも、株主総会の決議によって解任することができる。

⇒ 代表取締役の解職(代表権のない「ひら」取締役への降格)は取締役会で、解任(取締役の地位も剥奪)は株主総会(より重い対応)で決定

(ご参考)
https://ameblo.jp/tsuruichi1024/entry-12283509186.html


<感想>
 本件は、代表取締役を解職された和田氏の日経新聞によるインタビュー記事を否定するプレスリリース。(TDnet上の適時開示ではない。)
 プレス上の、少なくとも「前会長は解任という事実はなく」という部分は正しい(取締役解任には株主総会決議が必要)が、「本人の意思による辞任」という部分は疑問が残るように思われる。

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by tsuruichi1024 | 2018-02-22 08:00 | 取締役


【 ワンダーコーポレーション:RIZAPグループとの資本業務提携 】


 2018/2/19、ワンダーコーポレーション(3344)が、RIZAPグループ(2928)によるTOB・同社との資本業務提携を開示した。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180219474426.pdf


1.エンターテインメント小売業界の環境変化
< スマートフォンの普及により多大な影響 >

・電子書籍や音楽・映像配信、アプリ、ネット通販などの利用が一般化
・消費者自身が販売チャネルを使い分けることで、消費行動の選択肢が多様化

⇒ 店頭販売におけるシェアの低下を招く

< 喫緊の課題 >
・成長事業であるWonderREX事業と新規事業の拡大と既存のエンターテインメント事業の店頭販売におけるシェアの低下に伴う抜本的な経営改革が必要

⇒ RIZAPグループと資本業務提携へ


2.資本提携概要
・TOB+第三者割当増資

(1)TOBの概要
目的:RIZAPグループによる連結子会社化&JASDAQ(S)の上場維持

買付価格:980円/株(2/18終値913円の7.3%アップ)

合意書:筆頭株主かつその他の関係会社である カスミとの間で、全所有株式(2,404,200株、所有割合43.11%)をTOBに応募

(2)第三者割当増資の概要
割当先:RIZAPグループ
新株発行:1,980,000株
発行価額:835円/株(総額1,653百万円)
払込期間:TOB終了後の2018/3/29~5/31

⇒ 増資後所有割合58%のRIZAPグループの連結子会社へ


3.ワンダーコーポレーション
< 使命 >
「"楽しさ"を創造し、幸せを共に分かち合う」

< 目標 >
「進化し続ける地域ナンバーワン生活提案業」の実現

[ WonderGOO 事業 ]
関東を中心に地域密着企業としてゲームや音楽・映像ソフト、書籍などエンターテインメント商材の販売を行う

[ WonderREX 事業 ]
ブランド・貴金属、衣料品、生活雑貨、AV家電など、生活全般にかかわる幅広い商品の買取販売を行う総合リユース販売を主とする事業
・新星堂・TSUTAYAの各事業の展開や、大型総合リユースショップを運営する(国内に直営店・フランチャイズ合わせて300店舗超(18/1末現在))

< 沿革 >
1981年:カスミが地域の消費者の生活を総合的に担うべく多角化の一環として家電販売事業を創業

1988年:カスミの子会社として当社の前身である株式会社カスミ家電が設立

2000年:現在のワンダーコーポレーションに社名を変更

2004年10月:日本証券業協会に店頭登録(JASDAQ市場に上場)

⇒ 上場後はエンターテインメント事業における事業拡大を企図

2012年6月:音楽・映像ソフトのレンタル等を手がける TSUTAYA 事業を担うサンレジャーを子会社化

2013年2月:新星堂株式をTOB+当社を引受先とする第三者割当増資⇒増資後の保有割合 51.04%

2013年9月:TSUTAYA事業を担うケイ・コーポレーションを子会社化

2014年6月:ケイ・コーポレーションを完全子会社化⇒サンレジャーを存続会社とする子会社間合併を実施(その後、サンレジャーは社名をVidawayに変更)

2016/2:新星堂を吸収合併


< QSCレベルの低下 >
・WonderGOO事業及び新星堂事業の本部機能の統合など業務改善に努めてきたが、改装投資の遅れ及びそれに伴う店舗のQSC*レベルが低下

*Quality(品質)、Service(サービス)、Cleanliness(清潔さ)。顧客が心地よいと感じられる店舗の主要素であり、顧客満足度を高めるポイントのこと

⇒ 既存事業の構造改革と新たな収益源の確保が遅れ、16/2期・17/2期:経常損失・最終損失を計上


<感想>
 本件は、スマホ普及により、店頭販売が苦戦中のワンダーコーポレーションが、RIZAPグループとの資本業務提携による復活を目指すもの。
 RIZAPグループのこれまでの取組同様、完全子会社化(⇒非上場化)は目指さずに、親子上場を維持することで、資金調達枠を確保しつつ、グループ企業価値最大化を企図する取り組みと思われる。
 2/20のワンダーコーポレーション株価は、1,073円(+150円)の*ストップ高比例配分(出来高:15,000株、成行買気配数量:4,519千株)で終了。RIZAPグループとの提携に伴う、投資家の期待値の高さが伺える。
*
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/su/stop.html

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by tsuruichi1024 | 2018-02-21 08:00 | 資本業務提携 | Comments(0)


【 ミリー米陸軍参謀総長が安倍総理を表敬 】

 2019/2/19、外務省は、訪日中のミリー米陸軍参謀総長が安倍総理を表敬したことを公表した。

 以下は、添付HPからの転載。
http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/st/page4_003775.html



1 冒頭,安倍総理大臣から,トランプ大統領との電話会談や先日のペンス副大統領訪日を通じ,日米両国は,北朝鮮情勢に関する認識を一致させ,歩調を揃えて対応しており,これにより,日米同盟の揺るぎない絆を世界に示してきている,今後も緊密に日米で連携して,日米同盟の対処力・抑止力を高めていきたい旨述べました。これに対し,ミリー参謀総長から,今般の訪日において防衛関係者と意見交換を行っているが,北朝鮮の脅威を前に,日米両国民と米軍・自衛隊は肩と肩を並べ,日米同盟は岩のように堅固である旨述べました。

2 引き続き双方は北朝鮮情勢について意見交換を行い,対話のための対話では意味はなく,完全で検証可能かつ不可逆的な非核化を実現するために, 北朝鮮に対して最大限の圧力をかけていくことが重要であること,日米・日米韓の連携を強化して対応していくことで一致しました。』


<感想>
 本件は、2月14日に行われた*日米首脳電話会談(約75分)に続く、ミリー米陸軍参謀総長の表敬。
*
http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/na1/us/page4_003761.html

 昨年9月15日**に続く約5ヶ月ぶりの表敬。2/19の「ザ・ボイスそこまで言うか!」によれば、米陸軍参謀総長が安倍総理に直接会うことは普通はなく、北朝鮮への陸軍攻撃が近いとの見方もあるとのこと。個人的には、まずは、米軍・自衛隊の協働での拉致被害者の早期救済を望みたい。
**
http://www.mofa.go.jp/mofaj/na/st/page4_003303.html

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by tsuruichi1024 | 2018-02-20 08:00 | 日米同盟 | Comments(0)


【 シンジケートカバー取引とグリーンシューオプション 】

 2018/2/16、ハーモニックホール・ドライブ・システムズ(6324)の第三者割当増資の結果が開示された。
https://www.release.tdnet.info/inbs/140120180216473676.pdf


1.新株式発行  1,566,100株


2.自己株式処分 3,100,000株


3.売出(*OA)   333,900株(株主から株式を借入)
*
https://www.nomura.co.jp/terms/japan/o/overallotment.html

4.条件決定(1/22)
 売出価格:7,322円(ディスカウント率6.0%)
 引受価額:7,010.4円(引受手数料4%)
(1/22終値:7,790円)

5.シンジケートカバー(「SC」)取引
(1)期間:1/25~2/23
(2)2/6~2/16の株価:5,930~6,920円(<引受価額:7,010.4円)

*株価<引受価額の場合、主幹事証券はグリーンシューオプション(GSO)を行使せず、自己の計算で市場から株式を買い付けて、OA用に借りた株式を返還した方が「引受価額-株価」(/株)相当額のメリットがある(株価形成も安定化)

⇒ 本件のGSO(引受価額と同一の条件で追加的に株式を取得する権利)は、発行会社の第三者割当増資


<感想>
 本件は、SC取引期間中に、株価が引受価額未満に下がったため、SC取引が行われて(GSOが行使されずに)、第三者割当増資が実施されなかったもの。
 逆に、SC取引が全く行われずに、GSOが全て行使された場合、SC取引期間中に株価は引受価額以上に推移したものと考えられる。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
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by tsuruichi1024 | 2018-02-19 08:00 | 公募増資 | Comments(0)