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【 ステムリム:IPO仮条件の引き下げ 】



 2019/7/24、ステムリム(4599)のIPO仮条件が大幅に引き下げされた。
 以下は有価証券届出書の訂正届出書等より。


1.訂正理由
(1)仮条件
 2370〜3730円(平均3050円)
 ⇒1000〜1700円(同1350円)

(2)公募株数
 600万株⇒810万株

(3)売出株数(OA除く)
 240万株⇒30万株
 (冨田会長:210万株⇒ゼロ)

(4)OA(オーバーアロットメント)
 126万株(変更なし):(810+30)万株×15%
 (貸株人は冨田会長)


2.日経記事より
https://www.nikkei.com/article/DGXLASFL25H8T_V20C19A7000000/

 8月9日に東証マザーズ市場に上場する大阪大学発のバイオベンチャーのステムリム(4599*J)が24日、発行価格の仮条件を当初想定よりも大きく引き下げた。結果として、新規株式公開(IPO)による手取り額は計画よりも約4割減る見通しだ。投資家の需要が計画に届かなかったことが条件変更の理由だが、背景には新薬開発や商品化動向が見通しづらいバイオ株の企業価値評価の難しさがある。

 ステムリムは24日、日経QUICKニュース社の取材に対し、今回の想定価格変更の理由について「機関投資家などへの調査の結果、需要が想定を下回った」(経営管理部)と答えた。


<感想>
 本件は、IPO仮条件を大幅に引き下げた事例。
 記事によれば、2000年以降のIPO事例では、03年3月にジャスダック市場に上場したサン・ジャパン(当時)の30.8%以来の低さという。
 主幹事証券と会社の落とし所を探るやり取りがとても気になる。

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by tsuruichi1024 | 2019-07-31 08:00 | IPO | Comments(0)


【 エスティック:自己株式公開買付け(TOB) 】


 2019/7/26、エスティック(6161)が自己株式公開買付け(TOB)を発表した。
http://www.estic.co.jp/ir/release/prs20190726.pdf

 以下はその概要等。


1.TOBに至る経緯

< 目的 >
 筆頭株主の*弘鈴興産(保有株式数44万株(保有割合:16.18%))より、保有する当社普通株式の一部を売却する意向がある旨の連絡を受けたことから、当該株式の取得を目的とするTOBを実施

*弘鈴興産:当社代表取締役社長/創業者の鈴木弘氏、 鈴木弘氏の実子/当社取締役の鈴木弘英氏の2名がその株式の全てを保有する資産管理会社(鈴木弘英氏が代表取締役)

< 経緯 >
2019年5月中旬
 弘鈴興産より、24万株(8.83%「売却意向株式」)の売却意向がある旨の連絡を受ける

5月下旬
 1)一時的にまとまった数量の株式が市場に放出された場合における当社普通株式の流動性及び市場株価への影響、2)当社の財務状況等に鑑みて、当該株式を自己株式としての取得の具体的検討を開始

6月上旬
 当社が売却意向株式を取得することは、1)当社普通株式の需給関係の一時的な悪化の回避の期待、2)当社の1株当たり当期純利益(EPS)の向上や自己資本利益率(ROE)などの資本効率の向上に寄与し、株主の皆様に対する利益還元に繋がることになると判断

7/25
 弘鈴興産に対して、一定のディスカウントを行った価格で当社がTOBを実施した場合の応募について打診したところ、前向きに検討する旨の回答を得られた
 1)下記条件にて売却意向株式をTOBに応募する旨
 2)TOBに応募しない当社普通株式20万株(7.36%)はTOB後も継続保有

7/26
 TOBの取締役決議


< 全額を自己資金により充当予定 >
 1)2019/6/20現在における当社の連結ベースの手元流動性(現金及び預金)は約1,481百万円であり、 2)かかる売却意向株式の取得を行った場合においても当社の手元流動性は十分確保でき、3)さらに当社の事業から生み出されるキャッシュ・フローの積み上げにより、当社の財務健全性及び安全性は今後も維持できる


< 具体的な取得方法 >
 1)株主間の平等性、2)取引の透明性の観点から十分に検討を重ねた結果、TOBの手法が適切であると判断


< TOB価格の決定 >
 1)市場価格を重視すべきであると考え、2)TOBに応募せずに当社普通株式を保有し続ける株主の利益を尊重する観点から、3)資産の社外流出を可能な限り抑えるべく、市場価格から一定のディスカウントを行った価格で買付けることが望ましいと判断


< ディスカウント率 >
 1)取締役会決議日の前営業日(2019/7/25)の終値は採用せず、また、短期的な株価変動に左右されず、より直近の業績が十分に株価に反映されていることが望ましいと考え、2)同日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値ではなく、3)同日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値から10%程度ディスカウントした金額をTOB価格とすることを弘鈴興産に提案


< 買付予定数の上限 >
 弘鈴興産以外の株主にも応募の機会を提供するという観点から、26万株(9.56%)を上限とした


< 利益相反の回避 >
 代表取締役社長鈴木弘氏及び当社取締役鈴木弘英氏は、TOBに関して特別利害関係を有することに鑑み、利益相反を回避し、取引の公正性を高める観点から、TOBの諸条件に関する協議・交渉には当社の立場からは参加しておらず、取締役会における審議及び決議にも参加していない


< 自己株式の処分等の方針 >
 現時点では未定


2.買付け等の概要
(1)日程等
 総数:260,100株(上限)
 金額:約13.5億円(上限)
 期間:
2019/7/29〜20198/26(20営業日)
 TOB価格:5,178円/株
 算定根拠:1)前営業日(7月25日)の終値5,860 円を、2)過去1ヶ月間の終値の単純平均値5,917円、 3)過去3ヶ月間の終値の単純平均値5,754円を参考にして、3)5,754円から一定のディスカウント(10%)を行った


3.株価終値推移

7/25 5,860円、7/26 5,800円
7/29 6,740円


4.受取配当金の益金不算入制度
https://www.eyjapan.jp/library/issue/info-sensor/pdf/info-sensor-2015-07-07.pdf

 持株割合が5%超1/3以下の場合:「受取配当金の50%」の益金が不算入


<感想>
 本件は、オーナー一族の資産管理会社の株式売却を自己株式TOBで受ける事例。
 ソフトバンクグループ同様、受取配当金の益金不算入制度を活用した斯種の事例は、税効果を含めた手取額最大化の観点から今後も継続することは間違いない。

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by tsuruichi1024 | 2019-07-30 08:00 | 自己株式TOB | Comments(0)


【 森岡剛:苦しかった時の話をしようか 】


 先日、『「苦しかった時の話をしようか ビジネスマンの父が我が子のために書きためた「働くことの本質」』(森岡剛著、ダイヤモンド社)を読んだ。

 以下はその内容から。


第2章 学校では教えてくれない世界の秘密


 そもそも人間は平等ではない

 「人間は、みんな同じ、平等」だと、小学校から聞いてきたと思う。しかし私が見てきた世界の真実は、明らかに真逆にできている。「人間は、みんな違って、極めて不平等」なのだ。

 経済格差は、原因ではなく、知力の格差がもたらした結果に過ぎない。

 それら先天的な格差に加えて、さらに後天的な格差がその差を増幅する。

 自分のユニークな特徴さえ認識できれば、一人一人が特別な価値を生む可能性があるということに他ならない。

 君がコントロールできる変数は、1)己の特徴の理解と、2)それを磨く努力と、3)環境の選択、最初からこの3つしかないのである。

 君は、他の誰でもない、立派な君になるんだ!


<感想>
 本書は、ビジネスの最前線で生きてきた実務家としての森岡さんならではの視点を、子供の成功を願う父親の執念で書き出したもの。
 「この世界は残酷だ。しかし、それでも君は確かに、自分で選ぶことができる!」がキーワードである本書から学ぶべきことは多い。

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by tsuruichi1024 | 2019-07-27 08:00 | 読書 | Comments(0)


【 アスクル:ヤフーに対する法律意見書他 】


 2019/7/23、アスクル(2678)が、「ヤフーからの社長退陣要求に関する一連の件に関する法律意見書取得のお知らせ」と「アスクル独立役員会 記者会見実施のお知らせ」をプレスリリースした。

 以下はその内容他。


1.上村達男名誉教授の意見書のポイント
https://pdf.irpocket.com/C2678/GDpy/L1Ke/KWIW.pdf

(1)総論 
 日本では一般に株式を多数有していれば資本の論理により、社長の不再任は免れがたいという思い込みがあるようだが、資本の論理とは出資に対応する財産権の問題であり、株式については利益配当請求権ないしキャピタルゲインの帰属のような問題にはそのまま妥当する。
 しかし、議決権は企業のあり方や企業社会のあり方を左右するいわば企業社会におけるデモクラシー関与権であり、株主がそうした権利を行使するに相応しいとされてきたのは、欧州では株主とは個人や市民であるという強い規範意識の存在を理由とする。
 アメリカは日本と同じかというと、支配株主の忠実義務を始めとする責任論が権利行使と一体である(支配株主は会社ないし少数株主に対する忠実義務を負う)。
 株式を多数有していれば無条件に責任なき支配が貫徹されるわけではない。

(2)プラス(P社)社長及びヤフー(Y社)から派遣された当社常勤取締役及び非常勤取締役の任務懈怠責任

 1)取締役の責務とは、第一義的に法令・定款の遵守であり、会社の事業目的を遂行するた めに尽くすべき義務を負う。

 2)P社社長である当社社外取締役、並びにY 社から派遣された当社常勤取締役及び非常勤取締役の言動はいずれも、当社取締役としての注意義務を怠った(過失がある)という次元ではなく、Y社(ひいてはP社)の立場に立って当社を害する意図、すなわち悪意に基づく言動といえる。彼らは当社取締役として、当社に敵対的な対応をとったのであるから、当社に生じた損害について、損害賠償責任を負う。

(3)ガバナンス・システムの信任を受けた当社社長の再任拒否というY社の行動は、グローバル・スタンダード及び経産省の実務指針を無視するものであること

(4)Y社及びP社は濫用的買収者に準ずる者であること

(5)Y社による一連の行為は業務・資本提携契約に違反すること


2.独立役員会としての意見
https://pdf.irpocket.com/C2678/GDpy/ln8K/nNMa.pdf

< 岩田社長退任の是非 >
 大株主から経営陣に対して業績悪化・低迷への責任を指摘する声があることは重く受け止めるべき。 とはいえ、指名・報酬委員会で次期取締役候補者について議論・決議した後、 株主総会直前に「トップを交代せよ」と言われても現場は混乱するだけ。かえって企業価値にマイナスになる。 本年総会では、指名・報酬委員会の決定した取締役候補者(岩田社長を含む)を選任し、必要であれば、来年に向けた指名・報酬委員会で、Y社の意見も踏まえて十分な時間をかけて議論すべきである。


3.株主総会等の決議の不存在又は無効の確認の訴え

< 会社法 >
第八百三十条 株主総会若しくは種類株主総会又は創立総会若しくは種類創立総会(「株主総会等」)の決議については、決議が存在しないことの確認を、訴えをもって請求することができる。
2 株主総会等の決議については、決議の内容が法令に違反することを理由として、決議が無効であることの確認を、訴えをもって請求することができる。

⇒ 法令に違反している訳ではない
⇒ 無効の確認の訴えをすることはできない


4.取締役選任議案(第2号議案) に対する、ヤフーの議決権行使のお知らせ
https://file.swcms.net/file/sw4689/ja/ir/news/auto_20190724475240/pdfFile.pdf

 アスクルの中長期的な企業価値向上、株主共同利益の最大化の観点から、抜本的な変革が必要と判断し、インターネットを用いた方法により議決権を行使
 1)岩田社長の再任に反対
 2)業績低迷の理由である岩田社長を任命した責任など総合的な判断から、独立社外取締役の戸田一 雄氏、宮田秀明氏、斉藤惇氏の再任にも反対

< プラスも同様の議決権を行使 >
https://www.plus.co.jp/sp/news/201907/0003752.html


<感想>
 本件は、大株主のヤフー/プラスからの社長退陣要求に対する会社側の反論他。
 会社側が法律意見書や独立役員会の意見を発表したのは、世論を味方に付ける戦術に見えたが、翌日には両社は独立社外取締役を含めて反対の議決権行使を発表。
 社長と独立社外取締役の退陣は確定し、会社法830条2項の株主総会決議の無効の訴えも不可能。何故、予め、大株主2社との充分な相談がなかったのか。少数株主とアスクル社員への影響が大いに気になる。

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by tsuruichi1024 | 2019-07-26 08:00 | 取締役 | Comments(0)


【 新海誠監督作品:天気の子 】 


 先日、新海誠監督作品の「天気の子」を見た。
 以下は監督のコメント等。


1.新海誠監督、新作「天気の子」を語る
https://www.nikkei.com/article/DGKKZO47659440T20C19A7BE0P00/

 天気をキーワードにしたのは「多くの人たちが1日に1度は天気のことを口にし、気持ちや行動さえ変えてしまう」という身近さに加え「天気が変わってきた」という危機感があった。「日本では四季の移ろいを情緒的で美しいものととらえ、僕自身もそれを映画で描いてきた。だが、猛暑、寒波、大雨など気候変動が起きて、天気が攻撃的になってきた感覚が僕自身にはある。その感覚を映画の中に描きたいと思った」


2.雨と言えば「言の葉の庭」(私が一番好きな作品)
https://www.animatetimes.com/news/details.php?id=1369999495

「ずっと単調な雨ばかり降っていてもビジュアル的にも飽きてしまうので、二人の関係性を象徴するようなビジュアルとしての雨を描いて行きたいと思いました。」


3.連続の仕掛け
(1)踏切と階段ですれ違う
「秒速5センチメートル」の貴樹と明里
「君の名は。」の瀧と三葉

(2)声:花澤香菜
「君の名は。」ユキちゃん先生(三葉の通う学校の古典教師):「誰そ彼と われをな問ひそ 九月の 露に濡れつつ 君待つわれそ」(万葉集10巻2240番)
⇒ 黄昏の語源について教えている。

「言の葉の庭」雪野先生(タカオの通う学校の古典教師):「鳴る神の少し響みてさし曇り雨も降らぬか君を留めむ」(万葉集第11巻2513番)
⇒ タカオからの返し歌を待っている。

(3)「君の名は。」⇒「天気の子」
参考ブログ:
https://king06.com/archives/34752

宮水三葉「君、ここで3時間も迷ってたもの。私だったら、すごく嬉しいと思う。きっと大丈夫、喜んでくれますよ!」


4.高校通学時に眺め続けた空
http://shinkaimakoto-ten.com/tokyo/
インタビュー記事(「故郷の表情豊かな風景と東京の淀んだ風景」)より。

・長野県南佐久郡小海町で育つ
・すごく空の表情が豊かな場所
・高校時代、片道40分くらい電車に乗って通学
・行きは東側の窓際に座り、帰りは西側の窓際に座って、朝日と夕日と窓の外に広がる風景を3年間、眺め続けていた


【 感想 】
 長野県の高校時代の通学時、電車から表情豊かな空を眺め続けた3年間。この空が、監督に影響を与え続けているように思われてならない。

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by tsuruichi1024 | 2019-07-25 08:00 | 新海誠 | Comments(0)


【 高橋洋一:消費増税対策と中東の警護問題 】


 2019/7/22、現代ビジネスに、高橋洋一さんが『参院選、与党勝利で見えた「憲法改正の道筋」と日韓関係のこれから』を掲載した。
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/66022?page=2

 以下はその内容の一部から。


1.10月からの10%への消費増税に対する世界の著名なエコノミストたちの認識

ポール・クルーグマン(ニューヨーク市立大学、経済学者):「日本経済は消費税10%で完全に終わる」

ローレンス・サマーズ(元米財務長官):「2014年の増税も失敗した。今回も同じだ」

オリヴィエ・ブランシャール(元IMFチーフエコノミスト):「消費増税は無期限延期すべき」

アデア・ターナー(英金融サービス機構元長官):「消費増税を延期し、大幅な財政赤字を出し続けても問題ない」


2.中東「有志連合」はどうすべきか
(1)有志連合への参加、(2)単独警護、(3)静観の三択のうち、とるべき選択肢は(1)か(2)しかあり得ない。これは日本外交の大きな方向性を決定づける決断なので、是非しっかりと議論すべき課題だろう。

 中東問題は、まさに日本のエネルギー安全保障だ。トランプ大統領は、ツイッターで日本と中国を名指しし「ホルムズ海峡は自国で守れ」と言った。早速、中国はこれを奇貨として、自国のタンカーを自国で守るという方向で動いている。日本も同じように動くべきである。必要なら法改正も必要になるので、与野党間で議論すべきだ。

 私見ではあるが、日本がアメリカの同盟国であるとともにイランに対しても歴史的に友好関係があることを考慮すれば、あえて言うと、(1)有志連合への参加ではなく、(2)単独警護のほうが国益にかなうのではないか。


<感想>
 高橋さんは、消費増税後の「全品目を対象とする軽減税率」に備えることも検討しておくべきと説く。
 また、中東警護問題については、法改正も含めた与野党間の真摯な議論を期待している。

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by tsuruichi1024 | 2019-07-24 08:00 | 安倍政権 | Comments(0)


【 水間政憲:皇室典範の改正 】


 『ひと目でわかる「戦前の昭和天皇と皇室」の真実』(水間政憲著、PHP)より。


皇室典範を改正するとき

 皇室典範を改正する折には、昭和天皇の皇后(香淳皇后)陛下のご親族で「皇籍離脱」させられた久邇宮朝融王の第一男子邦昭様(元親王)には男子二名、朝建様(元親王)には男子一名がご健在で、その他の旧宮家の男系男子がいらっしゃる八家族のなかからも、数家の皇籍復帰が可能なのではないでしょうか。

 また、現宮家の内親王と男系男子がご結構されたときには、現宮家がそのまま存続することも可能になる皇室典範の改正であれば、皇統断絶の不安を払拭できます。なんら躊躇することなく、皇室典範を一気呵成に改正するときなのです。

 GHQの日本弱体化思想を受け継いでいる日本人は、過去の八方十代の女性天皇が「男系男子」の皇統を護るために存在していた事実を歪曲して「女系天皇」を認めさせるための実例のように吹聴していますが、「女性天皇」と「女系天皇」は、まったく次元の違うことなのです。


(*ご参考)
https://blog.goo.ne.jp/mejiyk2429/e/a0480a5015aa07a1a7474f1f7ab5728e


<感想>
 水間さんのブログ(上記*ご参考)によれば、青山繁晴参議院議員の話は水間さんのパクリだという。
 青山さんが代表幹事を務める「日本の尊厳と国益を護る会」とのコラボを期待したいが、すぐには難しそうだ。


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by tsuruichi1024 | 2019-07-22 08:00 | 天皇論 | Comments(0)


【 レオパレス21:施工不備問題に関する調査報告書 】


 2019/5/29、レオパレス21(8848)が、「外部調査委員会による調査状況の最終報告に関するお知らせ」をプレスリリースした。
https://www.leopalace21.co.jp/ir/news/2019/0529_2819.html

 以下は、その概要。


1.施工不備問題に関する調査報告書
https://www.leopalace21.co.jp/ir/news/2019/pdf/0529_4_2.pdf

(P110)
第 3 編 全体的・本質的な原因・背景

(P111)
第 1 当時の厳しい経営環境の中で、「走りながら考える」との状況の下、経営危機からの脱却と請負建築事業の拡大が最優先されてしまったこと


 「請負建築事業者としての責任は放棄していない。単に後回しにするだけだ。あくまでも経営危機からの脱却を図るまでの一時的な措置にとどまる」といった正当化にすぎず、かかる正当化も、物件の品質問題には多少目をつぶってでも、物件数の早期拡大を優先するという姿勢につながったと思われる。


(P113)
第 2 経営トップの意向ばかりが強く推し進められるワンマン体制に陥っていたこと


 当時のレオパレス21の企業風土からすれば、深山祐助氏自身が、商品開発において法令適合性が確保されることを期待していたとしても、周囲の人間が、同氏の意向に沿うことばかりに汲々とする結果、「早期の商品化のためには、法令適合性が二の次になってもやむを得ない」などという意識を持ってしまったのではないかと考えられる。


(P114)
第 3 建築関係法令に対する遵法意識・リスク感度が低く、品質問題に対する当事者意識も欠如していたこと


 これらの背景にあるのは、小屋裏等界壁問題をシリーズ全体にわたる法令 違反や設計不備の問題として捉えてしまうと、請負建築事業に対する負のインパクトが大きくなりすぎるために、個別の物件レベルでの施工不備の問題へと矮小化してしまおうとする事なかれ意識であり、このことは、レオパレス21の役職員において、請負建築事業 を遂行する上での事業リスクを感知する能力が鈍麻していたことを示している。


(P116)
第 4 編 関係者の責任
第 1 深山祐助氏及び当時の経営陣


 深山祐助氏を除く当時の経営陣については、深山祐助氏と同様、これらの問題について違法行為を指示・命令した事実までは認められないが、同氏をサポートし、必要な検証や 配慮について進言をし、適切な対応が講じられるよう促したり、同氏と共に対応に努めるべきであった。


(P117)
第 2 商品開発担当部署役職員等

 深山祐助氏及び当時の経営陣並びに商品開発担当部署役職員の落ち度が主たる要因であるが、支店の設計担当部署役職員や工事担当部署役職員の中にも、事実でない建築確認申請を行った者、確認申請図と施工図の内容の齟齬を放置した者、工程検査を十分に行わず、施工業者による施工不備を看過した者などがいたことを付言する。


(P117)
第 3 早期発見ができなかったことについての落ち度


 小屋裏等界壁問題については、姫路訴訟や小屋裏等界壁の施工に関する稟議等を通じて、小屋裏等界壁問題の早期発見・対応が可能であったにもかかわらず、歴代の経営陣及び設計・商品開発担当部署の役職員らは、「事なかれ意識」が故に、リスク感知能力が足りず、問題を矮小化し、早期発見・対応を怠った。このことは、界壁発泡ウレタン問題及び外壁仕様問題についても同様であった。


(ご参考:補足資料)
https://www.leopalace21.co.jp/ir/news/2019/pdf/0529_5.pdf


<感想>
 本件は、レオパレス21の施工不備問題に関する調査報告書からの一部抜粋である。
 先般のスペースバリューHDの事例にも通じる部分もあり、今後の役社員の誠意のある対応が期待される。

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by tsuruichi1024 | 2019-07-20 08:00 | 株主提案 | Comments(0)


【 ヤフー:アスクルの社長再任に反対 】


 2019/7/18、ヤフー(4689)は、アスクル(2678)に関する2つのプレスリリースをした。


1.アスクルの第56回定時株主総会における取締役選任議案(第2号議案) に対する当社議決権行使に関するお知らせ
https://about.yahoo.co.jp/pr/release/2019/07/17a/

・岩田彰一郎代表取締役社長(「岩田社長」)の再任に反対の議決権を行使する予定であること

・これまでの経緯
 2012年 アスクルと業務・資本提携契約を締結2015年 業務・資本提携契約の改定。当社はアスクルの株式を約45%(議決権ベース)保有し、アスクルを連結子会社化

・反対の理由等
 変化の激しいEコマース市場において、アスクルの低迷する業績の早期回復、中長期的な企業価値の向上、株主共同利益の最大化を実現するためには、抜本的な変革が必要であり、1997年から現在に至るまで長期にわたり代表取締役社長を務めている岩田社長から経営の若返りを図り、新たな経営陣のもとで新たな経営戦略を推し進めるのが最善と考えるに至る。また、他の取締役候補者への議決権行使につきましても、慎重に検討していく


2.アスクル株式会社からの「業務・資本提携に係る協議の申入れ」に関するお知らせ

https://file.swcms.net/file/sw4689/ja/ir/news/auto_20190717472835/pdfFile.pdf
・当社は、7月12日にアスクルから業務・資本提携関係の見直しに係る協議の申入れを受け検討

・当社としては、アスクル社が新たな経営陣のもとで新たな経営戦略を推し進めることが、アスクル社の中長期的な企業価値の向上および株主共同の利益の最大化のために最善と考えている

⇒ かかる(提携関係の見直し)協議は不要と考えている旨、および引き続き業務・資本提携関係は継続したい旨、本日アスクル社へ回答した


3.株価終値推移
(1)アスクル
 7/16 2,323円、7/17 2,606円、7/18 2,488円

(2)ヤフー
 7/16 328円、7/17 329円、7/18 322円


< プラス*のプレスリリース >
https://www.plus.co.jp/sp/news/201907/0003747.html
・上記1のヤフーの考えに賛同

⇒ 岩田社長への反対票は5割超確保
⇒ 再任されないことが確定

*アスクルは、平成5年に同社の前身であるプラス株式会社アスクル事業部においてオフィス用品のカタログ通信販売事業を開始して以降、平成9年には通信販売業としての位置づけを明確にするためにプラス株式会社から分社


(ご参考)2019/7/17の現代ビジネス記事
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/65909


<感想>
 本件は、連結子会社のアスクルの株主総会で、親会社のヤフー(及び大株主のプラス)が岩田社長の再任に反対することのプレスリリース。
 ソフトバンクグループの組織再編にも絡み、20年超社長を務めるアスクル岩田社長からの変革への強い意志を感じるが、誰を社長に選任するのか。社員に動揺はないのか。今後の行方が大いに気になる。

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by tsuruichi1024 | 2019-07-19 08:00 | 取締役 | Comments(0)


【 スペースバリューHD:調査報告書 】

 2019/4/12、スペースバリューHD(1448。「SVH」)が、「(再掲載)第三者委員会の調査報告書の受領に関するお知らせ」をプレスリリースした。
https://ssl4.eir-parts.net/doc/1448/tdnet/1691671/00.pdf

 以下は、関連する法律とその概要。


1.関連する法律

(1)会社法
(株式会社と役員等との関係)

第三百三十条 株式会社と役員及び会計監査人との関係は、委任に関する規定に従う。

(取締役会の権限等)
第三百六十二条 取締役会は、すべての取締役で組織する。
2 取締役会は、次に掲げる職務を行う。
 一 取締役会設置会社の業務執行の決定
 二 取締役の職務の執行の監督
 三 代表取締役の選定及び解職

4 取締役会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を取締役に委任することができない。
 六 取締役の職務の執行が法令及び定款に適合することを確保するための体制その他株式会社の業務並びに当該株式会社及びその子会社から成る企業集団の業務の適正を確保するために必要なものとして法務省令で定める体制の整備

5 大会社である取締役会設置会社においては、取締役会は、前項第六号に掲げる事項を決定しなければならない。


(2)民法
(委任)

第六百四十三条 委任は、当事者の一方が法律行為をすることを相手方に委託し、相手方がこれを承諾することによって、その効力を生ずる。

(受任者の注意義務)
第六百四十四条 受任者は、委任の本旨に従い、善良な管理者の注意をもって、委任事務を処理する義務を負う。 

2.調査報告書の概要

(P108)
ア 森岡代表の責任
(ウ)内部統制システムの無効化

 本設計料等の会計処理は、取締役会が設置を承認した会計方針等検討委員会において、損失処理する旨の方針が定められ、これに沿って当初上申書が作成されているにもかかわらず、森岡代表の一存でその方針が変更となっている。
 すなわち、森岡代表は、取締役会による会計処理に係る内部統制システムの構築結果としての当初上申書に記載された会計処理を、その一存で不適切なものへと変更させているのであるから、森岡代表自らが、会計方針等検討委員会による内部統制システムを無効化し、かつ日成ビルド工業(「NBK」)の会計処理を歪めたと評価し得る。

(P108)
イ 本吉氏、水野氏及び菊地氏の責任

 本吉氏、水野氏及び菊地氏は、当時、取締役としての地位にあり、他の取締役に対する監視(監督)義務(会社法362条1項2号参照)を負っていた。
 そして、本吉氏及び菊地氏は、会計方針等検討委員会にも出席しており、同委員会の検討結果が損失処理であったことを把握していた上、本吉氏は森岡代表に対し直接本設計料等の損失処理方針について説明を行っており、菊地氏も森岡代表と電話でやり取りをしているのであるから、両氏については取締役の牽制機能の発揮が期待されるところであった。
(中略)
 森岡代表が作り出していた支配の構図において、反対意見を述べることが難しかったという背景事情があったにせよ、取締役に求められる代表取締役への牽制機能からすれば、本吉氏、水野氏及び菊地氏がその役割を十分に果たせたとは評価し難い。特に、菊地氏については、公認会計士の資格を有しているという事情は看過できず、遺憾である。

(P109)
 以上のことから、当委員会としても会計方針等検討委員会による損失処理するという当初の結論が妥当であったと思料する。よって、建設仮勘定として資産計上が継続している5500万円全額を取り崩し、同額を損失として処理すべきである。

(P115)
(4)認定した事実に基づく評価
ア 本吉氏について

 取締役は、株式会社に対し、善管注意義務(会社法330条)等の義務を負い、その一内容として内部統制システムの整備義務を負っている(同362条4項6号・5項)。
 本吉氏がA1氏からなされた本先行売上の報告等につき、会計処理の是正は不要であると指示し、更には証拠である本 A1氏メールの削除を指示する行為は、内部統制システムそのものを否定する行為であり到底容認できるものではない。
 さらに、本先行売上の連絡を A15氏に行ったことに関し、A1氏を叱責する行為は、内部監査制度の機能不全をもたらしかねないものであり、NBKにおける不正の芽を摘む可能性を否定する行為のため、その影響は看過できるものではない。

(P115)
イ 藤原氏について

 取締役は、会社の業務を監督する職務を担っており(会社法362条2項2号)、 代表取締役等による業務執行を監視する義務(監視義務)を負う。
 この点、藤原氏は、A1氏が本吉氏から本先行売上の件を監査結果報告書に記載しないた!よう指示を受けたことや、本先行売上の件を取り上げたことにつき叱責を 受けたことを把握していたにもかかわらず、何ら対応をとっていない。本吉氏のA1氏を叱責した行為は取締役に期待される役割に反するものであり、その是正を図らなかった藤原氏には取締役としての職務執行に不十分な点があったことは否めない。

(P136)
第7 ガバナンス調査
1 調査に至る経緯
(1)特別調査委員会及び当委員会が得た情報

 2019年3月6日に特別調査委員会、SVH監査役会宛及び東京証券取引所宛に匿名の告発状が送付された。そこに挙げられた主な内容は次のとおりであった。

 また、特別調査委員会が実施した従業員アンケートの結果や、当委員会が実施した ヒアリングの過程でも、森岡代表の行状や経営姿勢について問題視する声が多数挙がった。具体的には、次のような指摘があった。


・ 創業家経営であるため、役員・社員は、森岡代表の決定に従うべき(逆らえない)という意識(潜在的なものも含め)が強い。
・ 森岡代表の接待交際費が高額である。
・ 東京本社の地下1階のバーはSVHの事業目的から逸脱している。
・ 投資については、森岡代表と一部担当者で進められたと感じる。
・ 森岡代表は人事権振りかざした恐怖政治を行っている。
・ 森岡代表は会議の場でいわゆる「切れた」状態になり、怒鳴ったり紙を投げつけたりする。
・ 森岡代表の親族が代表取締役となっているC26社という会社の関係で、利益相反が疑われる。

(P186)
第11 結語
経営トップの聖域化

 ある部署が「聖域化」すると、そこを発信源とするリスク等について、誰からも指摘 し難くなり、リスク(時には不正行為等)が拡大継続してしまうといわれる。SVHにおいて「聖域化」されていたのは、単なる「部署」ではない。正に、ガバナンスの中心 である経営トップの行動そのものが「聖域化」されていた。

(P187)
経営者責任と経営者倫理

 当委員会は、特別調査委員会の後継組織として、新たにガバナンスに関わる事項についても調査対象とし、監査役会をはじめ各種機関等に告発状が届いたことも踏まえ、類似性網羅性の観点から件外調査を十全に調査した。
 その結果、当委員会の想定を超える新たな問題─経営トップにかかる問題─が明らかになった。山下町案件における事実上の粉飾指示問題や、複数の執行役員の任命責任のほか、理性の箍が外れているともいい得る夜の課外活動─経営トップの交際・交「遊」 問題、接待交際費等の私的流用問題、東京本社の地下バーなる不適切施設設置問題に加えて、資産管理会社利益相反取引等問題、他の役員への暴力行為など数多く発見ないし認識するに至り、経営トップにおいては、規範意識が著しく鈍磨している、公私混同をしていると評価せざるを得なかった。

(P188)
SVHの社会的意義

 震災復興に圧倒的なノウハウや経験を有するSVHは、我が国において不可欠な企業である。また、社会のインフラ整備にも貢献するSVHの発展は我が国にとっても重要 であり有用である。組織全体が将来をつくり出すよう築かれ、これからSVHを中核的に担う中間層の人々が経営陣とともに、問題解決に勤しむことを容認し奨励する企業文化ないし企業風土を構築することを期待したい。

結語に代えて
 ホールディングス化後最初の四半期決算において、コンプライアンス推進や適正な会計処理を指向したことが、原価付替え問題等のトリガーとなった側面も認められるところ、実際に、ホールディングス化後、取締役会における牽制機能はかなり発揮された事実も確認もできた。
 我が国の企業の経営環境が非連続で変化するなか、SVHにおいては、経営陣全体が一丸となって、ホールディングス化とともに新たな企業集団となった今こそ、会社を想う従業員の期待に添うべく、創業者らの想いにも馳せ、社会に貢 献することを通じ、社会からの信頼を全力で回復させることが急務である。
 その実現が、経営陣全体の責任である。


<感想>
 本件は、SVHのガバナンスやコンプライアンス等に関する第三者委員会の調査報告書の概要。
 善管注意義務を始めとする、取締役の義務について改めて考えさせられる内容で、大変参考になった。

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元証券マンが「あれっ」と思ったこと
発行者HPはこちら
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by tsuruichi1024 | 2019-07-17 08:00 | コーポレート・ガバナンス | Comments(0)