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【 廣済堂:村上ファンド系による対抗TOB 】


 2019/3/20、廣済堂(7868)のMBO(買付期間:3/25まで)に対して、村上ファンド系の南青山不動産による対抗TOBの開始が発表された。
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS01383/8ccc5e5e/9776/4bc5/ba17/555cc4c03cdb/140120190320492722.pdf

 以下はその概要。


1.南青山不動産による対抗TOBの概要

(1)買付期間:2019/3/22〜2019/4/18(20営業日)

(2)買付価格:750円/株

(3)買付予定数の下限:9,100,900株(買付後の所有割合50%)

(4)南青山不動産の考え
・一般的に企業が企業価値を創造しているかどうかを計る物差しであるPBR(株価純資産倍率)は長年1倍を下回って推移
⇒株式市場において取締役会は既存株主に対する責任を果たすための努力を十分に行ってきているとは認識できない

・上場している単体ベースの収益の低下が著しい一方、その子会社である東京博善においては、安定した収益が創出されているという親子関係が形成されている
⇒東京博善の価値が、 対象会社の株価に十分に反映されていない

・取締役会によると、単体ベースの有利子負債の水準や、減損の可能性から上場廃止となるリスクがあるとのことだが、火葬場の運営という公益性の高い事業に関与している対象会社が、なぜこのような状況に追い込まれてしまったのか(理解できない)

・取締役会が、大株主である櫻井美江氏や澤田ホールディングスから十分な納得を得てMBOに賛同したのか疑問
⇒大きな経営上の決定は、できる限り大株主からの理解を得た上で実施するのが適切であると考えている

・弊社らは、取締役会の過去の責任を問うのではなく、これまで及び今後の協議を踏まえ、取締役会と協力関係を構築し、全てのステークホルダーに対して取締役会がその責任を果たすことができるよう支援をしていく


2.会社の意見表明
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS01383/2695bde1/7b78/4725/b043/6d76d79bb58d/140120190320493013.pdf

(1)意見の表明の留保
・南青山不動産によるTOBに対する意見の表明を留保する旨の決議を行った

(2)現在実施中のMBOに関する決議

(i)MBOが当社の企業価値ひいては株主の皆様の共同の利益の向上のための有効な手段であるとの考えには変わりはなく、現時点においてもMBOに賛同する旨の意見を維持することが相当である

(ii)本対抗TOBの買付価格(750円)が、MBOの買付価格(700円)を上回っていることに鑑みると、株主に対してMBOへの応募を推奨する旨の意見を撤回し、株主がMBOに応募するか否かについては、株主の判断に委ねる


3.株価終値推移
 1/17 419円、1/18 499円、1/21 579円、1/22 609円
 2/1 688円、2/5 731円、2/6 792円2/26 738円
 3/11 714円、3/20 737円、3/22 859円


(ご参考)
http://tsuruichi.blog.fc2.com/blog-entry-1627.html
http://tsuruichi.blog.fc2.com/blog-entry-1634.html
http://tsuruichi.blog.fc2.com/blog-entry-1639.html


<感想>
 本件は、廣済堂のMBOに対する、村上ファンド系による対抗TOB。村上ファンド系は、MBOに反対する、創業者らの大株主の合意も取れているものと思われ、買付期間が本日3/25までのMBOは買付価格的に成立し得ない。今後の取締役会の行方に注目したい。

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by tsuruichi1024 | 2019-03-25 08:00 | TOB | Comments(0)


【 伊藤忠グループ:デサント株式のTOB 】


 2018/3/15、伊藤忠(8001)グループによるデサント(8114)株式の公開買付(TOB)が成立した。


1.大量保有変更報告書(EDINET)
http://disclosure.edinet-fsa.go.jp

(1)概要
 提出者/共同保有者 保有株等 保有割合(%)
 伊藤忠 22,954,300株 29.84%
 BSインベストメント 7,210千株 9.37%
 合計 30,164,300株 39.21%

(2)取得簿価
 伊藤忠 約15,549千円(@677)
 BSインベストメント 20,188千円(@2,800)
 合計 約35,737千円(@1,185)


2.デサントのプレスリリース(2019/3/18)
http://www.descente.co.jp/jp/ir/190318_CP.pdf

(1)当社の今後の方針について
・2019/3/8付*プレスリリースのとおり、改めて伊藤忠と建設的に協議してまいりたいと考えており、伊藤忠との対話を開始している

・なお、社長の選任を含む当社の経営体制等に関して、現時点で決定された事項はない

⇒ 今後、新たに報告すべき事項が生じた場合には速やかにお知らせする
*
http://www.descente.co.jp/jp/ir/190308_CP.pdf

(2)2019/3/8付上記プレスリリースの概要
 反対意見の理由(項目のみ抜粋)
 1)強圧的な手法
 2)利益相反の懸念
 3)牽制機能の喪失
 4)不適切な開示
 5)独立社外取締役の意見


3.デサント株価終値推移
 1/30 1,871円、1/31 2,271円
 2/ 1 2,771円、2/ 4 2,605円
 2/27 2,348円、3/19 2,540円


(ご参考)
http://tsuruichi.blog.fc2.com/blog-entry-1629.html
http://tsuruichi.blog.fc2.com/blog-entry-1638.html


<感想>
 デサントは、上記2019/3/8付プレスリリースを引用した上で、伊藤忠と建設的に協議したいというが、その内容はロジカルとは言えまい。
 今の処、伊藤忠からのプレスリリースはないようだが、今後の両社の対応が注目される。

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by tsuruichi1024 | 2019-03-20 08:00 | TOB | Comments(0)


【 来店客の映像解析と商品開発 】

 
 2019/3/8、日経新聞朝刊に「瞳の動きで売れ筋探る NECなど、来店客の映像解析 商品開発の精度高める」という内容の記事が掲載されていた。
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO42162610X00C19A3TJ2000/

 
 以下はその内容。


1.瞳の動きとマーケティング

(1)NECとマクロミル
・来店客の瞳の動きや年齢・性別などの情報を品NECと調査大手のマクロミルは商品棚に設置したカメラで視線を読み取り、売れ筋商品の開発につなげる

・商品棚などに設置した小型カメラで撮影した映像をもとに、人工知能(AI)が消費者の目の動きと視線の方向を解析する

・NECのシステムでは、顧客がパッケージのどの部分を見て反応したのかが把握できる。例えば「カロリーオフ」や「体脂肪を減らす」といった表現に注目して商品を選んだ顧客が多ければ、その情報をメーカーに伝えて商品開発に役立ててもらう

・顧客が商品を手に取るまでに何秒見たのかも分かるほか、どの商品と比べていたのかも分析できる。小売店にとっては売れる陳列棚づくりのための情報になる。センサー付きのメガネなどを装着する必要がないため、自然な視線の動きを高い精度で分析できるという

・7月からコンビニ店を模した空間に商品を陳列した棚を置いた実験を始める。実際の店舗の商品棚を使ったマーケティングや商品開発の支援事業も2019年中に始めたい考え

(2)個人情報保護
・NECとマクロミルは視線分析を実際の店舗で活用する際、入り口などで告知する考え


2.顔認証とマーケティング

・LINEやディー・エヌ・エー(DeNA)は顔認証技術を活用する。ネット通販と比べて店舗では顧客データを得にくかったが、マーケティングのあり方が変わるきっかけになる可能性がある

(1)LINE
・顔認証技術を活用して来店者の属性を割り出すシステムの研究開発を始めた。店舗に設置した監視カメラの映像をAIが解析し、顧客の性別や年齢などを推定する。店舗の中心的な顧客層を把握し、売れ筋商品を取りそろえたり、割引クーポン券を効果的に配布したりする

(2)DeNA
・AIで顔認証する中国のスタートアップ、センスタイムと業務提携した。カメラで顔を撮影すると、年齢や性別だけでなく、笑った顔や悲しんでいる顔などといった表情も認識する

・このシステムを自社で展開するタクシー配車サービス「MOV」に導入する検討に着手。タクシーの後部座席に設置したタブレットのカメラで乗客の顔を認識する。年齢や性別、その人の気分にあった広告を流すなどの利用法が想定される

(3)中国 vs 日本
・中国:電子商取引(EC)大手のアリババ集団と京東集団が無人店舗を展開。入店時に来店者の顔データと決済用のIDをひも付けし、来店者がどの商品を手にしたのかを監視カメラの画像認識技術で確認する

・日本:セブン─イレブン・ジャパンが18年末に東京都内で顔認証技術を活用した無人レジ店舗の実験店を出店したばかり

⇒ 18年の監視カメラの世界出荷台数は約5700万台に達し、15年に比べて倍増。顧客の入店状況などを把握してマーケティングに役立てるなど活用範囲が広がっている


3.リアル店舗 vs 通販サイト
・通販サイト:顧客の買い物データを集められる

・リアル店舗:顧客層を正確に把握することが難しい

⇒ 多くの小売店では品ぞろえや商品開発は経験や勘に頼っていた。店舗ならではの情報は小売店とメーカー双方のニーズが見込まれる。


<感想>
 今後、目の動きや顔認証が、マーケティングに活かされることになるに違いない。

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by tsuruichi1024 | 2019-03-19 08:00 | マーケティング | Comments(0)


【 ひらまつ:第三者割当増資中止 】

 2019/3/11、ひらまつ(2764)が、「第三者割当による新株式発行の中止等に関するお知らせ」を発表した。
https://pdf.irpocket.com/C2764/bFn0/hKxQ/icld.pdf

 以下は、その概要。



1.発行中止の理由(3/11の17時30分)
 当社と割当先との間で、協力関係の樹立や調達資金の使途など詳細な点について最終的な合意を得ることができず、割当先から引受けを中止したいとの連絡があり、当社取締役会にて慎重に検討した結果、新株式発行の中止を決議


2.2019/3/8(15時30分)の第三者割当増資のプレスリリース
https://pdf.irpocket.com/C2764/bFn0/XM2C/ReST.pdf

(1)割当先:森正文氏
 高級ホテル・旅館に特化した予約サービスサイト「一休.com」を運営する株式会社一休を創業し、2016年2月まで同社の代表取締役社長に就任。現在、同氏が代表取締役に就任している株式会社ウィーンの森(東京都千代田区丸の内)は、企業経営、再生、 M&A、IPO 支援のコンサルティング事業等を行う会社

1)森氏は、レストラン事業に加えてホテル事業に新規進出し、様々なタイプのホテル展開 を計画している当社に出資先として関心を持ち、金融機関へ当社の紹介を依頼

2)金融機関から紹介を受けた当社は、一休.com の予約サービスをホテル事業参画当初より利用してきたこともあり、同氏のホテルビジネスに関する知見を当社のホテル事業 に活用すると共に、更なる成長機会創出の可能性について協議・検討することを希望し、 2019年2月頃から同氏と当社役員らとの数回の面談を実施

⇒ その結果、当社普通株式の保有及び当社の社外取締役就任を承諾

< 今後 >
 森氏の持つホテル業界とのネットワーク、ホテル業界や顧客の動向に関する専門的な知見やノウハウに基づき、当社ホテル事業に貢献いただく予定
⇒ 同氏による当社株式の保有が当社の企業価値の向上及び付随する株価上昇から生じるインセンティブとなることから、当社の中長期的な業績及び企業価値向上への同氏の積極的なコミットメントを期待することができ、当社の安定的かつ継続的な経営基盤の確立とともに、さらなる成長を実現することが可能になるものと考えている


(2)第三者割当増資の概要
 割当株式:500万株(発行済株式数の10.3%)
 発行価格:340円/株(2019/3/7終値350円の2.86%のディスカウント)


(3)調達する資金の額
 払込金額総額:1,700百万円
 発行諸費用概算額:95百万円※
 差引手取概算額:1,605百万円

※アドバイザリーフィー等(払込総額の5.6%)


3.株価終値推移
 3/7 350円、3/8 344円、3/11 347円
 3/12 353円、3/13 351円、3/14 351円


<感想>
 1)協力関係の樹立、2)調達資金の使途、など詳細な点について最終的な合意を得られず、一休の元社長の森氏から引受けを中止したいとの連絡があったとのことだが、一体3月8日〜11日の間に何があったのか。
 なお、株価は下落していないため、市場は森氏との破断を特段問題視している訳でもなさそうだ。


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by tsuruichi1024 | 2019-03-15 08:00 | 業務提携 | Comments(0)


【 廣済堂:TOBの条件変更 】

 2019/3/8、廣済堂(7868)が、従来のTOBの条件変更を発表した。
https://contents.xj-storage.jp/xcontents/AS01383/546d26e5/301b/4022/a52e/9b41b1324037/140120190308488112.pdf


1.TOBの条件変更

(1)期間の延長
 1/18〜3/12(37営業日)⇒1/18〜3/25(45営業日)

(2)価格の引き上げ
 610円/株⇒700円/株
< 今後の引き上げなし >
 700円/株を最終的なものとし、今後、一切変更しないことの決定をしている

(3)買付予定株数の下限の引き下げ
 16,609千株(所有割合66.67%)⇒12,456.8株(同50.0%)
< 引き下げ理由 >
 TOB開始後の対象者株式の市場取引の状況やTOBの成立の確度を高める必要性を総合的に勘案


⇒ TOB成立後、議決権の過半数以上3分の2未満に止まった場合であっても、引き続き非公開化の実現を目指すために、TOBに応募されなかった株主に理解を求めていく


2.株価終値、出来高推移
 2/ 6 792円、770,700株
 2/26 738円、275,300株
 3/11 714円、792,700株


(ご参考)

http://tsuruichi.blog.fc2.com/blog-entry-1627.html
http://tsuruichi.blog.fc2.com/blog-entry-1634.html



<感想>
 MBO目論見者・会社 vs 創業家・監査役の争いの中でのTOBの条件変更。
 株価がTOB価格を(大幅に)下回らない限り、大株主からの買付だけでは、TOBは成立しないように思われる。
 (TOB不成立時の)MBO目論見者にとっての本件を仕掛けた意味とは何だったのだろうか。


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by tsuruichi1024 | 2019-03-12 08:00 | TOB | Comments(0)


【 伊藤忠:デサント株式のTOB 】

 2019/2/28、伊藤忠(8001)が、デサント株式(8114)に対する公開買付け(TOB)に関する訂正のプレスリリースを発表した。
https://www.itochu.co.jp/ja/ir/news/2019/__icsFiles/afieldfile/2019/02/28/ITC190228_j.pdf

 以下は、その概要。


1.伊藤忠の主張等

(1)第三者を介しての正式な話合いの申し入れ
・対象者及び伊藤忠の双方とつながりのある第三者を介して対象者から伊藤忠に対して正式な話合いの申し入れあり

⇒ 当該申し入れを拒絶することは適切ではないと考え、対象者の方針を確認するために初期的な話合いには応じることとし、2月11日に対象者の代表取締役社長である石本氏との間で話合いを開始

(2)石本氏の提案
・対象者の取締役を大幅に刷新することを前提としたもの

(3)伊藤忠の期待
・2月11日、13日、15日及び 20日と継続して行われ、伊藤忠としては対象者との間でTOB終了後の経営体制等について、一定の方向性が見いだせることを期待していた

(4)石本氏らの発言等
・上記(3)の期間においても、石本氏をはじめとする対象者の現経営陣が、報道機関へのインタビュー等において、伊藤忠らの行為を批判したり、改めてTOBに反対する趣旨の発言を繰り返したりしている旨の報道が継続

・また、その内容として意見表明報告書において開示された内容を越える、あるいは一部事実と異なるものも含まれていた

⇒ 伊藤忠として、対象者の現経営陣の交渉態度の誠実性及び話合いにおける石本氏の発言内容の信憑性に疑問を持たざるを得ない状況が継続

・また、上記の話合いにおいては、対象者から具体的な方向性の提示はなく表面的な社外取締役数の議論に留まった

(5)伊藤忠の結論
・TOB期間中に、TOB終了後の対象者の経営体制に関する具体的な方向性について対象者と認識を一致させ、 その方向性に沿った経営体制の内容を対象者が決定・開示することは難しいと判断せざるを得ず

⇒ 伊藤忠としては、2月22日をもって、上記の話合いを打ち切り、TOB開始時点の方針のとおり、TOB終了後に、対象者の経営陣と改めて対話し、 対象者の持続的な企業価値の向上を目指すこととした

(6)臨時株主総会の招集請求の可能性
・上記の話合いにおける対象者の対応を含め、対象者の現経営体制には重大な問題点が露呈してきているとの印象を持っている

・定時株主総会までの期間において対象者の企業価値が低下する可能性が高いと判断した場合

⇒ TOBの結果等を総合的に考慮のうえ、会社法に基づき、対象者に対して臨時株主総会の招集を請求することを検討する可能性あり


2.TOBの概要
 出資比率:現在約30%(筆頭株主) ⇒ TOB後40%(721万株取得)
 TOB価格:2,800円/株(1/30終値1,871円の49.65%のプレミアム)
 取得総額:約200億円
 取得期間:1月31日〜3月14日(30営業日)


3.株価終値推移
 1/30 1,871円、1/31 2,271円(ストップ高)
 2/1 2,771円(同)、2/4 2,605円
 3/6 2,490円


(ご参考)
http://tsuruichi.blog.fc2.com/blog-entry-1629.html



<感想>
 株価が現状のまま推移すれば、伊藤忠の出資比率は現状の約30%から40%に上昇する。
 この場合、伊藤忠は、6月の定時株主総会を待つことなく、臨時株主総会の招集を請求して、取締役の半数以上の確保&経営権の確保に動くことになるように思われる。

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by tsuruichi1024 | 2019-03-07 08:00 | TOB | Comments(0)


【 「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史 】

「日本国紀」の副読本 学校が教えない日本史(百田尚樹・有本香、産経セレクト)に、以下の国会の議事録の内容について触れていた。
 
http://kokkai.ndl.go.jp/SENTAKU/syugiin/015/0512/01512090512011a.html

 第015回国会 本会議 第11号
 昭和二十七年十二月九日(火曜日)
 議事日程 第十号 午後一時開議

 〔山下春江君登壇〕

○山下春江君 私は、改進党を代表いたしまして、ただいま上程されました戦争犯罪による受刑者の釈放等に関する決議案に対しまして賛成の意見を申し述べたいと存じます。(拍手)

 先ほど趣旨弁明の言葉の中にもございました通り、かつての極東裁判の判事であり、しかも日本の無罪を主張いたしましたインドのパール博士は、去る十一月十一日に、巣鴨の拘置所において、戦犯に対して、あくまでも正義を主張してやまない人間の真実の叫びとして、大要左のようなあいさつをされたのであります。

 「すべて、裁判官の真諦は、人間の心の中に法の公正さに対する信頼感をもたらすことにある。その意味で、今次戦争最大の損失、最大の災害は、法的正義に対する信頼感の破壊にあつた。法律家の中には、連合国のつくつた法は、敗者である皆さんのみを対象としたものであつて、彼ら自身もしくは一般人類に適用されないものであるということを告白している。

 もしそれが真実ならば、そこに生れたものは法律ではなく、そこに成り立つたものは正義ではない。ここにおられる皆さんは可能なる最悪の不公正の犠牲者である。英国において上層部の間に論争が行われている。

 そのうちのある者は、戦犯條例によつて定められた法は、ドイツ人を、あるいは日本人を対象とした法であつて、一般社会に適用されるべきものでないことを認めている。連合国は一体どこから権利を得てこれらの法律をつくり、それを適用し、それによつて判決を下し得たのであろうか。」というあいさつをされておるのであります。(中略)


 戦犯裁判は、正義と人道の名において、今回初めて行われたものであります。しかもそれは、勝つた者が負けた者をさばくという一方的な裁判として行われたのであります。(拍手)

 戦犯裁判の従来の国際法の諸原則に反して、しかもフランス革命以来人権保障の根本的要件であり、現在文明諸国の基本的刑法原理である罪刑法定主義を無視いたしまして、犯罪を事後において規定し、その上、勝者が敗者に対して一方的にこれを裁判したということは、たといそれが公正なる裁判であつたといたしましても、それは文明の逆転であり、法律の権威を失墜せしめた、ぬぐうべからざる文明の汚辱であると申さなければならないのであります。(拍手)


< 極東裁判のインドのパール判事の主張 >

 日本は無罪である

 裁判官の真諦:人間の心の中に法の公正さに対する信頼感をもたらすこと

 連合国のつくった法:敗者のみを対象としたもので、彼ら自身もしくは一般人類に適用されないもの

 ⇒ そこに生れたものは法律ではなく、そこに成り立ったものは正義ではない


<感想>
 1)罪刑法定主義を無視した、犯罪を事後において規定し、
 2)勝者が敗者に対して一方的にこれを裁判した

 極東裁判における、パール判事の日本は無罪であるとの主張を改めて考えてみたい。

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by tsuruichi1024 | 2019-03-04 08:00 | 読書 | Comments(0)